30代から目指すカナダ永住~公立カレッジからカナダ永住~

30代永住

いきなりですが、カナダは差別にとても敏感な国です。

年齢、性別、性的指向、肌の色、等によって差別することは法律で厳しく禁じられていますし、国民一人ひとりも差別に対して敏感です。

そして、誰に対しても、チャレンジする人を応援する国民性です。

何かにチャレンジする人に、「あなたは男(女)だから~」とか、「あなたはもう30歳だから~」などと物言いをつける人はいません。
(かと言って熱烈に応援するわけでもないので、良くも悪くも他人に無関心なだけなのですが)

前振りが長くなりました。

今回の記事では、30代から目指すカナダ永住権取得について解説します。

カナダでは何歳から何にチャレンジすることも自由ですが、チャレンジに失敗しても誰も骨を拾ってはくれません。

チャレンジすることは大切ですが、勝算のないチャレンジはしたくないですよね。

30代から目指すカナダ永住権が妥当な目標なのか、解説します。

カナダ永住権の仕組み

カナダ永住についての概要は、こちらの記事で解説しています。

カナダに永住するためには、様々な方法があるのですが、エクスプレス・エントリーを紹介します。

エクスプレス・エントリーとは?

エクスプレス・エントリーについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

30代からのカナダ永住をサンプルで解説

ここからは、30代から挑戦するカナダ永住権取得を、サンプルケースに沿って解説します。

この記事では、永住権申請を分かりやすく解説するためにサンプルケースを用いています。

ですが、永住権を取るためには数年掛かるのが普通です。

そして数年経つと、永住権の制度や制度ごとの合格ラインが大きく変わってしまいます。

このサンプルケースは、「今の制度が数年後も続いている」という仮定の世界を前提にしていることにご注意ください。

先輩のケースは当てにならない

少し話がそれますが、カナダ永住権について、「わたしの知人が○年前に○○州の△△という制度を使って永住権を取ったので、わたしも同じルートで永住権を取りたい」という相談を非常に多く受けます。

ですが、残念ながら過去のケースはほとんど参考になりません。

制度そのものが変わっていたり、制度ごとに必要なポイントが時期によって大きく変わってしまうためです。

これから、2019年3月現在の制度に基づいてサンプルケースをご紹介しますが、実際にカナダ永住権にチャレンジする場合、数年間掛けて申請条件を満たしたのに、申請するタイミングで制度が変わってしまったというリスクがあることを、常に覚えておいてください。

では、サンプルケースをご紹介します。

N・Hさん(仮名、38歳)のケース

3人家族

N・Hさん家族(写真はイメージ)

N・Hさんは食品メーカーに務める38歳の男性で、家族は同い年の奥さんと5歳の息子です。

N・Hさん夫婦は二人とも海外旅行が大好きで、世界中の色々な国に旅行に行きました。そしてその旅行先の中でも、カナダのことを特に気に入っていて、いつかカナダに移住したいと思っていました。

N・Hさんはまた、いつか英語圏の大学に留学したいと思っていましたが、就職して結婚して子どもができて、留学の夢の実現がどんどん難しくなると感じていました。

そして息子が5歳の今、カナダ留学にチャレンジしたいと奥さんを説得し、会社を辞めてカナダのカレッジに通うことにしました。

「カレッジに2年間通えれば、その間息子は無料でカナダの公立小学校に通える。でもできれば、カレッジ卒業後、カナダに永住してカナダで息子を育てたい!」

N・Hさんの夢は、実現不可能な無謀なものなのでしょうか??

N・Hさんプロフィール(カナダ渡航前)

  • 年齢(38歳)
  • 学歴:4年制大学卒(日本)
  • 職歴:食品メーカー営業、15年間(日本)
  • 英語力:TOEIC930点
  • 家族:妻(38歳)、息子(5歳)
  • カナダ滞在歴:なし

パブリック・カレッジの大卒者向けプログラムに入学

N・Hさんにおすすめの学科は、大学卒業した人に入学資格のある、公立カレッジのPost Gradiation Diplomaプログラムです。

このプログラム卒業で取れる学位は、4年制大学を既に卒業した人が入学可能な、学士と修士の中間の学位です。

入学の条件はIELTS6.5以上と、とても高いハードルなのですが、コツコツと勉強することが好きなN・Hさんは日本でIELTSを受験して見事6.5以上のスコアを取り、カレッジの大卒者向けプログラムに入学しました。

家族3人3様に充実した留学生活

N・Hさんのカレッジ生活

カレッジ生活は、勉強は大変でしたが、クラスメートに恵まれ、充実していました。

大卒者向けプログラムなので、カナダ人のクラスメートも社会人経験のある成熟した大人が多く、とても良い刺激を受けました。

カレッジでは 「Work Experience Term」という授業がありました。

これは、1学期間(4か月間)フルタイムで働けるCo-opに近いもので、カレッジのCo-opオフィスの助けもあり、日本の食材を扱う食品の商社で働くことができました。

