経験者だからできる学校紹介~ Pacific Institute of Culinary Arts(PICA)

カナダにはさまざまな分野の専門カレッジがあり、世界中から留学生が集まり知識や技術を学んでいます。

バンクーバーの料理専門学校、Pacific Institute of Culinary Arts (PICA、パシフィック・インスティチュート・オブ・カリナリー・アーツ)もその一つで、ここで料理を学んだ多くの学生がカナダのみならず、世界中で活躍しています。

2019年12月から2020年6月まで、カナダ留学コンパスとしてはじめて PICA をご案内する日本人留学生、T.K. さんが学んでいました。

PICA に留学していた T.K. さん

今回の記事では、PICA での学生生活について、 T.K. さんに詳しく紹介していただきます。

※ 留学期間中にコロナが発生したため、通常と授業や学校の様子が異なる場合がございます。予めご了承ください。

PICAについて

Pacific Institute of Culinary Arts(PICA)は1997年に設立された、バンクーバーにあるトップクラスの料理専門学校です。

コースは Culinary Arts(料理全般)Baking and Pastry Arts(パンとお菓子作り)に分かれており、どちらも基礎からしっかりと学ぶことができます。

学生が自由に使えるキッチンや、実際に料理を提供するレストランやベーカリーが併設されているなど、実践的に学べる環境が整っています。

PICA に入学した理由

私は食べることが好きなので、自分でおいしい料理を作られたら今後の生活が豊かになると考えました。

日本でもともと働いていた仕事とはまったく異なるフィールドなので、正直なところ、キャリアにつながるかどうかまでは考慮していませんでした。

カレッジに入るまでの準備

入学時に英語力の証明が必要だったため、IELTS 対策と受検しました。

外国人が PICA に入学するのに必要な英語力は、 IELTS 5.5 または TOEFL 65 です。

入学までに SIR(Serving It Right Certification)と呼ばれる資格も取得している必要があるので、その勉強と受検もしました。

※ SIR(Serving It Right Certification)とは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州でお酒を提供する仕事に就く際に必須の州認定の資格です。

PICA のクラス人数や国籍など

クラス人数は10人程度でした。

スケジュール(午前/午後クラス)、時期、コース(お菓子/料理)によって異なりますが、おおよそそのくらいの人数のようです。

私のクラスはカナダ人が多く、留学生(日本人)は私1人でした。

出身地構成は、北米6人、中米1人、東アジア3人です。

他のクラスにはインドや南米出身者もいて、国際都市バンクーバーらしさを実感しました!

カレッジ生活

一日のスケジュール

コロナが発生して以降、1日のスケジュールが変更になりました。

座学が1時間、実技も30分ほど短縮され、学校滞在時間が短くなりました。

一日のスケジュール

7:45 学校に到着、ユニフォームに着替る
8:00-8:45 座学(その日のメニューとプロセスの確認)
8:45-9:00 休憩,質問時間
9:00-11:15 実技(前菜・主菜で合計3~4種類の料理)
11:15-11:45 食事(自分で作ったものを食べる、料理にかかる時間によっては短くなる)
11:45 片付け・掃除
終わり次第解散

勉強内容

PICA では料理の理論実技を学びます。

理論の授業内容例

・食品衛生
・ストック
・ソース
・スープの種類と作り方
・ハーブ
・野菜、肉、魚介類、穀類、乳製品等の種類
・メニューの種類と組み立て方
・レストラン経営についての導入
・ワインの知識(WSET Level 1)

