カナダのコープ(Co-op)留学のメリット・デメリットを詳しく解説!

コープ(Co-op)留学メリット・デメリット
監修者 監修者
末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

監修者

カナダ独自の制度であるコープ(Co-op)を使えば、専門分野を学びながらインターンとして働けます。

では、そのコープ留学をするとどういう利点があるのでしょうか?

今回は、人気のコープ(Co-op)留学のメリット・デメリットを詳しくお伝えします!

カナダのコープ(Co-op)留学のメリット

最初に、カナダのコープ(Co-op)留学のメリットを解説します。

1つずつ詳しく見ていきましょう!

お金を稼ぎながら学べる

カナダコープ留学のメリット1つ目は、お金を稼ぎながら学べることです。

Y.Kさんの体験談-スタバ勤務の様子

留学はしたいけれどお金が足りるか心配……という人も、コープ留学なら生活費を稼ぎながら学校に通えるので安心!

座学期間中は最大週20時間のパートタイム、インターン期間中はなんと週40時間のフルタイムで働けます。

たとえば次の表は、コープ留学で1か月働いたときに稼げる額の例です。

内訳金額
1か月の給料
(月20日、160時間の場合)
$2,680(291,680円)
バケーションペイ(有給)$107.20(11,667円)
チップで得た金額($50/日で換算)$1,000(108,836円)
収入合計$3,787.20(411,422円)
税金(国の所得税)-$359(-39,072円)
税金(州の所得税)-$116(-12,625円)
EI(保険)-$42.24(-4,597円)
CPP(年金)-$136(-14,802円)
控除合計-$653.24(-71,096円)
総合計$3133.96(341,088円)
※控除額は就労時間、期間により金額が変動する
※チップ収入には後日税金がかかる可能性あり

こんなに稼げるの?!

生活費を稼ぎながら経験を積めるという点はワーホリにも似ていますね(参考:カナダのワーホリについて)。

英語とスキルが同時に得られる

そして、コープ留学の2つ目のメリットが英語とスキルが同時に得られること。

英語を学ぶのが目的の語学学校とは違い、コープ留学の目的はカレッジに通い、専門知識を学ぶことです。

本質的にはカナダ人のための学校なので、学ぶために英語が必要なだけです。

コープ留学ならビジネスやホスピタリティ、貿易やマーケティングなど専門分野を英語で学べますよ(下記参照)。

希望の職種コーププログラム
接客業
  • カスタマーサービス
ホテル・観光業
  • ホスピタリティ
  • ツーリズム
オフィス系のお仕事
  • ビジネス
  • マーケティング
国際的な取引・物流
  • 国際貿易
今注目のIT系
  • デジタルマーケティング
  • ウェブ開発
  • ウェブデザイン
好きなことを仕事にする
  • 美容
  • 服飾

仕事に直結するスキルが身につくってことだね!

せっかくの貴重な大学生時代に留学するなら、英語だけで終わらせるのはもったいないと思いませんか?

とにかく「カナダで働いた経験」が強みになるので、ぜひチャレンジしてみてください。

年齢や回数の制限がない

コープ留学の3つ目のメリットが、年齢や回数による制限がないことことです。

わかりやすいように、ワーホリROワーホリと比較してみます。

コープワーホリROセカンドワーホリ
ビザの種類学生ビザ+ワークパーミット(就労許可証)
(通称:コープビザ)
ワーホリビザワーホリビザ
年齢制限なし有(31歳になる直前まで申請可)有(36歳になる直前まで申請可)
ビザ取得可能回数複数回申請可能一生に一回一生に二回まで
学校に通える期間半年〜2年程度
(プログラムによる)
6か月未満6か月未満
カナダに滞在できる期間プログラムの期間に応じる*1年間1年間
カナダで働ける期間卒業するまで
滞在期間とは別
1年間1年間
働ける時間数/週インターン期間中:40時間/週
座学期間中:24時間/週(6か月以上のプログラムに限る)
制限なし制限なし
就活サポートなし、自力で就活なし、自力で就活
*半年以上のプログラムの場合、学校の期間中ずっと週24時間までの就労が可能(オフキャンパス)。さらにコープ期間(インターン期間)には週20時間がプラスされ、週40時間(フルタイム)で働くことができる
*就職サポートには、仕事に必要な知識の習得のほか、履歴書添削や面接トレーニングなどがある

ワーホリの場合は、申請できる年齢は18歳以上〜31歳未満と決まっていて、申請できる回数は1回だけ(カナダの場合)です。

一方で、コープであればこういった年齢・申請回数に制限がありません。

ですので、すでにワーホリを使ってしまった人や、31歳以上の人でもコープ留学のチャンスがあります!

