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語学学校を選ぶ前に知っておきたいこと
語学学校を色んなエージェントのサイトなんかで見てるんですけど、いいことばかり書いていて迷います。どうやって選んだらいんでしょうか?
カナダ国内には100を超える語学学校があると言われています。
何を基準に選んでいいか、迷いますよね。
学生の皆さん全員が必ず満足する学校はありません。あなたにとってのベストな学校の選び方をお教えしますので、一緒に見つけていきましょう!
語学学校は常に変化している
まず、ぜひとも皆さんに知っておいて頂きたいのが、学校は常に変わっていくということです。
例えば大きな所で言うと
- マネージメントが変わる
- 人気の先生が学校を辞める
- 学校のカウンセラーやマーケターが変わる
- 国の間での関係性が変わる
- ビザの要件が変わる
こういった、留学生の皆さんには関係のない、外的/内的要因によって学校の体制や運営は大きく変わります。
ビザの準備などもありますから、特に皆さんが留学を計画するのは、渡航したい時期の半年以上前ということがほとんどですよね。
つまり、今、皆さんが日本語で得る学校の情報・学校の姿は、まさにたった今か、3か月~半年前の姿をまとめたものですから、渡航時にはその学校の姿が変わってしまうことは十分にあり得ます。
それを織り込んで学校選びをするといいでしょう。
語学学校の変化への対策は?
具体的にはどうすればいいですか?
前項で挙げた学校の変化への対策ですが、マネージメントの変更、そして、先生の引き抜きや独立、カウンセラーの退職は頻繁に起きます。
こればっかりは、留学生の皆さんには事前察知が難しい情報ですし、コントロールはできませんので運にもよるとは言えます。
そのため、魅力的な先生や、親切なカウンセラーなどスタッフを、検討材料の1つとするのはいいと思いますが、それだけで選ぶのはおすすめできません。
続けて、日本人がどちらかと言うと「同じ国籍である日本人が少ない学校」を希望されることが多いのに対し、他の国籍の方だと、同じ国籍の学生がいるかどうか、そして、その口コミやエージェントの意見を強く重視する方々も多いです。
ある特定の国籍の学生につき、今までは数が少なかったのに、有能なマーケターが入った、もしくは影響力のある生徒やエージェントが送客を始めた途端に、それに続けて友人・知人・エージェントの生徒がどどっと1つの学校に集中することも珍しくありません。
そのため、今発表されている国籍比率を見比べて学校を選ぶことはあまり意味がないと言えます。
例えば、日本人が5%未満、という情報を見て日本人が殺到した結果、3か月後には20%になってしまった、などということは起こり得ますし、ある一定時期だけやたらとブラジル人が多い、というようなこともあります。
学校の発表している国籍比率はあくまで参考程度に見る方が良いでしょう。
ビザや国の間の関係というのは、これは20年・21年度に皆さんも経験した通りですが、ウィルス性の病気が蔓延した、国際情勢が悪化したなどの理由で、ビザの発給が止まる、一定の国籍や国からの入国が厳しくなる、などの可能性があります。
例えば、コロナ中は南米の生徒はビザが出ない、インドからの航空機は乗り入れ禁止などの措置が出たため、新規で入って来る学生の数はぐっと減りました。
- 日本人が少ない所を選んだはずだったのに・・・。
- 契約の時に話してくれたカウンセラーさんを決め手に学校を選んだのに・・・。
- ネットで見たあの先生の授業が絶対に受けたかったのに・・・。
- 国籍バランスで学校を選んだのに、渡航してみたら〇〇人ばかりじゃないか・・・。
というようなことにないよう、これら、「変動する条件」だけで学校を選ばないことをお勧めします。
いざ、語学学校を選ぶ時には
ただ漫然と学校のリストを見ていても、「で?どれを選べばいいの?」と迷ってしまう、または、留学エージェントにもう決めて欲しい!と思う方も多いかもしれません。
どんな風に学校のリストを見ていけばいいでしょう?
あなたがコントロールできる条件を持つ
- 語学学校に入ったら、英語力が伸びる「だろう」
- 留学に行ったら、楽しい経験ができる「だろう」
- 語学が伸びたら、新しい道が開ける「だろう」
と、受け身でいると、コントロールできない要因(変動する条件)に振り回されることにもなります。
では、自分でコントロールできる部分は何でしょう?
それは、留学生である「あなた自身」にかかっています!
