カナダ現地の不動産業界でインターン中の留学生に聞く、コープ留学のリアル

こちらは、弊社をとおしてコープ留学をされた方の体験談です(参考:カナダのコープとは?)。

留学生の現地サポートの一環として行っているカナダ留学コンパス無料セミナー。

英語、就職など、毎週様々なテーマで開催しています。

今回はコープ(Co-op)について。
コープ留学を検討中の方から、ご要望の多かった「実際にコープ(Co-op)留学中の方の体験談」をインタビュー形式でお届けしました!

セミナー目次

  1. 学校や授業について
  2. 就活やコープ(インターン)期間について
  3. 今後の目標と今の生活

留学生の「生の声」を聞いて、コープ(Co-op)留学に備えましょう。

コープ留学中の「経験者に聞く、コープ留学で失敗しないための事前準備」

セミナーのテーマは「コープ(Co-op)留学」。

現在カナダでコープ(Co-op)留学中の陶さんに「コープ(Co-op)留学の実際のところ」を教えてもらいました。

陶さんは、大学を休学してバンクーバーに1年間コープ留学をしています。

日本では体育会系の体力を活かしてのアルバイトをしていたそうです。

トロントのエージェントで多くの留学生を見て来た海野めるもさんがインタビュアーです。

学校や授業について

それでは、現在留学中の陶さんのお話を聞いていきましょう。

学校とプログラムの選び方

現在カナダのバンクーバーでコープ(Co-op)留学中の陶さん。

学校やプログラム(コース)はどのように選んだのでしょうか?

重視したポイントや英語力が足りていたかなど、お話ししていただきました。

最初はワーホリ予定だった

もともとは、ゲレンデで住み込みで働いてスノーボードをして過ごしたい!というのが出発点で、ワーホリを考えていたそうです。

そのために必要な英語力を最小限バンクーバーで補って、その後働こうかなと考えていました。

ですが、渡航前にコロナパンデミックが起きてしまい、ワーキングホリデービザの取得が難しくなりました。

その時に、相談していた留学エージェントがカナダ留学コンパスで、学生ビザであれば渡航が可能という選択肢を提示されました。

そもそもワーキングホリデーは、それぞれの国で一生に一回しかないチャンスです。

陶さんはまだ大学生なので「ここは一度温存して学生ビザで普通の留学としていくのがいいんじゃないか」と思うようになったそうです。

ただ、働く経験をしたいという思いがあったので、学生でありながら働く経験ができるコープを最終的に選びました。 

気になる英語力は?

陶さんは、現在ビジネス系プログラムコープ期間(インターンシップ)中です。

渡航前の英語力に関しては、カナダのカレッジ入学に必要なレベルから、2段階足りていない状態でした。

そもそも英語は苦手科目、大学のテストでも、半分以上取れた試しがなかったそうです。

大学入試の時に頑張って受けた試験では、英検準2級取れるかどうか、 IELTS スコア4.5だったそうです。

留学を決めた後も、あまり勉強に対してのモチベーションは低く、「ぶっつけ本番でこっちに来るという形だったので、英語の勉強はあまりしませんでした」

こちらに来てから頑張って英語力を上げたそうです。

そんなこともあり、カナダ留学でまず苦労したことは英語のリスニングだったようです。

「(現地の人の)話すスピードが、ものすごく早かったので、日本の授業の英語力とは全く違いました」

特にバンクーバーには、色んな国籍・バックグラウンドを持ったかたがいます。

一人一人違うアクセントをちゃんと理解してコミュニケーションをする、というところに苦労したそうです。

今の学校を選んだ理由

バンクーバー以外にも、ウィスラーというスキー/スノーボードのリゾート地、トロントも検討はしたそうです。

また、大きな基準である予算ですが、コロナでどこの学校もプロモーションをしてる時期で、値段にそこまで大きな差はなかったそうです。

学校やプログラムを選んだ決め手は、スケジュールが希望に合い、かつ、プログラムを柔軟に変更できる、ということでした。

陶さんは、学校を休学していますので、1年で帰国するのが前提です。

そこにピッタリ当てはまるスケジュールのプログラムをまず絞り込みました。

また、陶さん自身、「○○を学びたい!」と決まっていたわけではありませんでした。

なので、多岐にわたってコースが展開されており、手順を踏めばコースを途中で変更することができる学校を選びました。

そのような学校であれば、渡航後もし、「これがやりたい」と思ったときに柔軟に路線変更できますね。

「自分の今の英語力から見てちょっと無理するぐらいの難しさで、なおかつ分野に幅がある、あまり専門的すぎないプログラム」という基準でCICCCの IBM (ビジネス全般を学ぶコース)に決めました。

カレッジの授業で大変だったことは?

