カナダの永住権について
カナダは素敵な国だって聞くし、わたしもいつか移住してみたいな。だけど、永住のことなんて何も知らないし、自分にもできるのかなぁ…
カナダは本当に住みやすい国で、移住におすすめですよ。ここでは、カナダへの永住・永住権取得に関する情報を専門家が分かりやすく解説しますね
こちらの動画でも分かりやすく解説しています!
英語圏で永住権が取りやすいのはどこ?
そもそもですが、英語圏の国はカナダに限らず色々ありますよね?
英語圏の国に移住することを目標とする方は日本中にたくさんいらっしゃいます。
その中でも人気のある国がこちらの国です。
- アメリカ
- オーストラリア
- ニュージーランド
- カナダ
アメリカは永住権を取るのが困難すぎるため論外なのですが、オーストラリアとニュージーランドはどうなのでしょうか?
結論を言うと、オーストラリアもニュージーランドも、カナダの永住権と比べるとハードルが高いです。
オーストラリア、ニュージーランドに永住権を目指す若者がワーホリで行きます。
ところが、ほとんどの方が「無理だ……」と気付き、カナダにワーホリで来ている現実があるんです。
じつは、英語圏で永住権を目指すなら、カナダ以外の選択肢は、ほとんどありません。
下記記事では、オーストラリア永住、そしてニュージーランド永住とカナダ永住を比較しました。
【国別】永住権取得のしやすさを比較
カナダが移住先として大人気の理由
世界中からたくさんの外国人を受け入れているカナダ。
特にバンクーバーやトロントなどの都市部は日本人にも人気で、毎年たくさんの方が留学やワーホリ、旅行のために訪れます。
カナダはその移住のしやすさから、永住先としても非常に人気が高い国です。
特にここ数年は国として率先して移民を受け入れていて、毎年約30万~35万人の移民に永住権が与えられています。
さらに、カナダの移民制度は非常に公平で透明性があり、条件さえ満たせば誰でも永住が可能な仕組みになっているので、他の国と比較しても永住しやすい国だと言われているのです。
カナダの「永住権」とは?
「永住権」はカナダに住み・働き続けられる権利
そもそも永住権って…一体なに?
永住権とは簡単に言うと、普通の外国人にはない、4つの権利が与えられます。
永住権の4大権利
- カナダに自由に住む
- カナダで自由に働く
- カナダで自由に学校に行く
- 行政サービスを受ける
反対に、永住権がないと、これらを行うには何かしらのビザが必要ということになります。
公立カレッジ・大学にカナダ人の学費で通える
留学生にとって永住権を取得する最大の利点は学費が抑えられること。
永住権があるとカナダの公立カレッジ、大学にカナダ人と同じ学費で通えるようになるんですよ。学費が3~10倍も変わることもあります!
この利点を活用して、カナダ永住権を取ってからカナダのカレッジ、大学に通うというプランもあります。
永住権はカナダに住んでいないと消失する
永住権を持っていても、条件を満たさないと、いずれ失効していまします。
永住権を持ち続けるための条件とは直近5年間のうち、2年以上をカナダ国内で過ごしていること。
つまり、「永住権」というのはあくまで「外国人」がカナダ国内に住める権利ということなのです。
日本人のカナダ永住者はまだまだ少ない
2021年にカナダは40万5,999人に永住権を認めました(出典:カナダ政府ウェブサイト)。
そのうち日本人は780人。
国別の順位では日本は92番目になります(出典:カナダ政府ウェブサイト)。
ちなみにカナダへの永住権取得者の出身国で1番多いのはインド。その数なんと1年で12万7,933人です!
