
日本では「留学は学生のうちにするもの」だと思っている方が多い気がします。
実際のところ、社会人として仕事をしている方が留学するケースはけっこうあるんです。
ただ、仕事をしている方が「カナダに留学したい!」と思っても社会人であるがゆえ、すぐに踏み切れませんよね。
今回は、そんな「カナダ留学したいけど……」と悩んでいる方のために、社会人になってからカナダに留学したらいいことあるの?というお話をします。
そして、社会人がカナダ留学する際に「どのような留学」があるのかについても詳しく紹介しますね!
このページの目次
カナダ社会人留学のメリット
社会人になってから興味を持ってしまった「カナダ留学」。
でも、「いまさら学生に戻るの?」という不安もあるかも知れません。
今までにたくさんの社会人留学生を見てきた私が、その不安に対してまずお答えすると……
社会人留学にはメリットがありまくりです!!
ということで、そのカナダ社会人留学についてのメリットをご紹介します。
英語力が身につく
留学と言えば、まず思い浮かぶのは「英語」ではないでしょうか?
一般的なカナダ留学のメリットは何といっても、英語力が身につくことでしょう。
カナダの公用語は英語(とフランス語)で、アメリカ英語とも発音やアクセントが非常に近いため、馴染みやすいのが特徴です(日本人が学校で触れてくる英語はアメリカ英語ですので)。
カナダの学校に入るということは、必然的に英語だらけの環境になりますし、高度なことを英語で見聞きすることになります。
社会人留学を充実したものにするには渡航前・渡航後の英語の勉強にも力を入れることをオススメします!
日本で得られない経験が得られる
そして、日本にいるだけでは得られない経験、海外にいなければできない経験ができることも大きなメリットです。
カナダに行けば、日本で常識と思っていたものが通用しなくてショックを受けることも多々あるでしょう。
そういう体験を通して日本のことを客観的に見ることができるようになり、ものの考え方も立体的に、他視点から見ることもできるようになります。
ちなみに、カナダと日本の文化の違いについてはこちらにまとめていますよ。
「社会に出たあと」だから得られるものがある
多くの留学生は、社会に出る前にカナダに渡っています。
でも、社会人留学の場合、当たり前ですが、日本で社会人を経験したという実績がありますよね?
留学中に学校で勉強する時も、社会人としての経験がある場合は授業の内容をより実践的に理解できるでしょう。
さらに、もしカナダ留学の費用を自分が社会人として稼いだ貯金から支払うのであれば、親に学費を出してもらった時よりずっと真剣に勉強に取り組めるはずです。
真剣に取り組めるということは、得るものも計り知れないほどになるでしょう。
カナダ社会人留学のデメリット
いっぽう、社会人になってからのカナダ留学にはデメリットも存在します。
メリットだけでなく、デメリットも見た上で総合的に判断しましょう。
日本でのキャリアが中断してしまう
社会人留学の最も大きいデメリットは、日本でのキャリアが中断してしまうことです。
長期間を海外で過ごすわけですから、今働いている会社を休職、あるいは退職する必要があります。
ただし、海外で得られるものは前述したように計り知れないほどです。
逆に、今までなら就職できなかった企業(たとえば外資企業)に入ることができるようになったり、可能性は間違いなく広がります!
帰国後にカナダでの経験を活かしづらい
日本にはまだまだ新卒一括採用や終身雇用のビジネス慣行が根強く残っています。
そのため、カナダ留学で学んだことを帰国後の復職や転職に生かせなければ、キャリア形成にマイナスになってしまうかも知れません。
帰国後の再就職の時に、カナダの留学についてしっかり説明できるよう、留学の目的、目標を明確にしておきましょう。
留学の目的がしっかりとしていれば、そんなデメリットも簡単に跳ね返せるだけのものを得ることができますので。
英語力が思ったほど伸びない
そして、「メリット」で書いた「英語力が身につく」というお話に逆行するようですが、「カナダに留学したら英語がペラペラになる」というのは残念ながら幻想だということです。
実際に、カナダに留学しても思ったより英語力が伸びないというお話もあります。
もちろんこれは、その人の努力しだいではありますので、英語圏に住んでいることにとあぐらをかくのではなく、地道に勉強しましょう。
あなたに合った「社会人留学」はどれ?