カナダに長期滞在できる

コープ留学の4つ目のメリットが、カナダに長期滞在できることです。

コープを使ってカナダに滞在できる期間は半年〜2年程度(プログラムにより変わります)。

人気のワーホリだと最長1年しかいられないので、2年も滞在できるのはかなり貴重です。

できるだけ長くカナダで生活してみたいという人は、コープを活用してみるのもいいでしょう。

観光ビザやワーホリビザなどをうまく組み合わせれば、さらに長期の滞在も実現します!

キャリアアップにつながる

コープ留学の5つ目のメリットが、キャリアアップにつながることです。

実は最近では学生だけでなく社会人のコープ留学が増えています。

先述のとおり、コープには年齢制限がないため、30代以上の人の留学としても人気なんですね。

でも、社会人が退職して留学なんて、キャリアを中断することになるから不安じゃないのかな?

これはいい質問ですね。でも大丈夫です!

コープは英語を学ぶための留学とは違い、「仕事の現場で経験を積むための制度」。

言い換えれば、働く場所がカナダになるだけで経験を積むのは同じです。

それだけでなく、海外で「高度な仕事」を経験した学生は多くないため、帰国後の就職活動でも強力なアピール材料になるのです。

インターン先で書いてもらった「Reference letter (推薦状)」を、日本での就職先にアピールポイントとして提出できます。

ただし、日本ではコープ留学の知名度は高くないです。

留学中にどんな仕事をし、何を学んだのかや、就職先で学んだことをどう活かすかを中心に話すようにしましょう。

コープ留学をするべき社会人の特徴コープ留学をするべき大学生の特徴もぜひご覧ください。

カナダでの就職・永住につながる

コープ留学の6つ目のメリットが、カナダ現地での就職や永住につながることです。

そもそもですが、コーププログラムで学べる私立カレッジは、就職するための学校

そのため、以下のような就職支援が授業やサポートサービスに組み込まれている場合がほとんどなのです。

サポートサービスの例

  • レジュメ(英文履歴書)の作り方
  • カナダ流の就活の仕方
  • 面接のトレーニング
  • 面談で求人市場の現状と希望職種のすり合わせ
  • 求人情報の紹介・送付

学校によっては就職フェアや企業説明会を開催したり、パートナー企業の求人につないでくれることもありますよ。

就職支援のほかに、フルタイムで働ける期間があることもコープ留学の有利な点です。

コープ期間中に見つけたインターン先で一生懸命働き、雇用主からの信頼を得て、卒業後の就労ビザにつながる可能性を高めましょう

ただし、永住権申請に直接的につながる「就労時間」としてはカウントされませんが。

カナダのコープ(Co-op)留学のデメリット・注意点

カナダのコープ(Co-op)留学には、次のようにおさえておきたい注意点もあります。

各注意点を解説しつつ、失敗しないためのポイントも紹介するのでご安心を!

短期のプログラムがない

カナダのコープ留学の注意点の1つ目は、短期のプログラムがないことです。

コープ留学は「座学期間」と「インターン期間」がセットなので、短いものでも半年です。

語学留学みたいに、夏休みを利用して2週間だけ……ってわけにはいかないね。

そのため、コープ留学を選ぶ方は大学を休学しているケースがほとんどです。

留学だけでなく、日本の大学卒業までの計画もしっかり立てる必要がありますよ。

コープを開講している学校が限られている

カナダのコープ留学の注意点の2つ目は、コープ(Co-op)プログラムを開講している学校が限られているということです。

コーププロクラムを受講できるのは、次で紹介しているカレッジ(専門学校)以上の高等教育機関です。

コープが認められているカナダの学校

  • 大学
  • 公立カレッジ(専門学校)
  • 私立カレッジ(専門学校)
  • ビジネススクール

さらに、カナダ政府の認定校であることが必須条件。

語学学校じゃダメなんだね。カナダの学校ならどこでもコープがあるわけじゃないんだ……。

実は、2014年より前は私立の語学学校も含め、多くの学校がコーププログラムを開講できていました。

ところが、現在は廃止されているところがほとんどで、コーププログラムが認められているのは、次の厳しい条件を満たしている学校だけです。

コーププログラムが認められている学校の条件

  • DLIナンバー (Designated Learning Institution Number) を持っている
  • EQA (Education Quality Assurance) に加盟している

政府から認定されたコープができる学校はカナダ政府公式サイト(英語)からご確認いただけます。

日本語で情報を見たい場合は、弊社のコープがあるオススメの学校もご覧ください!

