【体験談】カナダ留学中に交通事故に遭われ入院を経験した生徒さまにインタビュー

海外留学の不安要素のひとつ、「事故」。

誰もができるだけ事故は避けたいと思うものですが、いつどこで起きるかは分かりません。

もし事故に遭ってしまったらどうなる?

海外保険には入っていた方がいい?

今回は、カナダ留学中に事故に遭われてしまい、手術と入院を経験した生徒さまのインタビューをご紹介します。

カナダ留学中のK.H.さんにインタビュー

今回インタビューに答えてくださったのは、カナダ留学コンパスを通じてバンクーバー留学をしているK.H.さん

カナダに到着されて約1か月後、不運にも自転車で単独事故を起こしてしまい、内臓出血により緊急手術を行いました。

今回はその時の様子について詳しく伺いました!

今回インタビューに答えてくださったK.H.さん(写真中央)

事故当日の様子

──K.H.さん、こんにちは!本日はどうぞよろしくお願いいたします

まずは事故当日の様子を伺いたいと思います。この日、K.H.さんはご友人と観光をしていらっしゃったそうですね。

はい、語学学校で知り合ったフランス人と日本人の友達3人でボウエン・アイランドに遊びに行っていました。

──ボウエン・アイランドとはノース・バンクーバーからフェリーで行ける観光地ですね!

はい、小さくてとても静かな島です!

そこでは自転車がレンタルできるので、3人で日帰りの旅行を計画しました。

当日のボウエン・アイランドの様子
バンクーバーから日帰りで行けるボウエン・アイランド

──とても楽しそうなプランだったのが…そこから事故が起きるまで、何があったのですか?

ボウエン・アイランドの真ん中には湖があるのでまずはそこに行きました。とても綺麗な場所ですよ。

「島の反対側まで行くと海が見えるらしい」と聞いていたので、お昼を食べ終わたらそこまで自転車で行くことにしました。

──自転車での移動だったんですね。

はい、みんなで自転車に乗っていました。

行く途中、結構な下り坂になっていたんですが、そこで自転車のスピードが出てしまい…。

突然、道のわきから子どもが飛び出してきて。とっさに急ブレーキをかけたんですが、後輪がすべってハンドルがきかなくなりました。

──まるで教習所でありそうなシチュエーションですね…。

はい…そのあと道路脇の石段みたいなところにぶつかって、ちょっと浮いたと思った瞬間、ハンドル部分がお腹に食い込むように強く当たっていました。

──想像しただけで痛そうです…いっしょにいたお友達に追突はしなかったんですか?

もともとスピードが出ていたので、3人とも車間距離をかなり取りながら走っていました。

前にフランス人の子、うしろに日本人の子がいて僕が真ん中だったのですが、だいぶ距離があったのでお互いにぶつかることはなかったです。

──事故にあった瞬間まずは何を考えていましたか?

まずは「痛っ」と思いました(笑)

はじめは息もできなかったんですけど、「たぶん打撲かな?」ぐらいに思っていて。そうこうしていると、めちゃくちゃ人が集まってきて…。

でもその時はまだ「さすがに大げさちゃう?」と思ってたんです(笑)

──実際にはそれぐらい大変な状況でしたね!

そこで集まってくれた人の一人が救急車を呼んでくれて、みんなも「乗った方がいい」と言ってきて。

ただ、そのときはまず救急車の費用を心配しました(笑)

いくらかかるか全然分からなかったんで…海外の病院って高いイメージですよね。

「英語しゃべれないし怖いな」って思ってまずは断ったんですよ。

──その痛みの中でまずは費用を心配していたんですか…!