というわけで、「カナダ社会人留学」のメリットとデメリットを見てきましたが、今度は社会人留学の3つのタイプを見ていきます。
「社会人留学」を大きく分けると3つの種類に分かれるんです。
3種類の社会人留学
- キャリアUP留学
- スキルUP留学
- リフレッシュ留学
では、それぞれの留学が「どういうものなのか?」について詳しく紹介しますね。
キャリアUP留学
まず最初に紹介するのが「キャリアUP留学」です。
カナダの大学や大学院に入り、日本で卒業した学位と同じか、より上位の学位を目指す留学です。
主な留学先は公立のカレッジ(短大)、大学、大学院になります。
カナダのキャリアUP留学の特徴はこちらです。
カナダの大学は「超」ハイレベル
カナダの大学の教育水準は非常に高く、「Times Higher Education(タイムズ・ハイヤー・エデュケーション)」というイギリスの団体が発表する世界大学ランキングの上位50大学の中に、以下の3大学が入っています。
ランキング50位内の大学
- トロント大学(22位)
- ブリティッシュコロンビア大学(34位)
- マギル大学(42位)
ちなみに、日本の大学の最高は「東京大学」の46位です。
あの東大でギリギリ50位以内……というレベルなので、いかにカナダの大学がすごいかが伝わりますよね。
学べる分野・学位が豊富
カナダの大学で学べる分野は多岐にわたります。
ビジネス、IT、教育、心理学、エンジニアリングなど、特定の都市にこだわらなければ、自分が学びたい分野の学校、プログラムがきっと見つかります。
卒業時に得られる学位の種類も様々で、1年制のサーティフィケート、2年制のディプロマ(日本の短大に相当)、4年制のバチェラー(日本の4年制大学に相当)、大学院(通学期間は学校、プログラムによって異なります)から選べますよ。
選択肢が広いのは嬉しいですが、自分に合った学校、プログラムを見つけるのは大変です。
カナダ留学コンパスがお手伝いしますので、いつでもご相談ください。
卒業後の「ポスグラビザ」でカナダでの職歴も
最低でも1年勉強するとなると、日本で勤めている会社を休職するか退職するかしないといけません。
また、公立カレッジ、大学を卒業すると、最大で3年のポスグラビザを取ることができます。
ですので、留学後にカナダで働いて、カナダでの学歴と職歴を積んで日本に帰ることができます。
思い切って日本でのキャリアをばっさりと中断して、留学と就職を合わせて、5年くらいの長期計画を立てて留学に臨むのもオススメです。
入学には英語力が必要
上ではいい面ばかりを羅列しましたが、大変なこともあります。
キャリアUP留学はとても魅力的な選択肢ですが、大学や大学院に入学するには「IELTS」や「TOEFL」などの公式英語試験で英語力を証明する必要があります。
英語力が目標レベルに足りない場合は、語学学校に通ってから大学、大学院への進学を目指すことになります。
公立なのに学費が高い
公立のカレッジ、大学と聞くと、私立よりも学費が安いような気がしますが、実はその逆です。
公立の大学は学費が高いんです。
なぜそうなのかというと、留学生はカナダ人、カナダ移民のおよそ3倍の学費を払うからです。
カナダの公立カレッジ、大学は、日本の国立、公立大学のように国や地方自治体が直接経営しているわけではなく、公的資金の補助を受けている学校という意味です。
そして、留学生はその公的資金の原資となる税金をカナダに納めていないため、公的資金(=税金)の恩恵を受けることができないのです。
カナダに住んで買い物したら消費税を、アルバイトをしたら所得税を払うのに、なんだか納得いきませんが、しょうがありません。
夫婦・家族で留学するとお得!
