カナダでよく使われる小切手ってどんなもの?作成(支払い)・換金方法も解説

カナダでよく使われる小切手ってどんなもの?作成(支払い)・換金方法も解説

カナダ留学生活で目にする機会がある「小切手」。

「日本では使ったことがない」「そもそも小切手が何なのかよくわからない」という人も多いのでは?

そこで今回は、小切手に関連した、以下のことを解説します。

この記事でわかること

  • 小切手はどんなものか
  • 小切手を使う場面
  • 小切手を作成する方法(小切手の書き方)
  • 小切手の換金方法
  • 小切手を扱う上での注意点

これからカナダ留学を始める人は、ぜひご覧ください。

カナダでよく使われる小切手ってどんなもの?

まず、カナダでよく使われる小切手がどんなものなのか、概要をチェックしましょう。

小切手

小切手とは

小切手とはお金の一種で、小切手を作成した人が指定の金額を支払うことを約束する証書です。

一般的な小切手は、 横幅15cm・縦幅8cmくらいのサイズの1枚ものの用紙で、日付や金額、署名をする欄があります。

見た目については、カナダの大手銀行であるTD Canada Trustがウェブサイトでサンプルを公開しているので、参考にしてください。

日本では個人レベルではあまり使われませんが、カナダや北米では個人であっても小切手を使う機会があります。

なお、小切手は英語でCheck(アメリカ英語)またはCheque(イギリス英語)と呼ばれます。

カナダでは後者のChequeと呼ばれることが多いです。

小切手の仕組み

次に、小切手の仕組みを確認しましょう。

簡単にまとめると以下の3ステップで受け取り側に届きます。

もう少し詳しく解説します。

❶支払い側:小切手を作成

まず前提として、支払い側はカナダの銀行の預金口座(Chequing Account)を開設する必要があります。

カナダに長期滞在したり、カナダで働く予定がある人は、出来るだけ早く銀行口座を開設しましょう(ただし観光ビザで滞在する場合は原則として銀行口座を開設できません)。

銀行口座の開設については、以下の記事をご覧ください。

口座を作ったら、銀行に小切手帳(cheques/cheque books)をオーダーします。

小切手帳とは、受け取り人や金額などが空欄の小切手が50枚や100枚などの束になっているものです。

銀行口座を開設した際に窓口でもらえることもありますが、後日オンラインでオーダーすることもできます。

オーダーにあたって手数料がかかる場合もありますが、初回のオーダーは無料という銀行もあります。

その後、後ほど説明する方法で、小切手に金額や日付、署名をすることで小切手を作成することができます。

❷支払い側:小切手を受け取り側に渡す

小切手を手渡し、または郵送などで受け取り側に渡します。

❸受け取り側:小切手を換金する

受け取り側は、銀行窓口やATM、銀行のモバイルアプリなどを使って小切手を換金します(詳細は後ほど説明)。

小切手を使うメリット

小切手を使うメリットはいくつかあります。

メリット

現金のやり取りが不要になる

小切手を発行すれば、現金のやり取りが不要になります。

現金は盗難や、数え間違い、紛失などの恐れがあるため、小切手が好まれる場合があるのです。

支払いを止めることができる

仮に小切手が盗まれた場合、小切手を作成した銀行に連絡して支払いを止めてもらうことができます

なお支払いを止める際、銀行から小切手番号や作成日、金額などを聞かれる可能性があるのでご留意ください。

大金を安全にやり取りできる

小切手は、現金より安全にやり取りができます。特に、大金を支払ったり受け取ったりする時に便利です。

小切手を使うデメリット

一方で、小切手を使うデメリットもあります。

デメリット

お金がかかる場合がある

先に説明したとおり、小切手帳を取得する際にお金がかかる場合があります。

支払い側にとってはデメリットといえるでしょう。

換金に期限がある

小切手は多くの場合、受け取り後6か月以内に換金をしないと失効します。

受け取り側は、小切手受け取り後、忘れずに換金する必要があるのが手間かもしれません。

結構ある!カナダで留学生が小切手を使う場面

カナダで小切手を使う場面は、結構あります。

たとえば、以下のような場面で小切手をもらったり、反対に小切手で支払うことがあるでしょう。

カナダで留学生が小切手を使う場面の例

  • 給料の受け取り
  • 家賃の支払い
  • 学費の支払い
  • タックスリターンの還付金の受け取り(銀行振込の手続きをしていない場合)

特に給料の受け取りで小切手をもらう機会は、多いかもしれません。

小切手を作成する方法(小切手の書き方)