この商社はN・Hさんを高く評価してくれて、Work Experience Termの終了後も、パートタイムで働かせてくれたうえ、カレッジ卒業後はフルタイムのジョブオファーを出してくれると言ってくれました。

奥さんは就労ビザを取って働きました

N・Hさんの奥さんは配偶者就労ビザを取得して、オーガニック専門のスーパーでパートタイムで働いています。

職場にはフィリピン、メキシコなどから来た同年代のママが多く、子育ての相談ができてとても心強かったです。

息子さんはカナダの小学校でのびのび勉強

息子さんは小学校のキンダーの学年に入学しました。

最初は英語ができずに大変でしたが、3か月ほどで慣れ、学校が楽しくなりました。

地域のサッカーチームにも入って、学校以外の友達がたくさんできました。

今では、「ぼくの英語はパパより上手だよ!」と豪語しています。

いよいよ永住権にチャレンジ!

家族3人がそれぞれに充実した日々を過ごし、N・Hさんは公立カレッジを卒業。卒業と同時にポスグラビザを取得し、カレッジ在学中にWork Experience Termで働いた、食品の商社でフルタイムで就職しました。

次はカナダ永住権にチャレンジです。

この時点でのN・Hさんのプロフィールは以下のとおりです。

 

N・Hさんプロフィール(永住権申請時点)

  • 申請者:N・Hさん(40歳)
    扶養家族:奥さん(40歳)、息子(7歳)
  • 学歴:4年制大学卒(日本)
    :Post Graduation Diploma卒業(カナダ)
  • 職歴:食品メーカー営業、15年間(日本)
  • カナダのジョブオファー 食品商社事務(Administrative Officer, NOC1221, 時給$23.50, 週35時間勤務)
    配偶者のジョブオファー オーガニックスーパー店員(Food Counter Server, 時給$13.00, 週20時間勤務)
  • 英語力:CLB7(CELPIP全バンド7)
    配偶者の英語力:CLB5(CELPIP全バンド5)
  • カナダ滞在歴:2年間

さて、この時点でN・Hさんはカナダ永住権取得ができるのでしょうか?

FSWのポイントを計算!

エクスプレス・エントリーのフェデラル・スキルド・ワーカーの制度を使えば、カレッジ卒業直後に永住権申請をすることができます。

フェデラル・スキルド・ワーカーのポイントシステムで100点満点中67点以上なら、エクスプレス・エントリーの申請条件を満たすことができます。

N・Hさんのポイント計算(FSW)

  • 英語力 16点
  • 学歴  22点(3年以上の学位とカレッジディプロマ)
  • 日本の職歴 15点(主任に昇格して以降の8年間が対象)
  • 年齢 7点(40歳)
  • 適応性 10点(配偶者の英語力:5点、カナダでの就学:5点)
    合計 70点

N・Hさんは70点なので、第一関門クリアです!

年齢でもらえるポイントが少なかったですが、学歴、日本の職歴でもらえるポイントが多かったため、見事に基準をクリアしました。奥さんが英語力で5点稼いでいることも非常に大きいです。

では、エクスプレス・エントリーの1200点満点のスケールで、ITAがもらえるスコア(470点前後)は取れるのでしょうか?

 

エクスプレス・エントリーのポイント計算

 

N・Hさんのポイント計算(EE)

  • 年齢 45点
  • 学歴 119点(3年以上の学位とカレッジディプロマ)
    配偶者学歴 8点
  • カナダの学歴 15点
  • 英語力 64点
    配偶者の英語力 4点
  • 英語力と学歴による加点 25点
  • 英語力と日本の職歴による加点 25点(主任に昇格して以降の8年間が対象)

合計 305点

305点、全然足りないです。

年齢でもらえるポイントが少ないことが、N・Hさんのポイントが伸びなかった原因の一つです。

残念ながら、N・Hさんはエクスプレス・エントリー単体でITAがもらえるポイントを稼ぐことは難しいようです。

途方に暮れるN・Hさん。

でも安心してください。

カナダ留学コンパスの有資格の移民コンサルタントが次の手を考えました。

BCPNPとの合わせ技!

BCPNPには、International Graduate(インターナショナル・グラデュエート)というプログラムがあります。

このプログラムは、エクスプレス・エントリーと組み合わせることができて、BC州の推薦(ノミネーション)をもらうと、エクスプレス・エントリーの1200点満点のポイントシステムで、600点がもらえます。

ITAをもらうためのポイントが470点程度なので、600点がもらえたら、合格確実です!

