この記事について
本記事はカナダとイギリスの比較についてまとめています。
35歳まで申請可能なカナダのセカンドワーキングホリデー(ROワーホリ)については別記事にてまとめています。
ワーホリ渡航先としてイギリスとカナダを迷われている方も多いはず。いったいどちらを選べばいいのでしょうか?
ワーホリ協定国でも人気のイギリスのワーホリ(Youth Mobility Scheme visa/YMS)とカナダのワーホリを徹底比較します。
このページの目次
イギリスとカナダ ワーホリ各種条件
どちらの国も、年齢制限は18-30歳です。
ただし滞在可能期間が異なります。
カナダは大半の国同様1年間ですが、イギリスは何と2年滞在可能なんです!
(※滞在期間の延長についてはこの後説明します)
一度の申請で2年間も滞在できるのは26か国中イギリスだけ!
他の国は延長に再度の申請・審査が必要です。
一度審査に通ってしまえば2年間滞在できるのは嬉しいですね♪
イギリスがワーホリ渡航先として大人気である、一番大きな理由ではないでしょうか。
それではイギリスとカナダの条件を比較しましょう。
カナダ※ | イギリス | |
---|---|---|
年間発給枠 | 6,500 | 6,000 |
募集期間 | 通年、定員に達するまで | 通年、定員に達するまで |
就学制限 | 最高6ヶ月まで | 制限なし |
就労制限 | 制限なし | ほぼ制限なし |
ビザ延長 | 最大1年(ROビザを利用) | 不可、ただし1回のワーホリで2年滞在可 |
※イギリス:2年滞在可、それ以上の延長は不可
大きな違いは「定員」と「就労・就学の制限」、「ビザ延長」について。
それぞれの違いを解説します。
イギリスは募集枠が少ない
どちらの国も年間募集枠(定員)が限られています。
カナダのワーホリ募集が年間6,500人・先着順。
イギリスは以前まで年間1,500人・年2回の抽選式でしたが、2024年1月以降は年間6,000人・通年申請可能になりなりました。
イギリスはとっても人気のワーホリ渡航先です。
2年間滞在でき、ヨーロッパ旅行にも最適、かつ英語圏、と好条件がそろっています。
カナダも定員に達するまでは通年の応募が可能で、定員に達し次第締め切られます(枠が埋まるのは例年9-10月頃)。
残りの枠数や応募者の数など、確認は忘れずにしてくださいね。
(詳しくは別記事カナダのワーキングホリデーの募集スケジュールをご覧ください。)
ポイント
- イギリスは年間6,000名まで、通年申請可能。
- カナダは年間6,500名まで、通年申請可能!早めに動こう
就労・就学については寛容
イギリスの「Youth Mobility Scheme visa/YMSビザ」は、ワーホリと同じ制度ですが、実は休暇ではなく「短期の就労」を目的としたビザ。
就労・就学制限はほぼありません。
特に就労に関しては、個人事業主として働くことや起業も可能(従業員は雇えない)です!
イギリスの就学・就労制限
- 就学制限なし
- 就労:ほぼ制限なし、ただしコーチなど、プロスポーツの職業は禁止
会社設立も可(賃貸に限る、設備は£5,000未満、従業員無し)
ホリデーではなく就労を目的としたビザなので他の国と少しづつ異なる点がありますね。
対するカナダも6か月を超えて学校に通う場合はワーホリではなく「学生ビザ」の取得が必要ですが、年間を通し働くことが出来ます。
フリーランスで働いても構いませんし、「スタートアップビザ」という起業家向けの制度もあります。
ビジネスの専門学校とインターンシップがセットになった「コープ(Co-op)ビザ」もあり、ビジネスを学ぶ・経験するにはカナダもおススメです。
ポイント
- イギリスもカナダも「働く」ための環境は良好(ビザの自由度が高い)
- カナダで就学できるのは最大6か月。それ以上は学生ビザを申請しよう
滞在の延長について
イギリスのワーホリを延長することは出来ません。
ただし始めから2年間の滞在が可能なので延長する必要性は少ないかもしれません。
カナダにも、ワーホリ自体の延長制度はありません。
しかし、ROワーホリビザ(通称セカンドワーホリ)を利用することにより、ワーホリと同じ条件でさらに1年間滞在することが出来ます。
このROワーホリビザの年齢制限は35歳まで。
31歳を超えていても、ワーホリを使い切ってしまっていても申請可能です。
ただし、年間募集枠はかなり少なく、基本的に募集は年1回。
ROワーホリビザを使って滞在を延長したい場合は、アンテナを張って情報収集しましょう。
カナダにはワーホリ以外で働けるビザがあります
条件はありますが、カナダでは学生ビザで週20時間まで働くことが出来ます。
詳しい条件はこちら
31歳以上でも海外で働けるプランを紹介!
公立カレッジを卒業すると、就労ビザがもらえる制度もあります。
カナダにはインターンシップ付きの学生ビザである、コープ(Co-op)ビザもあります。
気に入ったら収入を得ながら滞在を伸ばせる制度が充実しています♪
ポイント
- イギリスはワーホリで2年間の滞在が可能、延長不可
- カナダはROビザ利用で合計2年滞在できるただし募集枠は少ない
- カナダワーホリ以外にも働けるビザがある!
イギリスのワーホリ(YMS)ビザ 申請方法
続いて、イギリスのワーホリビザの申請方法をご案内します。
①オンライン申請
2024年1月以降、ワーホリビザの申請は通年申請可能になりました。
イギリスの公式サイトからオンライン申請が可能です。
ちなみにオンライン申請中、25分間アイドルタイム(何も入力していない時間)があると自動でログアウトしてしまうのでご注意ください!