それでは、カナダに渡航後の感想を聞いてみましょう。

授業は難しかった?

「最初は授業に全くついて行けなかったのが正直なところです」

「最初の1-2週間くらいは口がぽかんと開いてる」状態だったそうです。

先生がフランス出身で、フレンチアクセントの英語になれるのが一番大変でした。

陶さんが受けた授業の中では、専門用語はそこまで多くなく、一か月毎に学ぶ内容も変わります。

ですが、どの授業でも、時事ニュースや、カナダにあるお店を題材にすることが多いです。

携帯にニュースのアプリを入れて、日頃から朝の5分、英語でニュースを読むことを意識していたそうですよ♪

先生やクラスの様子は?

クラスメイトの年齢層は幅広かったそうですが、その中でも、母国で仕事経験を積んだ社会人の方が多かったそうです。

25-6歳ぐらいの方々が中心で、授業で習うようなことを、知識ではなく経験として持っています。

「(経験からの言葉なので)言葉の重みも変わってくる。そこについていくのは結構大変でした」

一番若い層は18歳、高校卒業して家族と一緒に渡航、学歴として別のカレッジに行きながら、コープで職歴を積むためにCICCCにも通っているという、2足のわらじを履いている人もいたとか!

すごいですね。

このような環境で、「年齢に縛られないのが日本との大きな違い」と感じたそうです。

陶さん自身が意識していたこととして、「1日3回は先生と授業中にキャッチボールをする」と決めて話し続けたそうです。

英語を話せるようになっただけではなく、先生も気にかけてくれ、いい関係が築けたそうですよ♪

また、陶さんは、午前中に授業を取っていました。

8時半から12時過ぎまで授業をして、そのあとバイトをしていた生徒が多かったそうです。

学校のクリスマスイベントの1つに、「シークレットサンタ」もありました。(匿名でプレゼント交換をする、カナダではメジャーなクリスマスイベントです)

毎週金曜日は友人と飲み会です!楽しそうですね♪

実際に出た課題や宿題を見てみましょう

授業で実際に出た課題を、一部見せてもらいました!

こちらは、授業の一環でとった、クイックブックスという会計ソフトの資格です。

カナダで強いシェアを持っている会計ソフトが使える証明を、履歴書に書くことが出来ます。

資格の取得以外にも、ライティングレポートももちろんあります。

授業により、個人の筆記レポート、個人プレゼン、グループプレゼン課題の、3種類のどれかを毎月することになります。

写真左:プロジェクトマネジメントの最終プレゼン、NFT をドバイで売るプロジェクトのマネジメント計画

写真右:マーケティングの最終プレゼン、初期費用の概算

ほとんどの生徒がバイトを両立させていたため、WhatsApp(SNS)で夜中に連絡を取りながら協力するなどして、グループ課題をこなしていたそうです。

毎月変わるチームメンバーと、いかに協力するかがポイントです。

留学生へのアドバイス

陶さん自身は、学校や学ぶ内容にあまりこだわりがなかったと言います。

ですが、周りの友人の話を聞いてると、「やりたいことが明確にある人の方が授業が始まってからの動きがスムーズ」だと感じるようになったとのことです。

「そのため、やりたいことが決まってない方は、やりたいこと見つけるか、やりたいことが見つかった時になるべくスムーズに動けるようなコースを選ぶのがいいと思います」

モチベーションがあると無いとでは、留学生活が大きく変わってきます。

また、学校の授業中に、一切発言をしない日本人も多かったそうです。

日本では「謙虚」は美徳ですが、カナダでは裏目に出ることも。

陶さんは、クラスでは一番前の席に座って、慣れなくても毎回ハグでみんなに挨拶していたそうです。

さらに、タバコを吸わないのに、タバコ休憩についていき、一緒に話していたとか!

