移民コンサルタント。「Immigration Consultant ICCRC R511456」を取得している、カナダで数少ない日本人ビザコンサルタント。韓国系最大手の留学エージェント、国際的教育財団でのマネージメント職を経て現職へ。
観光目的で海外に行くときに、国によっては観光ビザが必要です。
カナダにも観光ビザがあります。
よし、カナダに観光に行こ~っと!観光ビザを申請しなくちゃ!
あ! 取らなくて大丈夫♪
日本のパスポートを持っていると、カナダの観光ビザは免除されるんですよ。
え!観光ビザが免除?よく考えると、そもそも観光ビザってなんなのか、よく知らないな…
では、カナダの観光ビザについて詳しくご案内しますね。
今回はカナダの観光ビザの条件、有効期限、費用、最大限に活用するための裏技を専門家が分かりやすく解説します。
このページの目次
カナダの観光ビザとは
そもそも観光ビザってなに?
そもそも、ビザって…なんだっけ?
ビザは、簡単に言うとその国への入国を許可するものです。
カナダへの滞在を許可する書類は本来はパーミット(許可)と呼ばれます(※このサイトではわかりやすさを重視しているため、便宜上「ビザ」と呼んでいます)。
ビザがないと(つまり、滞在の許可がないと)その国への入国は認められません。
外国に入国する際は、その目的に合わせてビザを発給してもらう必要があるのです。
日本人はカナダの観光ビザが免除!
カナダに入国するとき、その目的が観光なら観光ビザが必要です。
しかし、日本のパスポートを持っていると、このビザが免除になります。
日本人がカナダに観光目的で入国する際、なんのビザも必要ありません。カナダと日本がそのように決めているんですね。しかし、eTA と呼ばれる手続きは必要なので注意してください。
「eTA」とは電子渡航認証で、事前にオンラインで申請する必要があります。
eTA の詳しい情報は「カナダ渡航に必要な eTA の申請方法|費用と手順」を参考にしてください。
eTAと観光ビザのよくある勘違いは「eTAと観光ビザの違いは?」をご覧ください。
この eTA の手続きさえしていれば、パスポートのみでカナダに6か月間滞在可能です。
eTA、絶対に忘れないようにしないとね。
未成年者は追加の書類が必要
未成年者がカナダに単独で渡航する場合、追加書類が必要になります。
(※カナダでは成人年齢が州によって異なるので、18歳または19歳)
たとえば、お子さまが夏休み中に一人でサマーキャンプに参加されるような場合ですね。
未成年者のカナダ入国に必要な書類
- 渡航者本人のパスポート
- 出生証明書(日本の場合は戸籍の写しとその翻訳)
- 両親がサインした同意書
(英語かフランス語で書かれ、以下の内容を含むもの:両親の住所、電話番号、カナダで未成年の世話をする人の氏名、住所、電話番号)
戸籍の写しを取り寄せて翻訳するのには時間がかかるので、計画的に準備しましょう。
戸籍謄本の翻訳には以下のようなサービスを利用すると便利です。
観光ビザでできること/できないこと
観光ビザの本来の目的は観光のみです。
しかし、条件範囲内であれば、それ以外にもできることがあります。
学校に通える
実は、6か月未満であれば観光ビザで学校に通うことができます。
3か月や4か月の語学留学であれば、学生ビザを取らなくても学校に通えるのはありがたいですね。
ただし、インターンなどの職業体験が含まれているプログラムはこれに該当しません。
インターンを含むプログラムの学校に通う場合、6か月未満でも学生ビザが必要になることがありますので、ご注意ください。
就労はすべてNG
では、観光ビザで働くことはできるのでしょうか?
残念ながら、働くことは一切できません。
観光ビザで働くと不法労働になり、罪に問われることもあるので絶対にやめましょう。
給料をもらわない活動である「ボランティア」ですら禁止されていますのでご注意ください。
一日ぐらい友達のお手伝いでアルバイト…もダメなんだね!気を付けよう!
ご注意ください!
観光ビザカナダ滞在中に、イベントのボランティアを単発で数日行った程度では問題になりません。
しかし、週3日ぐらいのペースで定期的にボランティアで働いていると、「こっそり給料をもらっているんじゃないか?」と不法就労を疑われます。
気をつけましょう。
カナダの観光ビザ申請に必要な費用
日本からカナダに入国し6か月未満の滞在なら観光ビザは不要です。
つまり、費用もかかりません。
ただし、カナダに観光ビザで滞在し、さらに滞在期間を延長する際には$100が申請費用として必要になります(あとで詳しく説明しています)。
また、eTA の申請には $7 かかります。
カナダの観光ビザの有効期間
カナダの観光ビザの有効期間は6か月です。
つまり、日本人ならビザなしで6か月間カナダに滞在できるんだね。
カナダの観光ビザは延長できる
実は、カナダの観光ビザは延長することができます。
滞在期間を延長するには申請が必要です。
カナダの観光ビザを延長する方法
観光ビザを延長するには、まずビザの申請をしなければいけません。
観光ビザの申請は、こちらの2つから選択できます。
観光ビザの申請方法
- オンライン申請
- 郵送申請
オンライン申請の方が簡単で便利なので、特別な理由があってオンライン申請を使えない場合以外、オンラインで申請することをおすすめします。
申請方法は、ざっくりと書くとこちらのとおりです。
観光ビザの申請手順
- オンラインで質問項目に答えていく
- 観光ビザ申請の画面に進む
- その画面で指定される添付書類をアップロード
- クレジットカードで申請費用$100を支払う
簡単な手続きですが、カナダ留学コンパスに申請代行を依頼していただくことも可能です! いつでもご相談ください。
観光ビザ申請のための添付書類は、パスポートのコピーや証明写真のほかに、残高証明(資産の証明)が重要です。
残高証明(資産の証明)というのは、銀行の口座にある残高金額を証明するものです。
通常だと、銀行の残高証明書(発行日がビザ申請から1か月以内のもの)を使用し、$6,000以上の預金が必要です。
残高証明で必要な金額
$6,000(約652,974円)
本人の口座だけではなく、家族、親族の口座など、複数の口座を合算して申請することもできます。
なぜ残高証明が必要なのでしょう?
