カナダでは毎年7月1日は「Canada Day(カナダデー)」と呼ばれる祝日です。
カナダデーはどういう日なのでしょうか? そして、カナダに住む人たちはカナダデーになにをするのでしょうか?
本記事では、カナダデーがどういう日なのかについて詳しく紹介します。
このページの目次
カナダデーとは?
毎年7月1日の「Canada Day(カナダデー)」は、どういう日のことでしょうか。
カナダデー=カナダの建国記念日(祝日)
実は「カナダデー」というのは、カナダの建国記念日のことです。
国民の祝日になっているため、カナダでは学校や職場がお休みの日になっています。
ちなみに、7月1日が日曜日の場合は、翌日2日も振り替え休日になります。
カナダ建国の経緯
1867年7月1日がカナダの誕生日で、カナダが1つの連邦として自治を開始した日です。
厳密には「カナダ1867年憲法(制定当時は『British North America Act』という名前だった)」が施行され、カナダがイギリスから独立して自治国となった日です。
この日は、1982年までは「Dominion Day(自治の日)」と呼ばれていましたが、1982年から「カナダデー」と呼ばれるようになりました。
ちなみにカナダは、イギリスからの独立を「話し合い」により平和的に勝ち取りました。
独立戦争を経てイギリスから独立した隣国のアメリカと比較して、このことを誇りに思っているカナダ人はとても多いです。
カナダは2017年に150周年を迎えた
カナダが生まれた日が1867年の7月1日と書きましたが、驚いたのではないでしょうか?
え? 建国から157年しか経ってないの?
そうです。カナダは非常に若い国で、2017年に記念すべき150周年を迎えました。
こちらの2017年夏に撮った写真では「CANADA 150」の文字が見えますよね。
この年には150周年記念ということで、さまざまな場所でこのロゴを見かけましたよ。
カナダデーはいつ?
カナダデーは毎年7月1日に行われます。
建国記念日という大切な日なので、第一金曜……みたいにずらしたりはしません。
バンクーバーはこの時期1年で一番日照時間が長く、快晴の日が多いです。
また、カナダの学校では6月末で学年が終わるので、子どもたちにとっては夏休み初日のワクワクする日です。
カナダデーには何をするの?
カナダデーには、一般的には何をするのでしょうか?
クリスマスみたいに「クリスマスツリー」を飾るとか、ハロウィンのようにカボチャを飾る……といったことはしません。
具体的にカナダデーにすることを以下にまとめました。
カナダデーには国旗アイテムを飾る
しいて言うと、カナダデーにはカナダの「国旗デザインのもの」を飾って祝う感じですね。
特にカナダデー間際ではなくても、こちらのようなカナダ国旗グッズは1ドルショップなどで売られています。
カナダ色(赤と白)の服を着る
そして、カナダデーの日にはカナダのナショナルカラー「赤」と「白」を身にまとっている人もよく見かけます。
こちらの写真はカナダデーのパレード(後述しています)ですが、赤と白の服を着た人が多いですよね。
「カナダの建国記念日を楽しもう」という意気込みが感じられます。
カナダ国旗の赤と白は、1921年にイギリスのキング・ジョージ5世によってカナダのナショナルカラーに定められ、赤は勇気と強さを、白は清浄と誠実を表しています。
お店でも赤い服が並ぶ
実際にカナダデーが近くなってくると、次の画像のようにお店にカナダデー用の服などが販売されるようになります。
上の写真は子ども用ですが、もちろん大人用もありますよ。
けっこう派手だね!
日本だと日本の国旗デザインの服を着ていると変な目で見られそうですが、カナダの人はあえてカナダの国旗デザインのもの(ピンバッジとか)を着けてたりします。
国旗に対するイメージがあまりにも違うので驚きです。
家族や友達と過ごす
国旗を飾って、赤い服を着て、何をするかというと、多くの人は家族や友達と過ごします。
大きい街では盛大なパレードが行われるので、そういうイベントに参加する人も多いですね。
イベントに行かない場合は、バーベキューなどで集まることも。
ほかには、ハイキングやキャンプに出かける人もいます。7月のはじめと言うと、カナダではもっとも気候のいい時期ですから。
泳ぎに行ったり公園に出かけたりという人もいますよ。
日本では梅雨シーズン真っ盛りですが……。
カナダデーのイベント
カナダデーには、カナダ各地で盛大なイベントが開催されます。
日本だと建国記念日にお祭りのようなものはしないと思いますが、カナダデーでは各地で催しが行われます。
カナダデーでのイベントの様子を実際にわたしが撮影した写真とともにご紹介しましょう。
紹介するのは、バンクーバー南のリッチモンド市の南端にある、スティーブストンという地域で開催される「サーモンフェスティバル」での様子です。
カナダデーのパレード
カナダデーのイベントといえば、やっぱりパレードでしょう。
あたり一面が「赤」「赤」「赤」です。
見ている人にも赤い服を着た人が多いですね。
楽しそうな車、その上に乗った人々のパフォーマンスを楽しめます。
個人的にはスコットランドのバグパイプ演奏のパレードが大好き。
スコットランドの民族衣装に身を包んだ人たちが、バグパイプを演奏しながら歩きます。
パレードを見ている側では、次のように国旗を無料で配っている人がいます。
これはテンションが上がりますね。
カナダデーの屋台
イベントと言えば、やっぱり屋台でしょう。
日本のお祭りとは違い、さまざまな国の食べ物の屋台が集まります。
しかも、どこもきちんとしたお店が出しているので美味しいです。
ちなみに、わたしが行ったリッチモンドのイベントは、サーモンフェスティバルという名前なので、サーモンをウリにしています。
毎年1200ポンド(500kg)以上の、地元で採れたサーモンをハンノキのウッドチップで焼き上げます。朝10時から売り切れまで販売され、一皿$16ですよ。
カナダデーのコンサート&パフォーマンス
カナダデーのイベントではもちろん、コンサートも開催されて大盛況です。
プロのミュージシャンが登場するコンサートだけでなく、小さな会場で行われるコンサートもあります。
ダンスを習っている子どもたちの演技を披露していたりと、楽しいです。
あと、コメディアンや大道芸人などのライブパフォーマンスなどもあります。
個人的に大道芸人のジャグリングが好きなので開催されたものはすべて見ました(笑)。
カナダデーの花火
夜には大きな花火が上がるなど、たくさんのアクティビティが、カナダ各地で行われます。
日本と花火は同じような感じで、いろんなバリエーションがあってかなり楽しめます。
ただ、開始時間がまったく違うこと、肌寒いことをのぞいては……。
7月の頭といえば、9:30までは空が明るいので、花火の開始が10:00過ぎなのです! この日は10:20ごろに花火がスタートしました。
カナダは高緯度に位置するので、夏の日照時間が日本より長いよ
そして、肌寒い!! 上着ナシのTシャツ1枚というスタイルは避けましょう。風邪を引きます。
まとめ
カナダデーは日本の建国記念日と違い、みんなで楽しもうという雰囲気を感じました。
カナダデーの由来を理解すると、より深くカナダの文化に触れることができます。
でも、そんな堅苦しいことはさておき、朝から晩までイベントいっぱいのカナダデーを楽しみつくしましょう!
イベントも活気があって、朝の9:30から夜の23:00まで一日中楽しめましたよ。