ワーホリとコープ留学、どっちがいい?——答えは「どの順番で使うか」です

監修者 監修者
末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

カナダ留学の相談で最も多い質問のひとつがこちらです。

「ワーホリとコープ留学、どちらがいいですか?」

しかし20年間この相談を受けてきた結論から言うと、この問いの立て方自体を変えるべきです。

ワーホリコープ留学は二者択一ではなく、組み合わせて使える制度

使う「順番」によって、その後に残る選択肢の数が大きく変わるからです。

ワーホリビザの有効期間は最長1年ですが、2025年4月以降は2回目のワーホリが申請可能になり、実質最長2年働けるようになりました(さらにROワーホリを使えば35歳まで追加のチャンスがあります)。

一方、コープ留学(学生ビザ)には年齢制限がありません。

「年齢制限つきで枠に限りがある、ただし価値が2年分に増したビザ」と「年齢無制限のビザ」。この非対称性が、設計の出発点になります。

カナダ留学コンパスの基本推奨は「コープが先、ワーホリは後」

ワーホリには年齢制限があるので、先にワーホリで行くほうがいいように思えますが、答えは逆です。

先にコープ留学、その後にワーホリという順番を推奨しています。

理由は、将来の選択肢が最大化されるからです。

コープで専門知識と就労経験を積んだ後、手元にワーホリ枠が残っていれば、「卒業後にワーホリへ切り替えて、学んだ分野でフルタイム就労を続ける」という道が開けます。

カナダ国内でワーホリへの切り替えが可能で、2回目のワーホリまで使えばコープ卒業後にさらに最大2年間、自由に働ける計算になります。

この期間は現地就職・就労ビザ・永住権に必要な職歴作りの足掛かりにも、帰国前の集大成にもなります。

逆に先にワーホリを使い切ってしまうと、コープ卒業後に就労を続ける手段が限られ、せっかくの現地経験を活かすビザの「持ち駒」がない状態になりがちです。

もちろん「まずワーホリで渡航して現地で様子を見たい」という選択も可能です。

その場合、学生ビザ(コープ)への切り替えはカナダ国内から申請できます。

ただし重要な注意点があります。

切り替え申請はワーホリビザが有効なうちに行うべきです。

ワーホリが切れてからの切り替えは、無効な滞在ステータスのリスクや選択肢の狭まりを招くためおすすめしません。

切り替えの可能性が少しでもあるなら、渡航前からどうするかを設計しておくのが安全です。

順番による違いの比較表

コープ→ワーホリ(推奨)ワーホリ→コープ
卒業後の就労ワーホリで最大2年間自由に就労可ビザの持ち駒なし(就労ビザ等が必要)
学んだ分野の実務経験卒業後に積み上げ可能コープ期間で終了
永住権への職歴作りワーホリ期間がフルタイム職歴に追加ビザの確保が課題
向いている人長期滞在・キャリア重視まず現地を見て決めたい人

ワーホリの枠は「運」ではなく「タイミング」で決まります

カナダのワーホリは抽選制と言われますが、実態は先着順に近い仕組みです。

早めに申請すればほぼ全員が枠を得られ、遅れれば枠切れで申請自体ができなくなります。

そして近年の制度変更で、この「タイミング」の重要性が一気に高まりました。

2025年4月から2回目のワーホリ申請が可能になったことで、限られた定員に2回目の申請者も割り込むようになりました

つまり、新規でワーホリを取る人の「実質的な枠は大幅に減少した」といえます。

実際、例年は年末近くまで残っていたワーホリ枠が、2025年度は10月20日で終了しました。

さらに2026年度は定員自体が6,283名に減少(前年まで6,500名)しており、抽選終了は5〜6月頃まで早まる見込みです。

つまり、年の半ば以降にワーホリ留学をしようと思っても、その年の渡航がほぼ不可能という状況になっています。

ここで「来年まで待つ」と1年を失いますが、待たない設計があります。

それがコープ留学です。コープなら、枠も抽選もなく渡航でき、現地で学び働きながら、翌年のワーホリ枠を抽選開始直後に申請する。

枠を確保できれば「コープ→ワーホリ」という、弊社がもともと推奨している理想の順番がそのまま完成します。

枠切れは、設計次第で回り道ではなく本道への入口になります。

年齢別・目的別の設計の考え方

「コープが先、ワーホリは後」が基本推奨ですが、年齢によって取れる選択肢の幅が変わります。

以下に、年齢によっての設計の違いを紹介します。

20代前半

20代前半の場合、時間的な制約がほぼないため、基本推奨どおり「コープ→ワーホリ」が組みやすい年代です。

専門性の高いコーププログラムでじっくり土台を作り、卒業後にワーホリで実務経験を積み増す、という王道の順番を取れます。

20代後半〜30歳(ギリホリ)

通常のワーホリは30歳までが対象のため、「気づいたら申請できる年齢を過ぎていた」というケースが最も多い年代です。

コープを先に組む時間的余裕があるかどうかがカギになります。

渡航までの準備期間・コープの就学期間を逆算し、30歳の誕生日までにワーホリを申請できるかを最初に確認しましょう。

そのうえで、間に合わなければワーホリを先に確保する(コープは後回しにする)という判断も必要です。

31〜35歳(ROワーホリとコープの使い分け)