「公立大学は高い」と書きましたが、朗報もあります!
夫婦のどちらかがカナダの公立カレッジ、大学に入学して学生ビザを取ると、その配偶者は配偶者就労ビザを取ることができるんです。
留学にはとてもお金がかかりますが、夫婦のひとりが留学して、もう一人が働いてお金を稼ぐことで、少しでも経済的な負担を減らすことができますね。
スキルUP留学
そして、お次は「スキルUP留学」。
日本で持っている資格や経験をカナダで活かしたり、カナダで新たな資格、スキルを身につけたい方へオススメの社会人留学です。
こちらは、私立カレッジに通うのをオススメしています。ではその特徴をまとめますね。
英語力は必要だがハードルは低め
私立カレッジに入学する際にも一定の英語レベルが求められますが、入学のためのハードルは公立カレッジ、大学より低いです。
さらに、私立カレッジが独自に実施する英語テストで「IELTS」、「TOEFL」等の公式英語試験の代わりにできる場合があるのもメリット。
公式英語試験は勉強も大変だし、受験料も高いので、公式英語試験なしで入学できるのはうれしいですね。
公立より学費が安い
私立カレッジの学費は公立カレッジ、大学より安いことが多いです。
ですが、保育士、理美容師など、資格が取れるプログラムだと、公立カレッジとほとんど学費が変わらないこともあります。
「コープ(Co-op)」で学びながら働く
スキルUPを目指すのですから、留学と同じぐらい仕事をするのが重要ですよね。
そこでオススメなのが、「コープ(Co-op)」というビザを取得して受講することができる、コープ(Co-op)プログラムです。
コーププログラムは、分かりやすく言うと「有給インターンシップ」のことで、学校に行きながらお金をもらいながら「研修」として仕事も体験できるわけです。
カレッジに通っているあいだは、週20時間まで働くことができますが、コープ期間中は週40時間までフルタイムで働くことができます。
コープとしてフルタイムで働くと、お金が稼げるのはもちろん、学校がコープの受け入れ先を紹介してくれるので、自分でアルバイト先を探すよりも質の高い環境でカナダでの就労経験を積むことが期待できます。
※ ブリティッシュコロンビア州の場合、全プログラム期間の最大50%をコープ期間にすることが認められています。
得た体験が幅広く活かせる
スキルUP留学では、知識だけでなく、実践的なスキルもたくさん得られるはずです。
得たものを日本に持ち帰って就職活動に活かすこともできますし、留学終了後にカナダで就労ビザを取って働き、カナダ移民を目指すこともできます。
得た体験を幅広く活かせるのも「スキルUP留学」の特徴です。
ご興味のある方は、ぜひカナダ留学コンパスにご相談ください。留学の計画を立てるお手伝いをします。
リフレッシュ留学
日本の労働環境はなかなか改善せず、何年も前からこのような意見が多いです。
日本で働く人の悩み
- 今の仕事が自分のやりたかった仕事と違う
- ブラック企業に就職してしまい、辛すぎて辞めたい
- 自分の能力を活かした仕事をしたい
何となく大学に行った方の中には、社会人になってからキャリアの仕切り直しをしたくなる方も多いのではないでしょうか?
会社を辞めて次の会社が決まるまでの期間は、宙ぶらりんで落ち着かないですよね。それに、いつまでも無職でいられないと焦ってしまいます。
ですが、数年単位でまとまった時間を自由に使えるのは、人生の中ではとても貴重なチャンスです。
考え方を変えて、この期間に「リフレッシュ」して、チャンスを最大限に生かしましょう。
そこでおすすめしたいのが、カナダの「語学学校」に通う「リフレッシュ留学」です。
英語を基礎からきっちり勉強する
「リフレッシュ留学」では、語学学校に通って、英語をじっくり勉強するのをオススメしています。
今までの人生を仕切り直す意味でも、いま一度「英語」に思いっきり取り組んでみて下さい。
「リフレッシュ留学」でもし、英語をしっかり勉強できたなら、上で紹介した公立カレッジ、大学や私立カレッジの留学につなげることもできます。
もちろん、その人次第でありますが、英語ができるようになるといろんな道が開けますよ!