「救急車はいくらですか?」ってまわりの人に聞いたら「救急車はタダ」と教えてくれたので、「じゃあ乗ってみようかな」と思いました。

※スタッフ追記※

実際にはブリティッシュコロンビア州の公的保険に加入していないと救急車(陸路)は$848(約8.8万円)が発生します。なお、今回は加入していたBIIS保険サービスで全額保険が適用となったので自己負担ありませんでした。

──まだその時は事の重大さに気づいていなかったのですね…ところで、ボウエン・アイランドはかなり人口が少ない島ですが、よくそれだけの人が一斉に集まってきてくれましたね。

たまたま現場が駐車場や公園、テニスコートがあるエリアだったので多くの人がいました。それ以外の、途中の車道にはまったく人はいないです。

ひと気が少ないボウエン・アイランド

──途中の道で事故に遭っていたら対応が遅れた可能性もあるので、人が多い場所だったのは不幸中の幸いですね。

はい、運がよかったと思います。

しかも、来てくれた人の中にひとり「日本人の友達がいるから」と言って、日本人の方と電話で繋いでくれたんですよ!

──えー!!こんなに小さな町で、たまたま集まった人に日本人の知り合いがいたんですか。そんなことがあるんですね!

電話越しで日本人の方が「今まわりの人が救急車呼んでくれているから」とか「病院に行った方がいい」と通訳してくれました。

──いろんなタイミングが重なって、助けられたんですね。

そうなんです。

しかもそれだけじゃないんです。

救急車に乗って船乗り場に行くと、恐らくその付近でお店を経営している日本人の男性の方が救急車にいっしょに乗ってくれました。

そこで救急隊員が話す内容を全部説明してくれました。「今から〇〇の病院に行くから」「保険証は持っていますか」など、本当に助かりました。

ボウエン・アイランドから救急車で運ばれる様子(友人撮影)

──慣れない場所で事故に遭われたのは本当に辛いですが、ここまでいろいろな方がサポートしてくださったのは感謝しかないですね。

はい、本当にいい人ばかりでした。

病院到着後の様子

──その後フェリーで最寄りの病院に救急搬送されたということですが、いきなり検査があったのですか?

いえ、まずは病院で3時間ぐらい待たされました。

──3時間!

はい、3時間ぐらいずっと待ってたんですが、突然「CT検査をする」と言われました。

CTを撮ったあとは急にまわりがバタバタしはじめました。

──いやな予感ですね。

内心「やばいんちゃう…?」みたいになりました(笑)その頃から急に痛みもひどくなってきて。

──はじめはあまり痛みはなかったんですか?

最初のころは歩いたり起き上がるのに痛みはあるのですが、普通にしていれば軽くじんじんするぐらいでした。

その後尋常じゃないぐらい痛くなってきて、最後にはどこかに力を入れないともう耐えられないというレベルの痛みになり…。

そしてすぐに手術がはじまりました。注射や点滴も多く、全身麻酔でした。

病院の中の様子

──どのような手術だったのですか?

簡単にいうと内臓の出血に対応する手術です。大腸も切りました。

──大変でしたね…それでどうなったのですか?

気付いたら手術が終わって廊下で寝ていました。

──廊下、ですか?

はい、廊下にいる人が結構多かったです。手術が終わったらまずは廊下の台で待機して、しばらく放置でした。

──廊下で待機中は痛くなかったんですか?

痛かったです。一応痛み止めの錠剤をもらったんですが、それが喉に引っかかって飲み込めず、気持ち悪すぎて…。

無理やり吐きだそうとしても出てこなくて。

看護師さんに「お願いだから取り出してくれ」と伝えたんですが「ドクターの許可がないと出せない」「どうしてもと言うなら溶解できます」と言われて、なんとか錠剤を溶かす薬剤を出してもらいました。

──壮絶ですね…それで無事薬は飲めたんですか?

これは寝ないと飲むのは不可能だと思って、すぐに寝ました。起きたらなんとか溶けていました。

そのあとは廊下から個室に移りました。

──手術のあと、ドクターの説明はあったんですか?

うーん…手術が終わって目が覚めるととにかくしんどくて、あんまり思えてないです(苦笑)

覚えているのは、目覚めると体がめちゃくちゃ痛くて、「この喉のチューブは一体なんだ」って思ったことですね。

──術後は食事の代わりに鼻チューブから栄養を取っていたんですよね。

はい。そのせいでしゃべるのもしんどかったです。

あと、めちゃくちゃトイレに行きたくなるんですよ。でも尿カテーテルもつけていて起き上がれないし、本当にきつかったです。

──しんどさが伝わってきます。それでも、すぐに手術をしてもらえる環境があったのは本当によかったですね。

はい、それも不幸中の幸いです。

病院スタッフとのやりとり

──海外で入院となるとまず不安になるのが「英語」だと思います。手術前はどのようにしてドクターと意思疎通を行ったんですか?