通常のワーホリは対象外になりますが、認定団体経由のROワーホリ(セカンドワーホリ)であれば35歳まで申請のチャンスがあります。

ROワーホリは英語力要件や参加枠など通常のワーホリより条件が細かいため、対象になるかどうかの確認が最初のステップです。

コープ(学生ビザ)自体には年齢制限がないため、ROワーホリの条件を満たさない場合や、より専門性を積みたい場合はコープを軸にした設計に切り替えます。

36歳以上

ワーホリ・ROワーホリともに対象外となり、選択肢はコープ(学生ビザ)に絞られます。

この年代では「留学して終わり」ではなく、コープ卒業後に就労ビザ(LMIA)や永住権にどうつなげるかまで見据えた設計が特に重要になります。

永住権まで見据えるなら、知っておくべき3つの事実

「コープに行けば永住に近づく」というイメージだけで進めることには注意が必要です。

卒業後に想定外のつまずきが起きやすい3つポイントを紹介します。

私立コープの一部はPGWP(卒業後就労許可)の対象外

2024年5月15日以降、公立カレッジのカリキュラムを私立カレッジが提供する「カリキュラムライセンス契約」型のプログラムは、新規入学者からPGWP対象外になりました。

すべての私立コープが対象外というわけではありませんが、「私立だから安い」で選んだ結果、PGWPが取れないプログラムだったというケースが実際にあります。

学校を選ぶ際は、そのプログラム個別のPGWP対象可否を必ず確認する必要があります。

2024年秋以降のポスグラビザには「分野制限」がある

2024年11月以降に申請された学生ビザについては、大学の学士・修士・博士課程を除き、カレッジ課程・非学位の大学課程はポスグラビザに「分野要件」を満たす必要があります。

対象分野はヘルスケア・STEM(科学・技術・工学・数学)・農業/農産食品・貿易/運輸などに限られ、後から教育分野なども追加されています(対象分野は今後も更新される可能性があります)。

「専攻は何でもいい」という時代ではなくなっているため、専攻選びの段階からポスグラビザ対象分野かどうかを確認する設計が必要です。

コープのインターン期間は「永住権の職歴」にカウントされない

永住権のカナディアン・エクスペリエンス・クラス(CEC)では、就学中に得た就労経験(コープのインターン期間を含む)は職歴としてカウントされません。

カウントされるのは、卒業後にポスグラビザなど、学生ビザとは別の就労許可のもとで働いた期間のみです。

「コープでインターンをしたから永住権の職歴が貯まっている」という誤解が多いため、この点は最初に押さえておく必要があります。

この3つが意味するのは、「コープに行く」ことと「永住権に近づく」ことはイコールではなく、学校選び・専攻選び・卒業後のビザの接続を、渡航前から一続きで設計する必要があるということです。

なお、移民手続きに関する最終的な判断・申請代理は、CICC(旧ICCRC)登録の免許を持つ移民コンサルタント(RCIC)の業務範囲となります。

弊社では学校選定・ビザ要件の最新確認(学生ビザに必要なPAL/TALの取得状況を含む)を含めた渡航プラン全体の設計を行い、免許が必要な手続きの部分は提携する登録移民コンサルタントと連携してサポートしています。

全制度に実績があるから、中立に比較できます

一般的なワーホリ専門、コープ専門のエージェントは、自社の得意な制度に誘導しがちです。

弊社はワーホリ・ROワーホリ・コープ・語学留学・大学進学・移民サポートまで全制度に実績があり、双方向の切り替え(ワーホリ→コープ、コープ→ワーホリ)を実際に支援してきました。

比較の入口は、費用でも制度でもなく「帰国後、または永住後にどうなっていたいか」。

あなたの答えから逆算して、最適な順番を一緒に設計します。

帰国後のキャリアから逆算した設計は帰国後の転職サポートへ。

よくあるご質問(FAQ)

Q. ワーホリの抽選に「落ちた」のですが、今年はもう無理ですか?
A. その年の枠が終了していれば、同年のワーホリ渡航はできません。ただしコープ留学なら枠も抽選もなく渡航できます。現地で学び働きながら翌年の枠を抽選開始直後に申請すれば、「コープ→ワーホリ」という推奨の順番がそのまま完成します。

Q. ワーホリからコープ(学生ビザ)への切り替えはできますか?
A. できます。カナダ国内から申請可能です。ただし、ワーホリビザが有効なうちに切り替え申請することを強くおすすめします。期限切れ後の切り替えはリスクがあるため非推奨です。

Q. 6ヶ月以上学校に通いたい場合はどうすればいいですか?
A. ワーホリで就学できるのは最大6ヶ月です。はじめから6ヶ月以上の就学予定がある場合は、先に学生ビザ(コープ)で渡航し、修了後にワーホリへ切り替える順番をおすすめします。

Q. 2回目のワーホリは誰でも申請できますか?
A. 2025年4月以降、2回目のワーホリ申請が可能になりました。年齢等の条件は初回と同様です。さらにROワーホリ(認定団体経由)を使えば35歳まで申請のチャンスがあります。詳細はご相談ください。

Q. コープ卒業後、カナダに残って働き続ける方法はありますか?
A. あります。主な選択肢は、①ワーホリ(30歳まで)・ROワーホリ(35歳まで)への切り替え、②企業サポートによる就労ビザ(LMIA)、③公立カレッジへ進学しPGWP(最大3年の就労許可)を目指す、の3つです。どれが現実的かは年齢・分野・英語力によるため、プラン段階からの設計をおすすめします。

あなたに最適な「順番」を一緒に設計します

ワーホリが向いているのか、コープが向いているのか、それともその組み合わせか。

答えはあなたの「帰国後・永住後にどうなっていたいか」の中にあります。

全制度に実績のある弊社が、利害なく中立に比較提案します。

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末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

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