

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。
カナダ国内から就労ビザや学生ビザなどを申請して承認された時に、ビザの発給を受けるためにカナダをいったん出国して、再入国する必要がある場合があります。
日本に行く機会があれば、日本からカナダに戻ってきた時に、空港でビザをもらえばよいのですが、時間もお金も掛かるので、簡単には日本に帰れませんよね。
そんな時は、アメリカに陸路で出国、再入国するのが便利です。
でも、国境を越えるのって緊張しますよね。国境にいる係員の人ってコワモテの人が多いし。
ご安心ください。カナダ生活20年の専門家だから知っている、ビザ切り替えにおすすめの国境事務所やビザ切替えの手続きの方法をご紹介します。
このページの目次
【注意】トラブルが散発しています
2023年6月現在、フラッグポールにおいて「ビザが正常に有効化されず、その後の手続きができなくなる」というトラブルが発生しています。
ビザ原本を受け取ったのに、実は有効化されていなかった、つまり「(担当オフィサーが)ビザを発行(印刷)したが、システム変更を行わなかった(システム上は有効化されていない)」という事態です。
厄介なことに、「受け取ったビザがアクティベート状態(有効)がどうか」は、ビザ原本を見るだけでは分かりません。
ですので、記載内容はもちろんのこと「アクティベート状態になっているか」も、オフィサーに確認した方よいかもしれません。
国境でのビザ切替え=フラッグポール
カナダ国内からカナダのビザを申請すると、申請内容によっては
- 完成したビザが送られてくる場合
- 「Port of Entry(ポートオブエントリー)」という、ビザの引換券のような書類が送られてくる場合
があります。
ポートオブエントリーとは、カナダに入国した時にビザを発給してもらえる書類です。




ビザをもらうために、カナダをいったん出国して再入国しなければなりません。
この、ビザ切替えのために国境に行って、出国してすぐ再入国することを「Flag Pole(フラッグ・ポール)」といいます。
国境の旗の周りを回ってすぐ戻ってくる感じが、フラッグ・ポールという名称に表れていますよね。
ビザ切替えは、どこに行けばいいの?
カナダとアメリカは陸続きなので、カナダとアメリカを結ぶ道路には国境事務所が設けられています。
どこの国境事務所に行っても手続きの方法は同じなのですが、どうせ行くのだったら、混んでいないところがいいですよね。
そこでお勧めなのが、「Point Roberts(ポイント・ロバーツ)」というアメリカの街との間の国境事務所です。
ポイント・ロバーツってどんなところ?
ポイント・ロバーツはバンクーバーから車で1時間くらいで行けるアメリカの都市です。
下の地図で見てもらうと分かるのですが、半島の先っちょのところだけ、アメリカ領にはみ出しています。
これは、カナダとアメリカの国境を北緯49度線に沿って定めたためです。
半島の先っちょしかありませんが、ポイント・ロバーツはれっきとしたアメリカの都市なのです。
なんでポイント・ロバーツがビザ切替えにおすすめなの?
ポイント・ロバーツは、以下の理由でビザ切替えにおすすめです。
ポイント・ロバーツをビザ切替えにおすすめする理由
- バンクーバーから直線距離で一番近くにあるアメリカ国境であること
- 国境を越える交通量が多くないので、空いていること
- バンクーバーからスカイトレインとバスを使ってアクセス可能なこと
バンクーバーから近いのは上の地図で見れば一目でわかりますよね。
空いているっていうのも、地図を見れば、あんまりこの国境を行き来する人が多くなさそうなことは納得いただけると思います。
スカイトレインとバスを使ったアクセスについて、次で確認しますね。
ポイント・ロバーツへの交通アクセス
バンクーバーのウォーターフロント駅からポイント・ロバーツの国境までのアクセスをご紹介します。
スカイトレインとバスを乗り継いで、片道1時間半くらいで行けますよ。
スカイトレインで、Bridgeportまでいく
バンクーバーダウンタウンのウォーターフロント駅からスカイトレインに乗って、Bridgeport(ブリッジポート)の駅まで行きます。
バス601に乗ってSouth Delta Exchangeまでいく
ブリッジポートに着いたら、601番のバスに乗って、「South Delta Exchange」まで行きます。
別の行き方もあります
601番のバスをSouth Delta Exchangeで降りずに、終点の一つ手前の「SB 54 St NS 2 Ave」というバス停まで乗っていくこともできます。
この場合、歩く距離が500メートルくらい長くなりますが、バスの乗り換えで待ち時間があることを考えれば、歩くのもいいと思います。
C84 のバスに乗る
South Delta Exchangeで601番のバスを降りたら、同じ場所でC84のバスに乗って、「WB 1 Ave FS 56 St」のバス停で降ります。
バス停を降りたら、そこから歩いて5分ほどで国境事務所があります。
なにもない寂しい通りなので、ちょっと不安に感じますが、歩ているとアメリカ国旗を掲げた事務所が見えるので心配しなくても大丈夫です。
フラッグポールの方法を説明します
それでは、ポイント・ロバーツの国境事務所でのフラッグポールの方法を説明します。
必要書類
フラッグポールに必要な書類はこちらです。
ワーホリビザ切替え必要書類 | 備考 |
---|---|
パスポート | |
ワーホリビザ承認レター | |
医療保険の保険証書 | 1年間カバーされているもの |
現在お持ちのビザ | |
英文残高証明書(もしくは最低25万円の資金が証明できるもの) | 1週間以内に発行されたもの(カナダ政府サイト) |
ArriveCanのご登録 | (2022年6月時点) |
ワクチン接種証明書 | (聞かれたときのみ、2022年6月時点) |
ESTA | 事前に登録しておきましょう |
最初はアメリカに出国する
アメリカの国境事務所に徒歩で行きます。国境事務所の手前で国境線をこえているのですが、アメリカに行ったという感覚はありません。