例えば、
- 英語力
- 留学中に絶対したいこと
- 留学終了時の目標
こういったものは、自分で主導権を持って準備できる部分ですね。
語学学校に入ってみたら日本人ばっかりのクラスだったと嘆く方はいらっしゃいますが、同じ学校でも、日本から英語力を伸ばして来た方はどこ吹く風。日本人の少ない上級クラスで、国籍の違う友人を多く作っている、ということは実際にあります。
また、留学開始後しばらく経ってから、「学校が飽きた」「つまらない」と思う方がいるのと同時に、同じ学校の方が、あれこれ近郊の都市への旅の計画を立てたり、色んなアクティビティやイベントに参加し、充実した生活を送っている方もいます。
英語教育・医療英語・ビジネス・マーケティング・インターン・IESTS・フライトアテンダント英語など、専門プログラムを受けると事前に決めて、めぼしいプログラムと基準の英語力を把握した上で来ているクラスメイトの話を聞いて、「えっ、そんなに選択肢があったの・・・?」と焦る方も多いです。
これらのちょっとした差が積み重なり、最後、帰国前になって、友人の就職活動状況や英語資格試験のスコア、今受けているプログラムやインターンなどの同じ留学期間で行った活動の中身を聞いて、自分の留学中の活動との差に血の気が引くような思いをする方も毎年いらっしゃいます。
つまり、事前の努力や調査、目標設定でも、語学学校選びは大きく変わります。
あなたがこの留学で達成したいことは何でしょうか。
ぜひよくよく掘り下げてみてください。
その他に学校選びに役立つ条件は?
「少人数制」「スピーキング重視」「サポート体制が良い」など学校紹介には色々魅力的な条件がたくさん書いてあって迷います。他にはどんな条件で選べばいいでしょうか?
確かに学校のカリキュラム、クラス人数など気になることはたくさんあると思います。ただ、ご自身の好みというものは、外国で生活しているからと言ってあまり変わりませんから、自分の日本での生活もイメージしてみて、主観的な、自分だけの理由で選んでもいいんですよ。
例えば、
- 駅から近い
- 見た目がキレイ
- ショッピングセンターなど繁華街に近い
- SNSが頻繁にアップされていて、活動が見えやすい
- 学校自体が有名で、その学校の卒業生が多い
日本でも歩くのが嫌いで、雨が降るとことさら憂うつになる、という方であれば、他の条件が全て揃っている学校を選んでも、毎日の通学にうんざりしてしまうかもしれません。
留学生活を送っている自分の姿をイメージして、「感覚」で選ぶ視点も重要です。
どの語学学校を選ぶかで留学の成功・失敗が決まるわけではありませんし、「絶対これが正しい」という学校はありません。
そう考えると学校選びが少し楽になるかもしれませんね。
語学学校での経験を形作るもの
「人」との出会い。これが語学学校の経験で一番重要なポイントです。
当たり前なのですが、いくら学校の情報を読み込んでも、いくら事前準備をしても、語学学校のクラスメイト、そして先生などそのタイミングで出会う人たちのことは、選ぶことができません。
ただ、語学学校での学びは、クラスメイトや先生抜きでは語れません。
一緒にグループワークやプロジェクトをしたり、アクティビティに参加するなど積極的に仲良くなり、人間関係を築く努力をすることで、より良い経験ができることでしょう。
この人との出会いが語学学校の経験も左右すると知ると、事前に全ての条件を比較し自分にとってベストな学校を選ぶ、ということは、できないと分かります。
そういう意味で、語学学校選びは、開き直った言い方をしてしまうと、「あなたができる限りの情報を集めた上で、納得できる学校であればどこでも大丈夫」です。
学校のカリキュラムや授業の制度、レッスン数やスケジュール、クラス人数や学校規模、こういったものは、たとえマネージメントが変わったとしても大きく変動することはないため、皆さんが学校を検討する上であれこれ見比べることも多いと思います。
ただ、比べれば比べるほど、どれが自分に合っていて、どれが良いのかよく分からなくなってくるもの。
とは言え、もし留学生からの満足度が低く、英語が上達しないようなカリキュラムやシステムであれば、その学校に生徒が集まるわけがないし、ましてやこのコロナ禍を乗り切れたわけがありません。
つまり、どの学校を選んでも、皆さんがとんでもない大失敗をすることはありません。
弊社では、できる限り最新で、学生目線で見た学校の情報を、悪いことも良いことも含めて皆さんの学校選びの際にお知らせすることを心掛けています。
また、私たち留学コンサルタントが、お客様に代わって学校を選ぶことはしておりません。
最終決定は必ず皆さんにして頂きます。
色々と見比べて、「自分が」納得できる学校を選びましょう。
選んだ後は・・・
- 勧められたから
- 口コミが良かったから
- なんとなく
こういった理由で決めた学校の場合、やはり受け身になりがちです。
仮に、思いがけないことが起きて状況が変わった場合、他人のせいにしたり、運が悪かったと投げ出してしまいたくなります。
でも、ここまで見てきたように、皆さんが変動する条件はあり、コントロールできない部分もあると知った上で、いかに前向きに、そして事前に準備をして留学に向き合えるかどうかで、留学の質は大きく変わっていくものだと思います。
Hope for the best, prepare for the worst. (最善の状態を望み、最悪の事態に備えなさい。)
というフレーズが海外では良く使われます。
留学のパンフレットや成功体験にあるようなあなたにとってベストな留学生活を思い描き、ぜひ楽しみにカナダ留学に来てください。
ただ、一方で、留学は思い通りに行くことばかりではありません。
仮に、「思ってたのと違う!」「こんなはずじゃなかった」というような、あなたにとって最悪の状況が起きる場合も想定し、そのために自分はどんな風に頑張れるか、という心の準備をしておいてください。
きっと、現地に来てからの生活でちょっとしたトラブルがあっても、それらを乗り越えていけることでしょう。