コープ留学の3つ目の注意点は、インターン先では学んでいるプログラムに関係のある仕事をしなければならない点です。

現地の小学校でインターン

コープは「希望の仕事に就くために必要な知識を身につけ、インターンで実績を積むためのプログラム」。

コープは授業の一環なので、WEBデザインを学んでいるのに飲食店で働いたのでは意味ないです。

よって、学校にインターン先を「承認」してもらう必要があります。

そのためにも、学校のコープ担当者とよくコミュニケーションを取るようにしましょう。

「卒業後の就職先」は自分で探す必要がある

コープ留学の4つ目の注意点は、基本的に自分で仕事を探すことです。

現地のカナダ人と同じように自分で求人を見つけ、応募、面接をこなして見つけます。

えっ!インターン先は学校が紹介・あっせんしてくれるんじゃないの?!

はい。でも学校側は、学生にきちんとプログラムに関係ある仕事をさせる責任があります。

ほどんどのカレッジでは、仕事先のあっせんはしていませんが、授業などで徹底的に就職準備をします。

学校のサポートを活用して、自分ひとりで仕事を探すよりレベルの高い仕事を得られることも多いでしょう。

ちなみに、クラスメイトから求人情報を教えてもらうなど、情報交換で仕事が見つかる場合も多いです。

また、学外では業界ごとにミートアップ(交流会)を実施していることもあり、そういったところで仕事を見つけたり、つながりを作る人もいます。

コープ留学をしている人が実際にどうやってインターン先を探したのかは、カナダコープ(Co-op)留学体験談・評判を確認してみてください!

インターン先が見つからない可能性がある

コープ留学の5つ目の注意点は、インターン先が必ず見つかるわけではないということです。

とくに、未経験で新しい仕事に応募しようと思っている場合は、インターン先探しが難航することもあると覚えておきましょう。

なぜなら、カナダでは経験やスキルがとても重視されるからです。

もちろん、未経験から現地インターン先を見つけたり、その後ワークビザなどを出してもらっている人もいます。

ただ、それは誰でも簡単にできることではなく、綿密な事前計画や留学中の積極的な行動によって得られたものであることがほとんどです。

少しでも就職の可能性を高めたいのであれば、学習・就活計画は早めに立て、諦めずにたくさんの求人に応募することが重要です。

留学計画にお困りの場合は、ぜひ弊社にご相談ください

ポスグラビザが対象外

コープ留学の6つ目の注意点は、コープはポスグラビザの対象にならないということです(参考:ポスグラビザとは?)。

「ポスグラ」とは?

一定の条件を満たすカナダの学校を卒業したときに発行される就労ビザ。就学期間に応じてカナダで就労できる機会がもらえる。

ポスグラビザがあれば最大3年間カナダで働けるため、非常に魅力的ですよね。

しかし、コープ留学を提供する私立カレッジは、ポスグラの対象になりません。

もしもポスグラを使わずカナダでの長期滞在・就労を目指すなら、ワークビザ、ワーホリ・ROワーホリビザなどを組み合わせる方法があります。

詳しくはお問い合わせください(無料です♪)。

【参考】カナダ留学に行くメリット・デメリット

コープ留学に関係なく、そもそもカナダに留学すること自体にメリットがたくさんあります。

カナダ留学のメリットとデメリット

カナダ留学に行くメリット・デメリットもぜひご覧ください

コープのメリット・デメリットまとめ

今回は、カナダのコープ留学のメリット・デメリットを詳しく説明しました。

「とりあえずなんとかなるだろう」と思って行くのと、綿密に計画を練って行くのでは得られるものがぜんぜん違います。

ぜひカナダ留学コンパスにお気軽にご連絡くださいね(無料です)。

執筆者 執筆者
末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

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