「普段自分がしないような行動もしてみると、『ちょっと違うな』と思われて、そこから会話が弾むことがあります。一歩踏み出す勇気です。学校に入る時から挑戦してみるといいかなと思いました」

また、自分の意見を持つ、分からなくても、何が分からないかちゃんと伝える、といったことも大切です。

カナダでの仕事経験

陶さんは、カナダで4つのお仕事を経験しました。

  1. ジュエリーストアの販売員(バンクーバーのダウンタウン)
  2. 日本食レストランのキッチンヘルパー(ウィスラー滞在時)
  3. プログラミング系会社のコールセンターで電話セールス(バンクーバー)
  4. 不動産会社の事務アシスタント(バンクーバー)

ショップ販売員とレストランの仕事は、日本のバイトと同じような仕事内容だったそうです。

また、電話セールスの仕事は、英語で電話をかける仕事のうえ、フルコミッション制(基本給なし、成果報酬のみ)だったため、早々に転職、今の不動産会社に落ち着きました。

カナダ不動産会社の事務アシスタント職について

不動産会社の事務アシスタント職では、主に3つの業務を任されています。

  • 事務
  • マーケティング
  • SNSコンテンツ制作

SNSは、趣味の写真から派生したそうですよ!

休憩時間にスマホを見ていたとき、たまたま同僚の目に留まり、そこから「部屋の写真撮ってみて」「動画撮ってみて」という流れで、どんどん任されていったそうです。

立場にとらわれず、適材適所で能力を活かす、カナダらしいですね。

このように、様々なお仕事を経験された陶さんですが、留学生がオフィス系の仕事につくのは簡単ではありません。

就活では約2,000件もの求人に応募

就職までになんと、合計で約2,000件の応募をしたそうですよ!

メール・求人サイト・電話など、様々な手法で、片っ端から応募。

その中で、この不動産会社に関しては、LinkedIn というキャリアのためのSNSプラットホームに掲載の求人に応募して、面接のうえ採用に至りました。

仕事探しの準備はいつから始めましたか?

仕事探しは、コープ(インターン)期間が始まる2か月前ぐらいから始めました。

学校では、レジュメ(履歴書)の書き方や、インタビューの練習などのサポートを利用しました。

それ以外には基本的には自分で行い、たまに学校に求人情報を聞きに行く、という感じだったそうです。

学校サポートをどのように利用するかは、人それぞれですね。

仕事探しで苦労したことはありますか?

どれだけメールを送っても返ってこない、っていうのが一番苦労しました」

カナダでは、日本のように全ての連絡にちゃんと答えるという文化はありません。

そもそもメールに気づかれてない可能性も大いにあります。

メールの返信がなければ電話したりもしましたが、それでも返事は返ってこなかったそうですよ。

実際2,000件応募して、面接まで行ったのが十数件です。厳しいですね。

「やっぱりメールを送っても返ってこい、会社に直接電話しても断られる」

「図書館で朝9時から夕方5時ぐらいまでパソコンとにらめっこしていた。本当に自分何やってんだろうと思いながら見てました」

クラスメイトも、6割-7割ぐらいの人は苦労していました。

「母国で経験があったとしても、カナダにいられる期間が限られているから雇ってもらえないっていうのがほとんどでした」

かと思えば、アルバイトをしているサラダバーに毎日来てるお客さんが実は隣のビルに入ってる会社の人事 マネージャーで、引き抜かれたという例もあったとか。

クラスメイトも皆留学生で、気持ちが分かるので、落ち込んだ時は友人と「やっぱり仕事が決まらないね」と話し、励ましあっていたそうです。

留学生活は、このようにつらい時期もあります。1人でため込まずに、誰かと共有するのは、とっても大切です!!

面接で意識したこと

実際に使っていた履歴書も見せていただきました!

