カナダ・ケベック州のおすすめ観光地・シーズンなど|留学・旅行に役立つ情報まとめ

Quebec旧市街地

カナダのケベック州はカナダの中でも広い面積を有しています。しかし人口密度は低く、開放的で伸びやかな土地です。

フランスの文化が深く根付いている州でもあり、滞在中はさまざまな場所でフランスの空気を感じられることでしょう。

この記事では、そんなケベック州の特徴や、気候・天候、治安やおすすめスポットなどについてまとめています。

ぜひ参考にしてください。

ケベック州の基本情報

ケベック州議事堂

ケベック州(仏: Québec、英: Quebec)は、カナダの東側に位置しています。面積は166万7,441㎢あり、カナダにある10の州の中でも広大な土地を有しているエリアです。その広ささは日本の約5倍にあたりますが、人口は823万6,310人と日本(1億2,450万人)の15分の1ほどしかいません。また、人口の中には現地で独自の文化を守りながら暮らすファーストネーション(先住民)も含まれています。

人口密度が低くファーストネーションと共存をする姿勢から、伸びやかで開放的なイメージを持った州といえるでしょう。

州都はケベックシティ・最大の都市はモントリオール

ケベック州の州都はケベックシティですが、人口が多く企業の参入も多い都市は、モントリオールです。そのためモントリオールは「ケベック州最大の都市」と比喩されることも少なくありません。

また、モントリオールはカナダの首都であるオタワとも、ほど近い位置です。人の往来が多いことから、ケベック州での知名度は州都のケベックシティに勝るほどです。

モントリオールの情報については、下記に記載しています。より深くモントリオールを掘り下げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

【出典元】

ケベック州の特徴

ケベック市街地

ケベック州には、他の州にはないさまざまな特徴があります。その中でもとくに際立つ、3つのケベック州の特徴についてご紹介します。

フランス文化が色濃く残る

ケベック州はカナダの他のエリアにはない特色を持っています。その1つが、フランス文化が根強く残っている点です。

ケベック州の公用語は、フランス語がメインです。街はフランス文化に溢れ、目に入る文字はフランス語ばかり。耳に聞こえる言葉もフランス語がほとんどの環境といえます。

独特な文化を形成していることから、ケベック州の法律やシステムも、その他の州とは異なる内容が豊富です。企業プロモーションやポリシーなどでは「ケベック州を除く」といった適応ルールに違いがあることを示す文言を見つけるシーンも、少なくありません。

ヨーロッパを印象づける美しい街並みやのんびとした雰囲気、英語とフランス語を両方学べる環境などは、ケベック州の大きな魅力です。しかし独自の文化が色濃いため、ヨーロッパのルールや暮らしに興味が薄いと、ケベック州での生活に戸惑うこともあるかもしれません。

移住するのは難しい

美しい街並みや暮らしに憧れてケベック州への永住を検討する方も多くいます。しかしケベック州の移住はさまざまな縛りがあり、簡単に実現できるものではありません。

ケベック州への移住が難しい理由は、下記記事に記載しています。気になる方は、チェックしてみてください。

メープルシロップの名産地

ケベック州はメープルシロップの産地としても有名です。

ケベック・メープルシロップ生産者協会(QMSP)の情報によると、2019年の時点で全世界のメープルシロップ生産量の約74%をケベックが占めていることがわかっています。その内の約90%はケベック州で採取されたメープルシロップです。

名産地であることから、ケベック州ではいたるところでメープルシロップが販売されています。メープルシロップをふんだんに使った料理を提供するレストランも多いため、カナダらしい食事を求める方におすすめの州です。

ケベック州はどこにある?

ケベックのシンボル

ケベック州は、カナダの東部にあります。東はニューファンドランド・ラブラドール州、西はオンタリオ州に接する位置関係です。南側は、アメリカのバーモント州・ニューヨーク州と隣接しています。

北西側はハドソン湾に沿った場所に位置しています。ハドソン湾は海水浴ができる海ではなく、ホッキョクグマといった寒いエリアに生息する動物たちの生活の場です。

ケベック州の北方面は気温が低く、イヌイットたちが雪に囲まれて暮らしているエリアもあります。

日本からのアクセス

成田空港から、ケベック・ジャン・ルサージ国際空港までは、20時間前後で到着します。直行便は出ておらず、1か所・2か所の空港を経由して到着する便がほとんどです。

ケベック・ジャン・ルサージ国際空港以外にも、ケベックには主要な国際空港があります。

たとえば、モントリオール・ピエール ・エリオット・トルドー国際空港はモントリオールにある大きな空港です。ケベックシティには、ケベック・ジャン・ルサージ国際空港があり、こちらも州都を支える玄関口です。