まず、支払い側が小切手を作成する方法(小切手の書き方)を詳しく解説します。

先に説明したとおり、銀行口座を開設して小切手帳を受け取ったら、いよいよ小切手を作成できます。

必要事項を記入

そもそも、小切手は空白のままでは効果を持たず、金額や署名を記入する必要があります

銀行によって記入の順番は異なる可能性がありますが、以下の情報を記入する場合が多いです。

おもな記入事項

  1. 発行日
  2. 支払い者の氏名
  3. 支払い者の住所
  4. 受け取り人の氏名や会社名
  5. 支払い金額(数字)
  6. 支払い金額(英語)
  7. メモ(家賃支払いなど、何用のお金か書くことが多い)
  8. 発行者の署名(銀行口座開設の際に記入した署名と同じもの)

サンプルとして、以下の画像を参考にしてください(上記番号に対応)。

小切手のサンプル

特に重要なのは金額(5と6)です。支払い金額を「数字」と「英語」で書くのがポイントです。

たとえば、144.90ドル支払う必要があるとしたら以下のように書きます。

小切手のサンプル(記入例)

数字の場合、144.90と書きます。この際、90セントの0を省略して「144.9」と書かず「144.90」と書くことが重要です。

そして、英語の場合「One Hundred and Forty Four Dollars」のように小数点より前の数字(ドルの部分)をスペルアウトします。

そして小数点以下(セントの部分)は、英語でなく数字で「/100」のそばに記入します。

ドルとセントの間は空欄にせず、記入例のように空欄を埋めるように横線を引くのが一般的です。

支払い側の控えも記入する

なお、小切手には右側に支払い側の控えがあります。

控え

こちらにも、小切手を作成した日付や金額、支払い先の名前などを書いて保管しておきましょう(切り離せます)。

小切手の換金方法

今度は、小切手をもらう側がどのように換金するのかを解説します。

財布

換金すると言っても、小切手を現金に換えるのではなく、口座に入金するのが一般的です(これをDepositと呼びます)。

なお換金の手続き後、実際に口座に入金されるまでは数営業日かかる場合があります(支払い側の口座に十分な資金があるか確認するため)。

銀行窓口で換金

もしも小切手に関して質問がある場合は、銀行窓口で換金するのがおすすめです。

小切手と銀行のカードを持って行けば、行員が預金口座に預け入れてくれます。

銀行ATMで換金

小切手は、銀行ATMで換金することもできます。

ATM

ATMには小切手の挿入口があるので、そこにもらった小切手を入れます。

新しいATMの場合小切手を直接入れればOKですが、古い機種であれば備えつけの封筒に小切手を入れ、封筒ごとATMに挿入することもあります。

読み取りが完了すると、小切手の枚数や金額を確認する画面が出るので、間違いがなければそのまま自身の口座に資金を預け入れましょう。

銀行のモバイルアプリで換金

近年では、銀行のモバイルアプリで簡単に換金ができるようになりました。

スマホを操作する女性

まず専用のモバイルアプリをダウンロードしたら、アプリの指示に従って小切手をスマホで撮影すると、情報を読み取ってくれます。

その後、自身の口座に資金を預け入れましょう。

小切手を扱う上で注意したいこと

小切手を扱う上で注意したいことを、いくつかチェックしましょう。

エクスクラメーション

支払い側:小切手帳の管理

第3者による悪用を防ぐため、小切手帳の管理には気をつけましょう。

シェアハウスの共有スペースなどに放置せず、個室で管理をすることをおすすめします。

支払い側:預金残高を確認した上で小切手を発行する

小切手は、支払い側の預金口座(Chequing Account)の残高をもとに発行されます。

そのため、残高が足りないと不渡りとなり、受け取り人にお金を支払うことができません。

それどころか、銀行側から30〜50ドルほどの手数料を請求されてしまいます

よって必ず十分な資金があることを確認した上で、小切手を発行しましょう。

受け取り側:有効期限に気をつける

先に説明した通り、小切手には有効期限があるので、小切手をもらったらできるだけ早めに換金しましょう。

カナダ留学で小切手を活用しよう

今回は、カナダ留学で使う可能性がある「小切手」について解説しました。

一度小切手の作り方(書き方)や換金に慣れてしまえば、そこまで難しいことはありません。

ぜひ今回の情報を参考に、小切手を活用してみてくださいね。

執筆者 執筆者
Megumi

カナダ在住ベテランWEBライター。
カナダでの長期滞在・オーストラリアでの語学留学などの豊富な海外経験をもとに、海外生活・英語学習に関する記事を500記事以上執筆。
カナダではカレッジ進学やCo-op留学もしているので、その実体験に基づいた記事が得意。

過去には英会話講師として生徒の英会話力アップ・英検/TOEICスコアアップをサポートした実績や、大学の留学アドバイザーとして700名以上を海外に送り出した実績もある。

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