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カナダでは、日本と同じように、ほぼ毎月祝日があります。
一方で、ゴールデンウィークやシルバーウィークのような、公的な長期休暇はありません(しいて言うならクリスマス休暇など、慣習としての長期休暇はあります)。
ここでは、日本と異なるカナダの祝日制度について解説します。
カナダの祝日は州ごとに異なる
まず初めに知っておきたいのが、カナダでは、州ごとに祝日が微妙に異なるということです。
州で定められた祝日(公休)を「Statutory holidays」略して「Stat holidays(スタット・ホリデー)」と呼びます。
これらの公休は、日本と同じように、月曜または金曜に割り当てられる事が多いです。
そのため、カナダには3連休が多いのも特徴です。
また、祝日と日曜日が重なった場合は、翌日が代休となります。 この点も、日本と同じで、分かりやすいですね。
参考までに、BC州の各祝日と、2025年・2026年の日付をまとめておきます。
2025年 | 2026年 | 英語名称 | コメント |
---|---|---|---|
1/1 (土) | 1/1 (日) | New Year's Day | バンクーバーでは寒中水泳があります(Polar Bear swim) |
2/17 (月) | 2/16 (月) | Family Day | BC州の場合2月の第二月曜日。ほかの州は2月20日 |
4/18 (金) | 4/3 (金) | Good Friday | イースター直前の金曜日。イエスキリストの受難日 |
4/21 (月)* | 4/6 (月)* | Easter Monday | イエスキリスト復活祭の翌日。州の祝日ではないが、銀行などは休みになることが多い |
5/19 (月) | 5/18 (月) | Victoria Day | イギリスのビクトリア女王の誕生日 |
7/1 (金) | 7/1 (土) | Canada Day | カナダ建国記念日 |
8/4 (月) | 8/3 (月) | B.C Day | BC州以外はシビックホリデーなど名前が違う |
9/1 (月) | 9/7 (月) | Labour Day | 労働者の日 |
9/30 (金)* | 9/30 (土)* | National Day for Truth and Reconciliation | 先住民追悼日。州の祝日ではないが、追悼の意を示すため、お休みの企業が多い |
10/13 (月) | 10/12 (月) | Thanksgiving Day | カナダの収穫感謝祭 |
11/11 (金) | 11/11 (土) | Remembrance Day | 戦没者追悼日 |
12/25 (日) | 12/25 (月) | Christmas Day | クリスマス |
12/26 (月)* | 12/26 (火)* | Boxing Day | 州の祝日ではない。箱(寄付箱、プレゼント箱)を開ける日として、習慣的に休日をとっている場合が多い。商用的には、バーゲンセールの日 |
ちなみに、祝日ではないですが、
・セントパトリックスデー(St patrick's Day)
などもあります。
カナダのクリスマス休暇
カナダの一番の大型連休は、なんといってもクリスマス休暇です。
感覚的には、日本人にとってのお正月やお盆が、カナダ人にとってのクリスマスです。
家族・親戚・友人との、団らんの時期ですね。
正式には12月25日のクリスマスのみが祝日なのですが、12月24日のクリスマスイブには、たいていのお店が午前中で閉まります。
クリスマスには人手が多くなる日本とは真逆ですね。
ですので、街に出ても「どこも開いていない!」と困惑する日本人は多いです。
なお、企業によっては、12月24日あたりから1月1日までの1~2週間、ずっと休暇のところもありますよ。
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また、12月26日はボクシングデーセールが開催されます。
この日は年に一回の大売り出しの日で、日本でいう初売りにあたります。
しかし、最近はその前にブラックマンデーや年末売り出しの日が増えて、かつてほどの割安感はなくなった感じがします。
カナダに三が日はない
1月1日の元旦は、カナダでも祝日です。
ただ、元旦の翌日は『普通の日』です。 三が日はありません。
そして、12月31日の大晦日も祝日ではありません。そのため、大型チェーン店などは普通に営業しているところが多いです。
しかし、慣習的に休みにする企業もあり、対応はまちまちです。
カナダ人にとってのクリスマス休暇はこんな感じです。
- クリスマス:家族と過ごす休暇
- 大晦日と元旦:友人と新年を祝うパーティーをする日
- 1月2日以降:日常
初めてカナダに年末年始を過ごす方は、戸惑いを感じることでしょう。
ゴールデンウィークとお盆もない
その他の長期休暇として、日本には「ゴールデンウィーク」と「お盆休み」がありますね。
ですが、カナダには「ゴールデンウィーク」と「お盆」はありません。
カナダでは、みんなが一斉に休んで、旅行や帰省するような長期連休は、クリスマスくらいです。
ですが、長期の休暇がないというわけではありません。
かわりに、各々のタイミングで、好きな時にまとまったお休み(バケーション)を取ることが普通です。
時期としてはやはり、夏休みを取るのが定番です。
1週間程度の休みを取り、キャンプや旅行に行く人が多いですよ。
あるいは、純粋に家でゆっくりする時間として、お休みを取る人も多いです。ゆったりとした生活を好むカナダ人らしいですね。
カナダの祝日まとめ
カナダは、日本と同じく祝日が比較的多い国です。しかし、大型連休の捉え方は大きく異なるのが面白いですね。
カナダでは「しかるべき休みを取ること」は当然の権利とされていて、バケーションの申請は難しいものではありません。
そのためか、お休みは、個人の判断にゆだねられているところがおおきいです。
カナダの国としての考え方や国民性が、祝日制度にも、形として表れているんですね。