まずは、画像中央が、アルバイト用で一番最初に使っていたものです。

右側がその改良版、オフィスジョブを探していた時のものです。

また、左側はカバーレターといって、レジュメに添付する志望動機などを書いたものです。

(飲食店などのアルバイトには必要ありません)

今までの経歴を少し誇張したりもしています。カナダではそれが普通ですよ♪

そして、面接では日本との違いも感じたそうです。

日本では、人柄などの印象が重要視されますよね。

ですが、カナダでは、それと同じぐらいスキルも重視されます。

自分は、どんなことがスキルとして使えるのか、自己分析をしっかりして言葉にできるようにしておくといいですね。

特にこの仕事の面接では、募集されていたのが事務スタッフとマーケティングを一人でこなせる人材でした。

そこを意識してアピールしたそうです。

また、カナダでは面接時の服装も比較的カジュアルですが、陶さんは、毎回スーツをビシッと決めていたそうです。

コープの仕事について

実際の仕事でも、日本と異なる点を感じているそうです。

一番大きいのは、時間での評価ではなく、結果で評価されるところ。

今のお仕事は、一応9時から5時までという契約条件ではありますが、本当は9時半ぐらいに来ても大丈夫だし3時半ぐらいに帰っても大丈夫です。

しっかり結果を出してさえいれば、時間は関係ないんですね。

これも実はカナダの企業ではごく一般的なことです。

今後の目標と今の生活

現地での収入と支出の明細を大公開

日本食レストランのバイトは、週20時間×4週間で$1,300/月程(税引き後)の収入がありました。

今はフルタイムなので、$3,500円/月です。(契約社員のような形なので、源泉徴収されておらず、税引き前の金額です)

1週間のスケジュール

そして、こちらが1日のスケジュールです。

学校に通っていた時は、結構つめつめですね。

カナダでは残業はほぼ無いので、このように、仕事開始後の方が、時間に余裕ができるケースは多いです。

カナダコープ留学の経験で得たこと・成長した点

まず、カレッジに通った経験を通して、成長したと感じる部分を伺いました。

「言い方は悪いかもしれないんですけど、うまく噓をつくことは出来るようになりました」

嘘といっても、人を騙す嘘ではなくて、「大口をたたいて、それを本当にする力」を今回の留学を通して学べたそうです。

今の仕事をゲットできたのもそのおかげ(面接で自信満々にできます!と言うスキルなど)です。

「その結果、自分の将来につながる経験ができているので大きな成長かな、と思います」

また、仕事や生活を通して、「日本人すぎない方がいい」ということも学んだそうです。

「文化の違いではあるんですけれども、日本人の謙虚さを出しすぎると、仕事にならなくなっちゃったりします

自分でメリハリをつけて、たまに「僕カナダ人/中国人だよ」と冗談で言ってみたりもするそうですよ。

今後の目標

さいごに、今後についてお聞きしました。

元々は1年で帰国して日本で就活予定でしたが、じつは、移民や永住権に興味が出てきたそうです。

大学の学位のために、いったんは帰国予定ですが、数年後に再チャレンジを使用と計画中です。

この、「永住権を取りたい」「カナダに住み続けたい」という気持ちは、留学前にはなかった感情です。

留学を通して、今後の進路が変わったんですね!

アンケートで届いたセミナーの感想

セミナー後に実施しているアンケートでも大好評だった今回。

皆様から寄せられた声を一部ご紹介します。

貴重なお話が聞ける機会を設けて頂き有難うございます。とても聞きやすい話し方をされていて、内容も刺激になりました。

カナダ留学コンパスーセミナー後アンケートより

今後も、留学生の皆様に有益な情報を届けていきます!

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

まとめ

コープ体験談のセミナーの模様をお伝えしました。

今まさにコープ(Co-op)留学中の先輩の「生の声」いかがでしたか?

コープ(Co-op)ビザについて詳しく知りたい方は以下のページもご覧ください。

他にも英語セミナー就職セミナーなど、毎週様々なテーマで開催しています。

気になった方はLINE VOOM(旧タイムライン)とTwitter@canada_compass)の告知をご覧ください♪

今後も定期開催していきますので是非ご参加くださいね!

執筆者 執筆者
Anna

新卒で金融機関に就職、ウェブ担当者として、ホームページのリニューアル・運営を一任される。以来10年以上、SEO・ウェブマーケティングはもちろん、デザイン・コミュニケーションなど、多岐にわたる分野で活躍。留学を機に、現在はカナダ在住4年目、ウェブサイトの改善・運営・SNS運用など、様々なプロジェクトに携わっています。

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