BCPNPのインターナショナル・グラデュエート(IE)の申請条件は以下のとおりです。

BCPNP、IEの申請条件

  • エクスプレス・エントリーの申請条件を満たすこと
  • カナダの公立カレッジ、大学でCertificate以上の学位を取得していること
  • カナダの公立カレッジ、大学を卒業後3年以内に申請すること
  • NOCレベルB以上の、フルタイム、無期限、のジョブオファーを得ていること

この他にも細かい条件がありますが、主な条件は上記のとおりです。

N・Hさんは上記の条件を満たしています。

「公立カレッジ、大学を卒業していること」というのが最もハードな条件です。

公立カレッジは学費が高くて、入学の際のハードルが高くて、カレッジに入ってからの勉強も大変でしたが、N・Hさんの苦労が報われました。

BCPNPのインターナショナル・グラデュエートについて詳しくはこちらの記事もご覧ください。

でも、BCPNPのインターナショナル・グラデュエートの申請条件を満たしても、BC州の推薦がもらえなければ意味がありません。

BCPNPのインターナショナル・グラデュエートでは、200点満点のポイントシステムで、95点程度の得点が取れれば、申請のための招待状(ITA)がもらえます。

BCPNP IGのポイント計算

では早速、BCPNPのインターナショナル・グラデュエートでN・Hさんのポイントを計算してみましょう。

N・Hさんのポイント計算(BCPNP IG)

  • ジョブオファー 30点
  • 見込み世帯年収 21点(見込み年収$56,290)
  • 過去の職歴(日本) 15点
  • 学歴 19点
  • 英語力 18点

合計 103点

103点、十分見込みあります!

過去半年程度のBCPNP、インターナショナル・グラデュエートのITAが発行された最低点の推移を見ると、103点あれば、ほとんど全てのドローイングでインビテーションを受けられます。

N・Hさんの場合、N・Hさんのジョブオファーの給与が高くかっただけでなく、奥さんも働くことから、世帯の見込み年収が高かったこと、日本でのオフィスワークの経験をカナダでのジョブオファーに直接関連する就労経験としてカウントできたこと、カナダでPost Graduate Diplomaのプログラムを卒業したため、カナダの学歴を最高学歴としてカウントできたことがポイント伸ばせた理由です。

BCPNPの場合、年齢がポイントの対象ではないので、30歳を過ぎてからのカナダ永住権チャレンジの心強い味方です。

あとは慎重に手続きを進めるだけ!

インビテーションがもらえたら、英語力、職歴などを裏付ける資料を添付して、BCPNPに申請をします。

資料に誤りや不足がなければ、3か月程度でBC州のノミネーションを受けることができます。

BC州のノミネーションを受けると、エクスプレス・エントリーのポイントに600点が加算されるので、次のドローイングでITAが送られてきます。

エクスプレス・エントリーのITAがもらえたら、裏付け資料を添付して永住権申請をします。

このタイミングで、カナダ政府指定の健康診断を受けたり、日本と過去に6か月以上滞在した国の無犯罪証明を揃えましょう。

エクスプレス・エントリーのITAを受け取ってから申請を完了するまでに60日間しか時間がありませんので、必要書類の準備を前もってしておきましょう。

永住権の申請が完了したら、申請に誤りや不備がなければ6か月程度で承認されます。

まとめ

いかがでしたか?

サンプルケースと状況が似ていて、同じルートでのカナダ永住を目指すことがイメージできましたか?

最後にN・Hさんがどうしてカナダ永住権にたどり着けたのかをまとめます。

N・Hさんの強み

  • 日本でのNOCレベルB相当の就労経験があった
  • 日本の就労経験に直結する職種のジョブオファーを得られた
  • 自分と配偶者両方が英語力でポイントを稼げた
  • 自分と配偶者両方が働いて見込み年収でポイントを稼げた
  • 最高学歴となる大卒者向けプログラムで公立カレッジに留学した

30歳を過ぎてからの永住権取得は、年齢でポイントが稼げない分、他の要素でポイントを稼がないといけません。

ポイントを稼げる要素は、学歴、職歴、英語力です。

留学前からしっかりとプランを立てて、そのプランを確実に遂行すれば、カナダ永住権取得は不可能ではありません。

まずはカナダ留学コンパスの無料相談をご利用ください。

エクスプレス・エントリー単体での申請が可能なのか、このサンプルケースのようにPNPとの合わせ技が必要なのか、永住権取得に向けたプランを提示します。

カナダ留学コンパスといっしょに、永住権をぜひとも勝ち取りましょう!

免責

ビザ申請、永住権申請の手続きや規定、ルールはカナダ移民局が予告なく頻繁に変更しています。

そのため、こちらのサイトに記載していある情報を元に何らかの判断を行う際には、弊社にご相談いただくか、カナダ移民局のウェブサイト等をきちんとご確認ください。

弊社のサイトは、ビザ申請、永住権申請に関する責任を負うものではございません

弊社サイトをご覧になってご自身でお手続きをすすめたり、他社に相談したりして生じたいかなる問題に関して、弊社では一切責任を負いません

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