ケベック州内の交通機関

ケベック州内には、電車やバス、地下鉄に高速道路など、日本とほとんど変わらない公共の交通機関が存在します。どのエリアでも共通して充実しているのはバスです。ケベック州内の主な観光名所には、大都市から繋がるバスが出ています。

はじめてケベック州を訪れる際は、バスを活用すると良いでしょう。また、エリアによっては地下鉄や電車も走っています。路線図が複雑な都市もあるため、場所によって交通機関を使い分けましょう。

ケベック州の天候、気候

ケベック州は日本よりも涼しいエリアです。

夏の最高気温の平均値は約26.4度、最低気温の平均値は約16.8度ほどです。日本ほど気温が上がることはなく、朝晩は冷え込みを感じる日も少なくありません。

一方で、冬は厳しい寒さに見舞われます。1月の最高気温の平均温度は約-8度、最低気温の平均値は約-19度です。防寒対策をしていないと、風邪では済まされない体調不良を引き起こす可能性があります。

訪れる時期に合わせて、必要な冷暖対策を取り入れたうえで渡航しましょう。

ケベック州のベストシーズンと適した服装

ケベック州は秋、冬は寒さが厳しく、日照時間も短くなります。春先であっても最低気温がマイナスを下回ることも、少なくありません。

ケベック州を訪れるのであれば、過ごしやすく快適な夏をおすすめします。

夏のケベック州は気温が高くなりますが、日本のようにジメジメと湿気を含んだ空気に包まれることは少なく爽やかです。半袖1枚で、快適に過ごせるでしょう。

一方で、夏であっても夜は15度を下回る日も少なくありません。夜遊びを予定している方は、羽織れる物や長袖も持参したほうが良いでしょう。また、パジャマや寝間着は、春物・秋物なども持っていくと安心です。

ケベック州と日本の時差

ケベック州と日本は14時間の時差があります。日本のほうが早く時間が進んでおり、昼夜はほとんど逆転した状態です。

日本の家族や友人へ国際電話をかける際は、時間に気をつけましょう。3月〜11月までのサマータイムの時期は、時差が縮まり13時間の差になります。

カナダは広い国であるため、日本との時差は州によって違いがでます。他の州の時差について確認したい方は、下記の記事を参考にしてください。

ケベック州の治安

ケベック州の治安はエリアによって異なります。観光地まわりは治安が安定しているところが多く、他の国やエリアよりも安心して過ごせるでしょう。

犯罪件数や犯罪度指数なども、他の州・エリアよりも少ない傾向にあります。ただし「日本と比べて安全」とは言い切れません。

たとえば、ケベック市警が公開しているケベック市の2020年度の暴行・障害の発生件数は、3,483件だったとされています。一方で、治安が良いとはいえない東京都新宿区の2020年度の暴行・障害事件の発生件数は662件です。

この数値はあくまで確認できているものであり、実際の事件の発生件数とは異なる可能性があります。しかし気を緩みすぎれば事件に巻き込まれる危険性が高まる点は、どこの国にいても変わりません。

「ケベック州は治安が良い」という情報を鵜呑みにしすぎず、危険なことに巻き込まれる行動は控えて、現地での生活を楽しみましょう。

ケベック州のおすすめスポット・アクティビティ8選

ケベック州の建造物

ケベック州にはさまざまな名所スポットやアクティビティがあります。日本では体験できない遊びや観光を楽しみ、実りある海外生活を実現しましょう。

モントリオール近郊(周辺)

モントリオール(Montreal)は、フランスの文化が色濃く残る街です。そのため、市内にはたくさんのロマンティックで美しい建造物や観光地に出会えます。

モントリオールに足を運んだらぜひ立ち寄りたいのが、下記の3つの場所です。

モントリオール・ノートルダム大聖堂

モントリオール・ノートルダム大聖堂(Notre-Dame Basilica)の美しい装飾が施された内装や、日の光を浴びて輝くステンドグラスは圧巻の一言です。

日曜日にはパイプオルガンの幻想的な演奏にも触れられます。

モントリオール旧市街

モントリオール旧市街(Old Montreal)は、ヨーロッパの空気感を堪能できる、趣のあるエリアです。写真映えをするスポットも多く、SNSユーザーがベストショットを求めて足を運ぶことも多いそう。

おしゃれなショップやレストランも充実しています。

公式サイト(英語・フランス語)

モントリオール旧市街(Old Montreal)

モン・ロワイヤル公園

モン・ロワイヤル公園(Mont Royal Park)は、地元の人々も癒しを求めて集まる場です。展望台から眺める景色が美しく、ビルと自然の調和は見る人の心に深い感動を残します。

