移民コンサルタント。「Immigration Consultant ICCRC R511456」を取得している、カナダで数少ない日本人ビザコンサルタント。韓国系最大手の留学エージェント、国際的教育財団でのマネージメント職を経て現職へ。
日本では最近、海外に移民、永住したいという人が増えています。
では、どこの国に永住するのがいいのでしょうか?
英語圏の国への永住なら、
カナダ一択です!
一体なぜでしょう?
同じく日本人の移住先として人気と言われているオーストラリアの永住制度と比較しながら、いかにカナダが移住しやすいかを解説します!
このページの目次
カナダの永住権制度
カナダの永住権はポイント制
カナダの永住権は、学歴、職歴、英語力を伸ばすことで、取得可能です。
学歴、職歴、英語力全ての要素で、到達可能な現実的な範囲でポイントを伸ばすことができます。
カナダの永住権についての詳しい情報は下記をご覧ください。
連邦と州の2層構造の移民制度
カナダの永住制度は2層構造になっています。
- カナダ連邦(国)の永住プログラム
- 州政府(州)の永住プログラム
この2層構造のおかげで、国の永住プログラムの条件を満たさない人にもチャンスがあります。
州政府の永住プログラム(Provincial Nominee Program)は、永住する州を限定することで、比較的ゆるい条件で永住できる可能性があります。
ブリティッシュコロンビア州の「プロビンシャル・ノミニー・プログラム(PNP)」については下記をご覧ください。
オーストラリア永住権取得の難しさ
それでは、オーストラリアの永住権についてです。
オーストラリアの永住権を取得する方法はカナダのそれと似ていますが、カナダより取得が難しいです。
そもそも就労ビザ自体が取れない問題
オーストラリアでは、就労ビザを取って2年間働いて永住権を取るというプログラムがあります。
「え? けっこう簡単そうじゃない?」と思われそうですが、そもそもオーストラリアで就労ビザを取ることが難しいという問題があります。
雇用主に足元を見られることも
オーストラリアでの「就労ビザ」をいきなり取ることは難しいので、まずはワーキングホリデーで行く方が多いです。
そして、オーストラリア滞在中に働いた雇用主に「就労ビザ」のスポンサーになってもらうことが現実的です。
ところが、雇用主は
- 就労ビザを取るのが難しいこと
- 2年間働かなければいけないこと
を知っているんです。
そのため、最悪の場合、雇用主に足元を見られ、2年間だけ「劣悪な条件」でこき使われる可能性もありえます。
オーストラリアで何年働いても永住権が取れない職種も
オーストラリアの就労ビザは、申請する職種によって2年までのビザが取れるものと、4年までのビザが取れるものに分かれます。
また、専門性の低い職種だと、何年オーストラリアで働いても、どんなに英語がペラペラでも永住権は取れません!
職種によって就労ビザの取得が難しいんです。
オーストラリアでは田舎で働くと永住権が取れる?
オーストラリアには、人口が集中する大都市以外への永住を促進するプログラムがあります。
それはオーストラリアの「RSMSビザ(Regional Sponsored Migration Scheme visa)」という制度なのですが、おおまかに言うと、以下のステップで永住権が取れます。
RSMビザ制度
- 就労ビザを取って3年間所定の地域で働く
- 基準以上の英語力を示す
これだけ見ると意外と簡単そうなのですが、実は落とし穴があるんです。
そもそも不可能な方がいる
上側で書いている「3年間所定の地域で働く」という条件ですが、これがそもそもできない人がいるんです。
先ほども書きましたが、就労ビザは職種によっては期間が2年までしか出ないのです。
つまり、「3年間」という就労条件を満たせないという方がいます。
その場合には後述する「学校卒業後のビザ」を併用して「3年の労働」の条件を満たすなどの策を講じなければなりません。
基準以上の英語力とは、IELTS全バンド6.0以上程度ですが、近年上昇傾向にあるので、さらに基準が厳しくなるかも知れません。
学校を卒業 → 就労 → 永住権?
オーストラリアで「一定の基準を満たす学校」を卒業すると、卒業後に就労ビザを取ることができます。
カナダの「ポスト・グラデュエーション・ワークパーミット(ポスグラ)」と似たような仕組みですね。
英語レベルはカナダで「ポスグラ」対象の学校への入学に求められるのと同等のIELTS6.5程度が必要です。
学費はカナダと同等かそれ以上に高いです。
オーストラリアは永住ルールが突然変わる問題
そして、オーストラリアの永住は、職種の制限が細かいです。
例えば、レストランの「クック」と「シェフ」のように似たような職種でも、就労ビザを取得できる年数に違いがあります。
ややこしいですよね……。
職種の制限は頻繁に変わるので、ある職種での永住権取得を目指して就労経験を積んでいる間に、その職種は永住権対象から外れてしまうこともあります。
もちろん、制度が突然変わってしまうことはカナダにもあります。
でも、その揺れ幅が大きいことからオーストラリアへの永住はカナダよりも難易度が高いと言えます。
オーストラリア永住について、さらに詳しい情報はオーストラリア政府のウェブサイトをご参照ください。
カナダvsオーストラリア 永住しやすさ:まとめ
このように、オーストラリアの永住は
- 就労ビザ取得が難しい
- 永住制度が変わりやすい
これらの理由から、カナダ永住の方が現実的な選択であると言えます。
しかし、どの国でも永住権制度はその時の政治情勢に左右されます。
永住の門が狭くなる時期と緩くなる時期が交互に繰り返す中、数年かけて準備して永住権申請に臨みます。
永住権を申請するなら、途中で制度が変わってしまっているリスクが分かった上で、見切り発車でチャレンジを始めなければなりません。
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