手術前だけは通訳者がついてくれました。電話を使って話が聞ける遠隔通訳です。

電話を通して「今からこんな手術をします」「ここの同意書にサインしてください」と説明があり、手術が終わったあとも一度だけ手術内容の説明がありました。

そこからは通訳はなく、ニュアンスでコミュニケーションを取っていました(笑)

──入院中はドクターは頻繁に見に来てくれたんですか?

手術が終わってから数日はドクターが様子を見に来てくれました。傷跡をチェックしたり。

その後は看護師さんだけですね。痛みや吐き気はあるか、便やおならは出たかなど聞かれました。

──便やおなら…通訳はなしですよね?

そこはもうジェスチャーです(笑)

入院生活

──手術後の入院生活はいかがでしたか?

何もする気力がなかったです。お腹も空かないし、のども乾かないし。

──病院の食事についても教えてください!

内臓の手術だったので、まずは流動食が出ました。でもどろどろの食事は食べる気がせずまったく食べなかったです…なんとかオレンジジュースとゼリーだけは口にしました。

食べるとすぐに気分が悪くなりました。食べては戻し、食べては戻し…。

手術後の食事
病院の流動食

──看護師さんにはその状況を伝えられたんですか?

吐き止めの薬をもらったんですが、それを飲むと余計に気持ちが悪くなって。

一度、どうしても我慢ができないぐらい気持ち悪くなったときに薬をもらったのですが、それを飲んだら余計に気分が悪くなりました。それを伝えるともう一度薬を出されて、今度は耐えられない気持ち悪さで吐き気が止まらなくなりました。

──きついですね…。

その後は「薬」と言われたらすべて「ノー」と答えていました。

──そのあたりのやりとりも全部英語なので大変ですよね。

本当にそうです。それが一番しんどかったです。

英語が流暢な人ならいいんですが、僕の場合何を言っても通じないし、何を言ってるかも分からないし、何をされるかも分からないし。

大変でした。

──看護師さんはゆっくり話してくれますか?

いえ、めちゃくちゃ早口です(笑)

ただ、優しい人は自分の携帯の翻訳機能を使って日本語で伝えようとしてくれる人もいました。でも、そういう人は少ないです。

海外保険について

──今回は医療保険が非常に役立ったかと思います。どこの保険に入られていたんですか?

医療保険は、カナダ留学コンパスで紹介している BIIS (Tugo保険)に加入していました。それに上乗せ保険の AIG にも加入していました。

ちゃんとした保険に入っていて本当によかったと思います。

──保険に入らないまま留学される方もいらっしゃいますね。

そうなんです、ルームメイトにも保険未加入の人がいて、「いやいやいや、保険は入った方がいいんじゃないですか…?!」って思いました。

──安い現地医療保険もありますしね。

はい、保険料はそんなに高くないです。

事故や怪我をしたときにかかる費用の方が圧倒的に高いです。

今回は手術代だけで約$5,700 (約60万円)。それプラス治療費、一週間分の入院費、救急搬送費…。

総額で約600万円ほどかかりました。

──600万円!!!保険に入っていなかったと思うと恐ろしいですね…。

本当にそう思います。

──保険会社への請求はスムーズに進みましたか?