ただしほかの留学につなげる場合には注意が必要です。
語学学校を選ぶときに、将来自分が入学したい学校との「Pathway契約(語学学校とカレッジ、大学が契約して、語学学校の成績を使ってカレッジ、大学に入学できるようにする仕組み)」がある語学学校を選んだり、自分が入学したいカレッジ、大学の附属語学学校を選びましょう。
語学学校選びは、自分の「今の英語レベル」と「目標とするレベル」をよく考えて決めましょうね。
カナダ留学コンパスで、語学学校からカレッジ、大学、就職、カナダ移民までトータルで考えたプランをご提案できますので、まずはご相談ください。
ワーホリとの組み合わせも
ワーキングホリデーをご存じですか?
31歳未満なら取得できる「1年間カナダで働くことができる」というビザです。
仕事を辞めたギャップの期間は、年齢制限の条件を満たすうちにワーホリを使う絶好のチャンスです。
ワーホリビザを使って社会人留学をする際に特におすすめしたいのが、観光ビザでカナダに入国し、観光ビザでカナダに滞在できる半年の間に、国境に行ってワーホリビザに切り替える、という方法です。
カナダ入国直後にワーホリビザを取っても、求人に申込みして面接をして、と色々と準備をしていると、働き始める前に1か月位掛かってしまい、1年しかないワーホリビザがもったいないです。
また、観光ビザでカナダにいられる6か月の間には、語学学校やカレッジに通うことができます。
先に学校に通って、英語力や専門知識を身につけた後でワーホリビザを取れば、よりレベルの高い仕事先を見つけられる可能性があがります。
でも、「ワーホリでカナダに行っても仕事がないんじゃないか?」って不安になりますよね。

安心してください。わたしの友達のヨスさんがこんな記事を書いてくださいました。
バンクーバーは今人手不足で、特に日系飲食店で日本人が不足しているんです。
他にも、こんな記事もあります。
チップと食事補助の出る飲食店で働くと、かなりお金を稼いで、出費を抑えれば貯金することもできるんです。
ワーホリで働いた後は、就労ビザを取ってカナダで働き続けることを目指すのも、ワーホリの1年の間に申請条件を満たすことが可能なELSSの制度を使ってカナダ永住することもできます。
ワーホリビザは、そこから先に様々な可能性が広がる、ある意味最強のビザです。
だから準備不足の状態で使ってしまうと本当にもったいないです。一生に一度しか取れないし。
ワーホリの1年間を最大限に活用できるように、カナダ留学コンパスにご相談ください。
「カナダで遊んでたんだね」と言われる?
「会社を辞めること」がスタートになるリフレッシュ留学は、キャリアの中での位置づけがちょっと難しいです。
そのため、人によっては「カナダで遊んでたんだね」と言われてしまうかも知れません。
もちろん、リフレッシュと割り切って、徹底的に楽しむのもアリですが、どうせならキャリアに活かしたいものです。
そのためにも、「リフレッシュ」ではありますが、「得た英語をどう活かしたいか?」とか、「語学学校の後にどんなことをやりたいか?」も考えておくことをオススメします。
まとめ
社会人になってからの留学にはいろいろあって、メリットとデメリットがあることをお伝えしましたが、いかがですか?
社会人留学に必要なのは、入念な計画と準備、そして最後にちょっとした勇気です。
社会人留学にはリスクがありますが、それを補ってあまりあるくらいのチャンスもあります。
一度しかない人生です。やらないで後悔するより、やって後悔する方がいいと思いませんか?
とは言っても後悔はしたくないですよね。
後悔しない、成功する留学になるように、カナダ留学コンパスがお手伝いします。
気軽にご相談くださいね♪