「永住権」と「市民権」との違い
でも、永住権を取ってしまうと、日本人じゃなくなるんじゃないの?それは嫌だなぁ…。
いいえ、カナダの永住権を取得しても、日本の国籍はそのままです!心配はいりませんよ。
カナダ永住権はカナダに住み続け、働き続けることができる権利であり、国籍には全く関係ありません。
つまりカナダ永住権を取っても日本国籍には何の影響もありません。
この勘違いは、「市民権」と混同していることが原因です。
「市民権」はカナダの国籍を持つということ。
つまりこちらは「カナダ人」になることを意味しています。
日本では現在多重国籍を認めていないので、カナダの市民権を取得するというのは日本国籍を消失する意味になります。
市民権が無いとできないこと
- 選挙に立候補・投票する
- 一定の政府の職に就く
- オリンピックのような国民を代表する場に出場する
ほとんどの日本人にとってカナダの市民権を取得する大きなメリットはありません。
永住権だけで生活・仕事・行政サービスの恩恵は十分に受けられます。
カナダの永住権を取得する方法
カナダの移民制度は非常に多様で、条件の異なるプログラムがいくつもあります。
大きく分けると3つのタイプにあてはまります。
- エコノミック・クラス(経済移民)
- ファミリー・クラス(国際結婚など)
- 難民、人道移民
エコノミック・クラス
Economic Class (エコノミック・クラス、経済移民)とは、カナダの経済に貢献してくれる人をカナダ政府が優先的に受け入れるプログラムです。
しっかり働いて、税金を納めて、カナダの発展に貢献する移民が欲しいということだね。
細かな条件はプロブラムによって異なりますが、
- 英語能力(フランス語能力)
- 年齢
- 職歴
- 学歴
- カナダでの学歴/職歴
などが考慮されます。
さらに、エコノミック・クラスの永住権制度は2層構造になっていて
- カナダ連邦政府(国)が主体
- 州政府(地方)が主体
のプログラムが存在します。
カナダ連邦(国)主体の移民プログラム
カナダ連邦が主体する移民プログラムでは、特に学歴や語学能力、職歴などが問われます。
プログラムはシンプルなスコア制。審査に通るにはまず自分のスキルを上げてポイントを稼ぐのが重要です。
カナダ(国)主体の永住制度の王道である Express Entry(エクスプレス・エントリー)の条件やスコアの計算方などは別記事で詳しく解説しています。
先に留学して英語力を上げたり、カレッジ留学を活用して永住権に近づく方法もあります。
州・準州(地方)主体の移民プログラム
カナダの州・準州が独自に設ける経済移民プログラムも多数あります。
地方の実情に合わせて移民の条件を調整することで、その州が本当に必要としている移民を受け入れられるという仕組みです。
それぞれの州が自分たちの地域に合った移民を受け入れられるプログラムということね。
州・準州の条件にあった人材であると証明できると、州から推薦状(ノミネーション)がもらえ、永住権取得に非常に有利になります。
この推薦状がもらえるプログラムを Provincial Nominee Program(PNP、州政府推薦プログラム)と呼びます。
一般的に、人口減少の激しい地方の方が条件が緩くなる傾向があります。
しかし、人口が減るのにはそれなりの理由があります。しっかりと移住のメリット・デメリットを理解して、住みたい地域を選びましょう。
州ごとの「永住プログラム」
- 【最もおすすめ】BC州の「BCPNP ELSS」
- 【留学生優遇】BC州の「BCPNP IG」
- 【IT技術者優遇】BC州の「BCPNP TECH PILOT」
- マニトバ州の永住プログラム
- ユーコン準州の永住プログラム
- オンタリオ州の永住プログラム
- ケベック州の永住プログラム
ファミリー・クラス
Family Class (ファミリー・クラス、家族移民)は国際結婚などによって移住するプログラムです。
カナダ人、もしくはすでにカナダの永住権を取得している人がスポンサーとなり、配偶者に永住権が与えられます。
配偶者のほかにも、子ども(19歳未満)、親、祖父母が移民することもできます。
難民、人道移民
難民や、離れ離れになった家族などにもカナダ永住権が与えられる場合があります。
日本人の永住権申請にはあまり一般的ではないルートです。
こうして永住権が取れました!~ケーススタディー~
ここでは、カナダへの永住に成功した日本人のケースをご紹介します。
架空のケーススタディですが、どれも現実的で具体例を挙げているので、ぜひ参考にしてくださいね。
30代からのカナダ移住も十分に実現可能です。
日本人に人気で永住権にも役立つ職種はこちら。
ワーホリは活用次第では非常に役立つビザですが、制度をしっかり理解していないと無駄に終わってしまうので要注意。
永住の相談は専門家へ
カナダの永住プログラムは非常に多様で、その条件も頻繁にアップデートされます。
最新の情報を把握し、最適な移民プログラムをいかに上手く組み合わせるかが永住権取得へのカギです。
そのためには信頼できる移住コンサルタントに相談し、自分にぴったりのオリジナルプランを早めに作成することが重要です。
カナダ留学コンパスでは資格を持ったカナダ移住の専門家が相談を受け付けています。
あなたの条件にぴったりの永住プランを作成しますので、ぜひお気軽にご相談ください。