留学して海外に滞在するときに「ホームステイをした」という話をよく耳にします。
ではこのホームステイについてどんなイメージをお持ちですか?
たとえばこんなイメージがあるのではないでしょうか。
ホームステイのイメージ
- ホストファミリーの家に泊めてもらう
- 現地の人と生活できるので英語がうまくなる
- ホストファミリーと温かい家族のやり取りの中で生活できる
- ホームステイの食事が合わない人がいる
- ホームステイでトラブルになったりする
イメージとしてはモヤっとあると思うのですが、「ホームステイって本当のところはどうなのよ?」と思っている方も多いハズ。
今回はホームステイのメリット・デメリットについてまとめました。
ホームステイをするべきか迷っている方の後押しになればうれしいです。
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このページの目次
ホームステイのメリット
当たり前ですが、ホームステイにはオススメできる良い点、あんまりな点の2つが存在します。
まずはホームステイのメリットから紹介しますね。
費用を安く抑えられる
なんといってもホームステイのメリットは費用を安く抑えられること。
1人暮らしではなく、たとえシェアハウスやルームシェアに1か月間滞在するとしても、家賃だけでも700ドル以上はかかってしまいます。
それに追加で、3食の食費も足すとすぐに1,000ドルを超えてしまうことでしょう。
ホームステイなら、3食がついて1か月1,000ドル程度のところも多く、最初の滞在先としてはかなりオススメです。
ホームステイには食事がついている
上でも触れましたがホームステイ中は朝食、昼食、夕食の3食をホームステイ先が用意してくれます。
たとえば、カナダに到着した日を想像してみてください。
到着した日にやるのは大変
- 現地カナダのスーパーに買物に行く
- 調味料や食材を買う
- 使い方もよくわからない調理器具を使ってご飯を作る
どうでしょうか? 想像しただけでも大変そうですよね……。
「じゃあ外食すればいいよね?」と思いそうですが、たとえばバンクーバーでの外食は日本と比べると割高です。
外食にかかる消費税も高いです。
お店ではチップを払うという文化があることも忘れないでください。
その点、ホームステイであれば、食事を作ってもらえるだけでなく、食費を安く抑えることもできるというわけですね!
ちなみにホームステイでは洗濯をしてくれるところもあるのもうれしいですね。
物件の安全さ・きれいさが保たれている
日本にいるとあまり想像がつきませんが、シェアハウスやルームシェアは、住んでいる人によって、清潔さに欠ける物件があります。
私は、実際にブラジル人とシェアをした経験があるのですが、その同居人は、使った食器は基本的に「放置」でした。
そうなると、虫もわきますし、なにより見た目が汚いですよね(思い出したくもありません……)。
その点、ホームステイ先だと、台所やお風呂などの「共有スペース」はホームステイファミリーが掃除をしてくれますし、自分の部屋も綺麗さを保てます。
部屋がきれいなことって実はすごく大切です。
ですが、部屋のきれいさは「ホストファミリーの生活文化が基準」だということを覚えておいてください。
日本人は「清潔」であることで世界的にも有名です。
逆に言うと、日本人の基準で考えると、世界のほとんどの場所で汚いと感じることが多いです。
掃除の頻度や丁寧さが、自分が「普通」と考えるレベルと違っても、驚かずに受け入れるようにしましょう。
英語で会話ができる
語学学校に通い始めると気づくことですが、実は英語に触れる機会はあまり多くありません。
同じ学校に通う生徒同士は英語で話をしますが、学校の外ではどうでしょう?