車の列の脇を通って係官の所まで行き、「フラッグポールをしに来ました」と言って、パスポートを見せます。
「フラッグポール」という単語を使うと、係官がこちらが何をしに来たのかすぐ分かってくれて、話が早いです。
※注意※
I’d like to flag pole. などと文章でいうと、相手に伝わらない場合が多いです。アメリカ人はカナダ人と異なり、日本人の英語は聞き取ってもらえません。単純に単語で、“フラッグポーリング”とだけ伝えてください。
アメリカでの手続きはすぐに終わって、カナダに戻るように指示されます。
アメリカ入国のためには、ESTAが必要です。
登録には時間がかかるので、事前に登録しておきましょう。(ESTAの登録方法はこちら
支払いにはカナダドルではなくアメリカドルが必要になるので、クレジットカードなどがあれば便利でしょう。
陸路での入国の場合はESTAの代わりにI-94Wが必要になる場合があります。
参考
以前は陸路での入国の場合はI-94Wも可とされていましたが、2022年5月から陸路でもESTAが必要になりました。稀に、ESTAを求められないケースもあるようですが、本来は絶対必要なものです。ESTAの登録は済ませておきましょう。
また、オフィサーにI-94W の記入を求められた場合は、「ESTAを持っています」と説明してください。
歩いてカナダに戻る
今来た道を歩いて戻ります。ポールをぐるっと回るのではなく、同じ道を歩いて戻るだけなので、アメリカに行ったという感覚はやっぱりありません。
戻ったら、カナダ側の国境の高速道路の料金所のような所に徒歩で近寄って行って、係官に「フラッグポールでアメリカから戻ってきました」といいます。
この時の係官はちょっと怖い感じの人で、「アメリカで高額のものを買ってないか?」とか「武器を持ち込んでいないか?」などと真顔で聞かれました。
アメリカには1分位しかいなかったので、ちょっと変に感じましたが、質問には真面目に答えます。
型どおりの質問が終わった後、国境事務所の中に入ってビザ切替えの手続きをするように指示されます。
カナダの国境事務所でビザ切替えの手続き
国境事務所に入って、「ビザを切替えたい」というと、手続きをしてくれます。
今回はワーホリビザへの切り替えでした。


土曜日の午前中に行ったので、事務所はとても空いていました。
ビザ切替えの手続きはバンクーバー国際空港でのビザ発給手続きと同じです。
必要書類を見せて、型どおりの質問に答えて、10分くらいで終了しました。












ワーホリビザを発給してもらえて、「やれやれ、ひと安心」、と言いたいところなのですが、その前に次のことにご注意ください。
【重要】受け取ったビザは必ず確認してください!
国境事務所に限らず、カナダでビザ発給を受けると、ビザの記載内容が間違っているということが結構あります。過去には以下の間違いの事例がありました。
- ビザの期間が間違っている
- 氏名、生年月日、性別が異なっている
- そもそもビザの種類が違う
日本だったらあり得ないような間違いですが、それが起こるのがカナダです。
ですので、ビザが発給されたら、氏名、生年月日、有効期間などが正しいか、その場で必ず確認しましょう。
間違いがある場合はその場で指摘すれば正しいものと交換してくれます。
🔺フラッグポールでビザ切替した後に、システム上でアクティベイトされておらずSINナンバーが発行できなかったと報告を数件受けております。ビザ発行時に必ず審査官にSINナンバーも発行できるアクティベイトの状態になっているか確認をお願いします🔺
まとめ
入国やビザの切替えの手続きは、いつでも緊張するものですが、手続きする国境事務所を選ぶことで少しですがストレスを軽くすることができます。
国境でのフラッグポールの手続きだけでなく、ビザの手続きには分からないことや不安なことがたくさんあります。
まずはカナダ留学コンパスにご相談ください。カナダ滞在の目的に応じた最適なビザの種類と、取得方法をアドバイスします。
申請代行は有料になりますが、ビザの相談は無料です!
まずはお気軽に、無料相談をお申し込みください♪
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ビザ申請、永住権申請の手続きや規定、ルールはカナダ移民局が予告なく頻繁に変更しています。
そのため、こちらのサイトに記載してある情報を元に何らかの判断を行う際には、弊社にご相談いただくか、カナダ移民局のウェブサイト等をきちんとご確認ください。
弊社のサイトは、ビザ申請、永住権申請に関する責任を負うものではございません。
弊社サイトをご覧になってご自身でお手続きをすすめたり、他社に相談したりして生じたいかなる問題に関して、弊社では一切責任を負いません。



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