それは、不法就労を防ぐためなんです。
十分な資産を証明できる旅行者は「旅行中に不法就労する危険性が少ない」とカナダ政府も安心できるので、証明として示す資産は多ければ多いほどいいです。
カナダの観光ビザの「有効な」使い方
ではここで、観光ビザを有効に使う方法をご紹介します。
「観光ビザはこんなときに使うのがオススメ!」というシチュエーションを紹介します。
6か月未満の短期留学のとき
既述しましたが、6か月未満の短期留学なら観光ビザだけで通えます。
例えば3か月だけ語学留学したい!という時も、ビザ申請しなくてもいいんだね。
6か月以上の在籍になると、「学生ビザ」が必要になります。
カナダ滞在を少しだけ延長したいとき
ワーホリや留学が終わった後、観光ビザを使えば、もう少しだけ延長して滞在できます。
観光ビザの延長を申請すれば、カナダの滞在期間を延ばすことができ、観光や、短期の留学をすることができます。
【非推奨】ワーホリで入国する前の「追加」として
さまざまなリスクが伴うためおすすめしませんが、日本でワーホリ申請し、その後ワーホリの承認が下りてからまず観光ビザを使ってカナダに渡航する方法もあります。
詳しいリスクや、リスクを承知でワーホリ前にまず観光ビザを使って入国する方法はこちらをご参考ください。
【注意】「観光ビザ → 学生ビザ」の切り替えはオススメしない
じゃあ、学生ビザを使う前に、先に観光ビザで入国するのもいいよね!そしたら学校開始前にゆっくり観光もできて遊べるし♪
いえ、ちょっと待ってください!!観光ビザ→ワーホリへの切り替えはシンプルですが、観光ビザ→学生ビザへの切り替えは手続きが複雑なんです!しかも審査も厳しい!!
まず前提として、観光ビザ・学生ビザの目的・意図は、下記の通りそれぞれ異なります。
- 観光ビザ:観光を目的とした、短期旅行者向けのビザ(※日本のパスポートを持っていると、カナダの観光ビザは免除)
- 学生ビザ:「学校への通学」を目的とした長期滞在向けのビザ
上記の通り、観光ビザはあくまで短期旅行者向けで、カナダでのステータスが「0」の状態となります。
カナダで部屋を借り、「長期滞在をしよう」と考えている人向けではありません。
その為、生活面でも制限が出てきます。
6カ月以内に学校も観光も終了し、100%カナダを出国するという事が確定していない場合は、学生ビザでの入国がベターです。
学生ビザの取得がおすすめなケース
時先ほど述べた理由から、下記の方は、必ず「学生ビザにて入国」されることをお勧めいたします。
- 入国時から6カ月以内に日本に必ず帰国する事が確定していない方
- 学校へ通学する方
なお、観光ビザから学生ビザへの切り替えは、申請手続きが複雑になるだけでなく、移民局より推奨されていないため、審査が厳しくなります。
さらに、申請が却下される可能性も上がるので、お勧めしていません。
え!!手続きが複雑なうえ、審査が厳しい!?観光ビザ→学生ビザの切り替えは安易にしない方がいいね…。
カナダの観光ビザ: まとめ
日本人がカナダに観光目的で入国する場合、観光ビザ申請の必要はありません。
カナダ渡航の目的が観光ビザでできる範囲に収まっているなら一番オススメできるビザです。
カナダ滞在を有益に、最大に満喫するためにもぜひ、カナダ留学コンパスにご相談くださいね!
「カナダ滞在のプラン」「カナダでやりたいこと」を言ってくだされば最適なビザを無料でアドバイスさせていただきます♪
免責
ビザ申請、永住権申請の手続きや規定、ルールはカナダ移民局が予告なく頻繁に変更しています。
そのため、こちらのサイトに記載してある情報を元に何らかの判断を行う際には、弊社にご相談いただくか、カナダ移民局のウェブサイト等をきちんとご確認ください。
弊社のサイトは、ビザ申請、永住権申請に関する責任を負うものではございません。
弊社サイトをご覧になってご自身でお手続きをすすめたり、他社に相談したりして生じたいかなる問題に関して、弊社では一切責任を負いません。