はい、コンパスさんが保険代理店への連絡など初期対応をしてくれたおかげで僕はほとんど何もしなくてよかったです。

その後、保険会社と病院が直接やりとりをしてくれたので、退院時の支払いも不要だったので助かりました。

今は、入院代とは別で支払った手術費用の保険請求の手続き中です。こちらももうすぐ審査が終わる予定です。

──海外で緊急事態が発生したときにまず心配になるのが保険。スムーズに手続きが進んで本当によかったです。

※スタッフ追記※

通常、保険請求のお手続き等について弊社での代理は行っておりません。今回K.H.さんは入院中に痛みで会話をするのも困難、術後に身動きが取れないご状況だったため緊急事態であると判断し、特例として弊社にて保険会社への初期対応をさせていただきました。

カナダ留学コンパスは「学生の成長の機会を奪わない」が理念ですので、原則として留学中のサポートは最低限としていますが、今回のように緊急事態が発生した場合には出来る限りサポートさせていただきます。

詳しくは『カナダ留学コンパスが提供していないサポートと有料サポートについて』をご覧ください。

退院後の生活

──退院時にホームステイ先のホストマザーが迎えに来てくださったと伺いました

そうなんです。ホストマザーが本当に優しいんです。

事故当日も、その日帰宅しなかったのを心配して連絡をくれました。入院していると伝えると「何か必要なものはあるか」「どうやって帰ってくるのか」と聞いてくれて、退院の日に迎えに来てくれました。

退院後は食べやすいスープなど作ってくれて、本当にありがたいです。

──ハウスメイトはいらっしゃるんですか?

はい、このハウスメイトも本当に優しいです。

日本人のハウスメイトは備蓄している日本食を「自由に食べていいから!」と言ってくれたり、必要なものがあれば買ってくるよと言ってくれたり。

──本当にまわりに良い人が多いですね。退院後はしばらく自宅で安静でしたか?

もうずっとベッドです。痛いから。

でも、一週間はずっとベッドにいたんですが、途中で散髪だけは行きました(笑)

──散髪はどちらかというと不要不急じゃないですか?(笑)

もともと予約していて、人気店なので予約を取りなおすとまた何週間もあとになってしまうと思って。髪を洗ってもらってるときとか結構痛かったです(笑)

ちなみにその時行った美容院は、コンパスさんのサイトでも紹介しているバンクーバーのヘアサロン CuE(キュー) です。

──ページを見ていただいてありがとうございます!(笑)

コンパスのサポートについて

──最後に、今回の一連に関してコンパスの対応についてコメントをいただけないでしょうか?

自分だけでは何もできなかったです。

何から何までお世話になって、コンパスさんのサポートは凄すぎました

保険代理店への連絡も、ドクターへの連絡も、退院時の注意事項の確認も、学校への休学連絡もしていただきました。

エージェントを通していなかったらどうしてたんだろうって本当に思いました。

超良かったです。ありがとうございます。

退院後のお見舞いの様子。K.H.さん(左)とコンパスのスタッフ(右)

──こちらこそ嬉しい言葉をありがとうございます!スタッフがそれぞれが出来る限りサポートさせていただきました。無事に退院したというお知らせを聞いたときは、スタッフ一同安堵感でいっぱいでした。

もう本当に感謝しかないです。

この前SNSで「おすすめの留学エージェントはありますか」というトピックを見かけたんですが、「僕はカナダ留学コンパスがいいと思います」って書きました(笑)

──そうなんですんか、ありがとうございます!!(笑)

僕のまわりもコンパスを使って留学している人が本当に多いです。学校で出会う人も、バンクーバーに来てからたまたま知り合った日本人の学生もみんな「コンパスです!」って(笑)

本当におすすめのエージェントです。ありがとうございました。

──ありがとうございます!最後に、これからカナダ留学に来られる方にひと言お願いします!

もし留学に迷われているなら、絶対に来た方がいいです!

僕も本当に来てよかったと思っています。

──今回のようなことがあってもですか…?!

はい、こういうことがあってもそう思います!

あと、保険は絶対に入っていた方がいいです!!(笑)

──K.H.さん、本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!

おわりに

今回は、カナダ留学中に不運にも自転車事故を起こしてしまい、現地で手術と入院を経験された K.H.さんがインタビューに協力してくださいました。

現地での入院の様子や、留学中いかに医療保険が重要かが伺えますね。

留学中の万が一に備え、しっかりと海外保険へは加入しましょう!

退院おめでとうございます!K.H.さんとバンクーバースタッフ一同

カナダに入国するためにはビザが必要だよ! こちらの記事も参考にね。

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