イギリスワーホリビザ申請サイト
申請の時点であらかじめ決めておかなければならない項目があります。
- イギリスへの渡航日: ビザ申請料支払日から6ヵ月以内の渡航が必須です!従って、ビザ申請前に入国日を決めておかなければなりません。なお、一度申請したら入国日の変更は不可です。
- 滞在先住所: イギリス入国後に最初に宿泊する滞在先の住所が必要です。
- 金融機関名: 資金証明に必要です。
事前にこれだけのことを確定させていくのは少し大変です。
ちなみにカナダのワーホリはビザ申請後、承認されてから1年以内に好きなタイミングで渡航できます。渡航日についてはイギリスと大きく違いますね。
イギリスワーホリビザ申請料(£298)もオンラインで支払い可能です。
オンライン申請に必要な準備物
- 有効なパスポート(出国予定日より6か月以上の有効期限。見開き2ページ以上の余白必要)
- 過去10年間の渡航履歴のリスト(トランジットも渡航履歴に含む)
- イギリスポンド建ての資金証明書(£2,530以上を28日間連続して保持していることを証明)
②生体認証の登録
オンライン申請後、指定されたビザ申請センターにて生体認証の登録を予約します。
生体認証とは、指紋や証明写真です。
予約が混雑することもあるため早めの予約をおすすめします。
- オンライン申請と料金(ビザ申請料・IHS保険料)の支払い(当選メール記載の期限まで)
- ビザ申請センター(VAC)予約(支払から90日以内)
- ビザ申請センター(VAC)で申請と指紋採取・写真撮影
ビザ申請センター予約日当日は、15分前には到着しているよう心がけましょう。また、代理手続きは不可なので必ず申請する本人が来館する必要があります。
当日の持ち物
- 予約表/YMS当選メールのコピー
- パスポート原本
- チェックリスト(オンライン申請の最終画面を印刷したもの)
- 場合により:資金証明書原本 & コピー
③ビザ発給
その後、専用センターにてビザの審査が行われます。
無事に許可された場合、ビザが発給されます。
カナダのワーホリビザ申請方法
イギリスと同様、移民局のウェブサイトからオンライン申請です。
下記の必要書類を準備したうえで申請を開始しましょう。
⇒カナダのビザアカウント作成ページ
申請に必要なもの
- 家族情報申告フォーム
- 英文履歴書
- 証明写真
- パスポートのコピー
- 必要に応じ:健康診断、無犯罪証明書、生体認証(顔写真および指紋)
※書類は全て英文、明瞭なカラースキャンか写真が必要です。
書類が2ページ以上に及ぶときは、1つのファイルに保存しましょう。
抽選に当たったら?
マイページに招待レター(Invitation)が届きます。
10日以内に招待の受諾ボタンをクリックする、ワーホリビザ本申請に進めます。
受諾から20日以内に書類を提出しましょう。
ワーホリビザの申請が承認されたら?
「ワーキングホリデー就労許可通知書」がオンラインアカウントに届きます。
この「ワーキングホリデー就労許可通知書」はビザそのものではなく、ワーホリビザとの引換券のようなものです。
これを印刷してカナダ入国時に持参してください。
空港でビザと切り替えることが出来ます。
参考
もっと詳しい申請方法は別ページカナダのワーホリビザ申請方法にまとめています
各国共通:ビザ申請時の注意事項
どこの国にビザ申請する際も気を付けたい注意事項についてお伝えします。
特にパスポートの有効期限は超重要なので、必ず確認してください。
要注意:パスポートの有効期限
通常ビザは最高でもパスポートの有効期限までしか出ません。
イギリスの場合、申請段階で、有効期限は出国予定日より6か月以上、見開き2ページ以上の余白がある必要があります。
期間が足りないか、ぎりぎりの場合は日本国内のパスポートセンターで延長してから申請を行いましょう。
渡航後も様々な事情で再申請が必要になった時、お持ちのパスポートの有効期限が迫っていると手続きが煩雑になります。
コロナ渦のように、手続きの為に簡単に帰国できない状況になる場合もあります。
「あと1年あるからいいや」ではなく、余裕をもって延長手続きすることをお勧めします。
クレジットカード
通常、ビザの申請料金はクレジットカード決済のみです。
本人名義のVisa, MasterCard でしたらほとんどの国で使えます。
さらにカナダではVisa, MasterCard のほか、American Express, JCB, UnionPay が使えます。
加えてMasterCard, Visa Debit カードも使えるので、Debit 機能付きの銀行カードでもいいですね。
名義は本人のものである必要はありません。
注意事項
※記載の料金や情報は法改正等により予告なく変更することがあります。また、このページの内容は各国大使館・領事館等より情報を収集し細心の注意を払って作成しておりますが、正確なものであることを保証するものではありません。ビザ取得の際は、必ず各国大使館・領事館等の情報をご自身でもご確認ください。
⇒イギリス政府公式サイト:ワーキングホリデービザ(Youth Mobility Scheme visa)について
⇒カナダ移民局公式サイト:ワーキングホリデービザ(International Experience Canada)について
まとめ
ワーホリ渡航先として非常に人気のイギリス。
抽選に当たれば2年間滞在できるのが最大の魅力です。
抽選応募・ビザ申請手順自体は難しくはありませんが、期限が設定されているので注意が必要です。
カナダも人気のワーホリ渡航先。
ワーホリ以外にも働けるビザがあり、働くながら暮らすための選択肢が多いのも魅力です。
カナダとイギリスのワーホリ(YMS)を比較し、ビザを申請する際の必須要項をお伝えしました。
渡航の参考にしてください♪