時期によってはイベントも盛んに行われているため、渡航の際は公式サイトをチェックしておきましょう。

公式サイト(英語・フランス語)

モン・ロワイヤル公園(Mont Royal Park)

また、モントリオールには他にもたくさんの観光スポットがあります。下記の記事をチェックして、足を運ぶ候補地をピックアップしておきましょう。

ケベックシティ近郊

ケベックシティ近郊も、観光エリアが豊富です。見逃せない魅力的なスポットを、いくつかピックアップしました。

ケベック旧市街

ケベック市には城壁都市としての歴史があります。当時の様相は現代の街にも息づいており、「旧市街」という名で親しまれています。

ケベック旧市街(Old Quebec)(仏:Vieux-Québec)は、石畳の床に石造りの建物など、ヨーロッパを連想させる風合いが特徴です。旧市街自体はそれほど広くなく、半日あれば見所はすべて見て回れます。

歴史を感じさせる建造物やかわいらしいショップ、おしゃれなカフェやレストランなど、観光客を満足させる施設が満載のエリアです。ケベック州を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。

公式サイト(英語・フランス語)

ケベック旧市街(Old Quebec)

プチ・シャンプラン地区

ケベック旧市街からほど近い場所に位置するプチ・シャンプラン地区(Quartier Du Petit-Champlain)は、街を歩いているだけでワクワクします。

カラフルでかわいらしい看板や、アンティークなショップなど、絵本の世界にいるような気分に浸れるでしょう。

また、プチ・シャンプラン通りは韓国の人気ドラマ「トッケビ」のロケ地としても知られる場所です。ドラマに出てきた赤い扉を探して、このおしゃれな街を散策してみましょう。

公式サイト(英語・フランス語)

プチ・シャンプラン地区(Quartier Du Petit-Champlain)

モンモランシーの滝公園

モンモランシーの滝(仏:Parc de la Chute-Montmorency)は、ナイアガラよりも長い滝だとされています。上空から地面へ大量の水が叩きつけられる様は、迫力満点!

ダムの放流を連想させる自然のパワフルな景観に、エネルギーを分けてもらいましょう。

滝の真上には橋が架かっており、水しぶきや滝のとどろきを身近で感じられます。スリルを味わうのにも適しているため、癒しと刺激を同時に堪能できるでしょう。

公式サイト(英語・フランス語)

モンモランシーの滝(仏:Parc de la Chute-Montmorency)

サンタンヌ・ド・ボープレ大聖堂

カトリック文化が豊かなケベック州には、あちこちに大聖堂が奉られています。このサンタンヌ・ド・ボープレ大聖堂(Basilica of Sainte-Anne-de-Beaupré)もその1つ。訪れた人のケガや病気を治す伝説を持つとして、親しまれている場所です。

タンヌ・ド・ボープレ大聖堂は聖母アンナのために建てられたとされています。聖母アンナとは、キリストの祖母、聖母マリアの母にあたる人物です。

神々の物語を把握した上で訪れると、また違った楽しみ方ができるでしょう。

ケベック州議事堂

重厚な外観が特徴であるケベック州議事堂(Parliament Building (Quebec))も、おすすめの観光スポットです。厳かな雰囲気を感じる建物とは裏腹に、周辺は公園化が進んでいます。春先には美しい花々も咲き乱れ、地域の人たちの憩いの場としても活用されている場所です。

タイミングが合えば、ケベック州議事堂が開催する無料の内部ツアーに参加ができます。ケベック州の歴史に触れたい方は、ぜひツアーに申し込んでみてください。

公式サイト(英語・フランス語)

ケベック州議事堂(Parliament Building (Quebec))

カナダにはほかにもおすすめの観光地や足を運びたいスポットがたくさんあります。下記の記事を参考にして、カナダの魅力を満喫してみてください。

まとめ

セントローレンス川

ケベック州にはカナダとフランスを融合させたような、独特な文化があります。そのため他の州ではできない体験や学びに出会えるでしょう。

また、カナダの首都であるオタワや大都市トロントにも近く、アクセスの良さも魅力です。ちょっと足を伸ばせば、アメリカのニューヨークやワシントン、シカゴにも遊びに行けます。

ヨーロッパの雰囲気に触れながら、カナダらしい遊びや観光、生活を堪能したい方は、ぜひケベック州への渡航を検討してみてください。

執筆者 執筆者
Anna

新卒で金融機関に就職、ウェブ担当者として、ホームページのリニューアル・運営を一任される。以来10年以上、SEO・ウェブマーケティングはもちろん、デザイン・コミュニケーションなど、多岐にわたる分野で活躍。留学を機に、現在はカナダ在住4年目、ウェブサイトの改善・運営・SNS運用など、様々なプロジェクトに携わっています。

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