カナダの文化
ここではカナダの文化や習慣、アメリカや日本との違い、マナーなどを紹介します。
カナダの文化
カナダの文化はしばしば「進歩的、多様で、多文化主義的」と形容されます。
先住民の文化や移住してきたヨーロッパ系の文化、さらに近年の様々な国からの移民の持ち込む幅広いものが含まれ、混じり、重なり、形成されています。
こういった多文化主義は憲法で守られ、政策的にも推進されてきた歴史があります。
フランス語圏のケベックでは特に文化アイデンティティーが強く、英語圏とはまた違った文化があります。
様々な人種・民族・地域文化が共存するカナダの文化はしばしば「文化のモザイク」と例えられ、様々な文化が混ざり、「人種のるつぼ」と呼ばれるアメリカと比較されることが多々あります。
国の政策でも、ユニバーサルヘルスケア、富の再分配のための高い税金、死刑廃止、貧困撲滅への努力、多文化主義推進、厳しい銃規制、同性結婚合法化などが挙げられ、アメリカとは異なった価値観が反映されています。
温厚で寛容なカナダ人の国民性
多民族国家であり、それぞれのテリトリーを尊重する国であるカナダ。最近ではシリアからの難民を多数受け入れたことも話題になりました。
肌の色や宗教、性的指向の違いなどがあるのが当たり前という認識を持っているカナダ人が多いため、外国人として差別を感じることも多くなく、非常に暮らしやすい風土です。
様々な人たちが一緒に暮らす土地柄もあり、住人は温厚でフレンドリーな人が多いのも特徴です。
街を歩いていても目が合えばニコニコしていたり、道に迷ったら通行人に聞けば案内してくれることも珍しくありません。
礼儀正しい人も多く、公共のバスを降りるときは運転手に”Thank you”と声をかけることも頻繁に見かけます。
中にはカナダ人がすぐ謝ることを揶揄したこんな記事もあります。(英語)
Buzzfeed: Canada is sorry for apologizing so much.
留学生の皆さんも、カナダに到着したばかりで戸惑うことが多いと思いますが、街中で地図を片手にどこへ行けばいいか迷った雰囲気を出していれば、3分もしないうちに道行く人に声をかけられ、助けられるでしょう。
困った人がいたら助けてあげるのが当たり前という感覚を住人が持っているからだと思います。
もちろんどこの国にも治安の悪いエリアは存在します。カナダでも例外ではありません。
バンクーバーのダウンタウンの場合はガスタウンの隣、ヘイスティングとメインの境界を中心として比較的治安のよくないエリアが広がっています。
見るからに薬の中毒患者のような人たちがさまよっている様子は初めて見ると怖いかもしれませんが、基本的に一般の住人に被害を及ぼすようなことはあまりないように思えます。
このエリアの住人の心温まるエピソードをバンクーバー警察が動画にしています。
カナダの治安
日本人は傾向として、日本が一番治安が良く、海外は危険!!と思っている人も多いと思いますが、バンクーバーに限っていえば、場所によっては日本よりも治安がいいかもしれません。
今まで3回ほどクレジットカードで買い物をしてそのままカードを置き忘れたりしましたが、いずれも返ってきましたし、先日はパスポートとお財布(5万円程度の現金入り)をなくした生徒さんがいたのですが、後日警察に届けられ、全部返ってきたというケースもありました。
この時はバンクーバー警察→日本のパスポートがあるから日本領事館へ連絡→弊社というリレーで連絡があり、無事に本人に現金等が返されました。
私の女友達なども、夜中に一人で帰宅途中にかばんのひったくりに会いそうになった際、路地裏のごみ箱の中でごみをあさっていたホームレスの男性に助けられたというケースがあったそうです。
夜アルバイトが終わり、居酒屋なので大体深夜1時~2時くらいなのですが、帰宅途中に路地裏を歩いているときに声をかけられ、ナンパだと思って無視していたら肩から下げていたバックを取られそうになったそうです。
そこで取られまいともみ合っていたら、横の大型ごみ箱の中からごそごそと音がして見るからにホームレスの男性が出てきて助けてくれたとのこと。
こういったエピソードは珍しいものではなく、結構カナダに住んでいるとよくある、心温まるあるあるエピソードだったりします。