コロナの影響で学校滞在時間を短縮するため、理論についてはオンライン教材を用いた宿題形式に変更された部分もあります。

座学の授業のほとんどは理論と並行して、料理の実践も行います。

特に興味深かったのはビーガン料理の週です。

私はこれまでビーガンになろうと思ったことがなく、レシピを調べたこともなかったので、ビーガン料理の複雑さやアイディアが学べたのは貴重な経験でした。

ビーガン料理を学べたのは、ビーガン食も豊富にあるカナダならではだと思います。

レストラン経営の授業では、学校内のフードトラックコンペにて、材料のコスト計算やメニュー構成、オーダーリストなどをグループワークで実践しました。

テスト

座学では1、2週に一度の確認テストがありますが、授業に参加していれば難しくありません。

実技はは中間試験最終試験があります。

時間制限があるので緊張はしますが、タイムラインの作成と、設けられた練習日にしっかり練習しておけばこちらも難しくはありません。

授業以外の過ごし方

コロナ以前は学校がボランティア情報を掲載していて、土日に学校レストラン・イベントサポートや課外イベントのヘルプなどをする機会がありました。

他の生徒と休日にダウンタウンや郊外に出かけて観光したり、お家にお邪魔して料理をしたり Netflix で料理ショーを見たりしたのは楽しい思い出です。

クラスメイトと高品質な包丁を売っているお店に行ったら、別のクラスの人たちも同じように来ていたことがあり、料理の学校ならではだなと思いました。

留学中に大変だったこと

グループワーク

ペアワーク、グループワークでは言語の壁があったり、歩調が合わなかったりと大変でした。

毎日の学校の実践授業は、週ごとにランダムで変わるペアで行います。

そのため、特に初期の頃、先生の指示やペア生徒の言っていることが理解できなかったり、悔しい思いをしたことはあります。

ただ、先生は留学生の扱いに慣れていて、言葉を変えたりしてわかるまで助けてくださいます。

コミュニケーション

他の生徒とのコミュニケーションについては、留学生と話すのとネイティブスピーカーと話すのではどちらも違った大変さがありました。

留学生同士の場合はお互い英語が外国語なので、表現時や受け取り時にコミュニケーションミスが生じやすいです。

ネイティブとの会話は、相手が理解してくれるのは助かります。

その反面、初期の頃は相手が言っていることが早口だったり、スラングを含む聞き慣れない単語ということが多々ありました。

コロナによる予定変更

通常6か月の料理プログラムでは、3か月は学校内キッチンにて基礎を学び、3か月は学校内レストランキッチンで、実際にお客様に料理を提供する実践スタイルで学ぶ授業が予定されています。

しかし、コロナ発生後は学生による食品提供ができなくなったため、レストラン修行が叶いませんでした。

授業で3、4種類の料理を各数皿用意するのと、レストランで大量生産してお客様のタイミングで提供するのでは時間管理や準備の仕方が大幅に変わってくるように思います。

時間との勝負で、質を保つというプレッシャーのもとでの作業はかなり大変だった、と前学期の生徒に聞きました。

PICAに入学して良かったこと

英語力向上

ネイティブスピーカーのクラスメイトのおかげで英語に耳が慣れました

また、ペアワークがあったことで自分の言いたいことを伝える努力をしなくてはならず、話すことに躊躇しなくなりました

経験豊富で協力的な先生

先生としても料理人としても、経験値の高い先生が多いように思います。

何を聞いても迷いなく的確なアドバイスをしてくださいます。

また、どの先生もとても気さくなうえ協力的です。

コロナによって学校の時間が短縮しましたが、私が「たとえ学校が休校になっても、帰国せずに再開を待ち望んでいる」、「もっと学校で料理を学びたい」と伝えると、他の先生にその先生の空きキッチンを使わせてくれるよう掛け合ってくださいました。

学校としては生徒を居残りさせることに否定的だったと聞いていますが、その中でもなんとか説得してくださったようです。

さらに、少し高級な材料を使った難しい料理にも挑戦したいと伝えていたら、それも早くから手を打って最終的に実現させてくださいました。

それは一人の先生に限ったことではなく、どの先生でも「こういうことがしたい」と伝えると、方法を考えてくださいます。

居残りをしていると、通りかかった先生が覗きに来てアドバイスをくださったりしました。

卒業後のサポート

卒業したあともいつでも連絡していいし、いつでも会いに来て、と言っていただけたこともとてもありがたいです。

学校としても卒業生に対する仕事探しなどのサポートをしてくれます。

今後のプランを教えてください

もともとの仕事が技術系だったので、そちらの仕事を見つけたいと思っていますが、カナダは副業OKなので、できなかったレストラン経験もしたいと考えています。

ただし、現時点ではコロナの影響でカナダでの仕事探しはどちらも難しいと感じているところです。

先生に聞いたところ、やはりレストランは閉まっているところが多く、開いていても規模縮小やテイクアウトのみで、募集は以前と比べると圧倒的に少ないようです。

弊社のサービスについてご意見をお聞かせください

PICA はもともと留学コンパスさんでは取り扱いのない学校でしたが、今回私がお願いして手続きをしていただきました。

フレキシブルな対応に感謝しています!

T.K. さん、ありがとうございました!

カナダに入国するためにはビザが必要だよ! こちらの記事も参考にね。

 
 
執筆者 執筆者
レイ

カナダの大学で学んだのち、日本で就職。その後も旅行でカナダやアメリカを訪れる。カナダ情報ライター。

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