たとえば、カナダに留学していて学校外の日常生活で会話をする機会って、こんな時ぐらいなのです。
学校以外で英語を話す機会
- 立ち寄った店の店員さん
- バス停などで周りの人に質問される(そう多くはありません)
せっかく留学するのなら、生活の中をできる限り英語に染めてしまいたいところ。
その点、ホームステイでは英語を使って思う存分会話ができます。
私が滞在したホストファミリーは、高校生の息子さんがいましたが、その息子さんとたくさん会話をしていました。
相手も英語がわからない私に対して、わかりやすい言葉で話してくれたので、かなり英語の勉強になりました。
でも、ここで注意してほしいのは、ホストファミリーは英会話の先生ではないということです。
ホストファミリーと話をしてたくさん英語を使いたいなら、自分からホストファミリーに興味を持って、話題を探して、ホストファミリーが楽しいと思えるような雰囲気作りをしましょう。
でも、ホストファミリーによっては学生との触れ合いをあまりしたがらず、ビジネスとして部屋と食事の提供だけをすることもあります。
ホームステイのデメリット
では、お次はホームステイのデメリットについてまとめます。
食事が合わない場合がある
ホームステイでよく耳にするのが、ホストの作る食事が合わないという話です。
海外の方との共同生活なので仕方がないのですが、ご飯が合わないということは可能性として考えられますよね。
日本人同士でも、家庭により味が違うんです。
海外の人が、あなたのご家庭の味を再現できるはずがありません。
そのホームステイ先が、ホームステイ受け入れを始めて間もないということも考えられます。
知っておいてほしいのですが、生徒のことを考えているホームステイ先は、できるだけ食事に気を使って用意をしてくれます。
それでも、合わない場合は、率直にホストファミリーに伝えることで改善をしてくれます。ぜひ勇気を出して伝えてみてください。
これこそが生きた英語のコミュニケーションですので。
あと、食事が合わないときのちょっとした裏技があります。
味付けが口に合わなかったら、醤油など日本の調味料があるか聞いてみてください。少しかけるだけでもかなり味が変わりますよ。
もしホストファミリーに醤油がなかったとしても、醤油はどこでも売ってますので、自分で用意することも可能です。
ホームステイ先のルールに合わせなければならない
ホームステイは、ある「一般家庭」の中で生活するという状況です。
ホームステイ中はそのファミリーのルールに基づいて生活しなければなりません。
例えば、「夜9時までに帰らないと食事を残しておいてくれない」といったルールの家庭もあります。
でも留学生が好き勝手をしてしまうと、「世話をする責任」のあるホストファミリーも困ってしまいますので、仕方ない部分でもありますよね。
もし、どうしても自分のスタンスと合わないと思うことがあれば、まずはホストファミリーに相談してみましょう。
「何でもまずは相談」というのは、ホームステイをする上での鉄則です。
ホストファミリーと合わない
「なんか、ホストファミリーと合わないなぁ……」というお話も耳にします。
ホストファミリーの対応が冷たいと感じたり、ホームステイをしていても「楽しくない」と思われるという方もいます。
正直なところ、すべての人間同士の「馬が合う」ということはありえないため、合わないというケースも当然ありえます。
ただ今一度、こちらを考えてみてほしいです。
考えてみてほしいこと
- 1人で部屋に閉じこもっていませんか?
- ホストファミリーに笑顔で接していますか?
- コミュニケーションを取ろうとしていますか?
先ほど、「人間同士」という言葉で表現しましたが、まさにそういうことなのです。
人間同士なので、こちらの対応が良ければ相手の対応もよくなる……ということは当たり前に生じます。
「ホストファミリーの対応が悪い」のは本当に相手だけの問題なのか、考えてみてください。
それでも対応が悪いと感じるときには、ぜひ思っていることを伝えてみてください。相手に悪気がないことは意外と多いです。
ホームステイ以外の滞在方法との比較
では今度は、ホームステイ以外の滞在方法と比較してみましょう。
そのメリット・デメリットをまとめます。
ホームステイと学生寮の比較
まずは、ホームステイと学生寮を比較してみましょう。
「学生寮」とは学校が提供する住居です。
「寮」と聞くと、3〜4階建ての建物に学生たちが1部屋ずつ与えられているものを想像する方も多いですが、実際にはホームステイと同じ一軒家の空き部屋を貸すだけということもあります。
学生寮の特徴をまとめるとこんな感じです。
学生寮の特徴
- 学校が提供するので「探す手間」が省ける
- 学校によっては学生寮がない
- ホストファミリーのように世話をしてくれる人がいない
- 食事を自分で用意する必要がある
- 数が少ないので競争率が高い
学生寮は学校が提供しているので「住むところを自分で探す」という手間は省けます。
とはいえ、学生寮を持っている学校自体が少なく、それぞれの都市にも数えるほどしかありません。
そのため、特に夏の時期などは人気が集中して、すでに満室ということもよくありますよ。
学生寮を持っているのは、大学、カレッジ等の大規模な学校が多いですが、語学学校でも学生寮がある場合があります。(大学、カレッジの寮の一部を語学学校が借上げるような場合もあります)
ホームステイとホテルの比較
では今度は「ホテル」とホームステイを比べてみましょう。
簡単にホテルの特徴をまとめると、このような感じです。
ホテルの特徴
- 料金が高いので長期滞在では厳しい
- 学校が提供するものではないため自分で探さなければならない
- ホストファミリーのように世話をしてくれる人がいない
- 金額を出せば食事は用意してもらえる
- 部屋数も多いので満室になりにくい(場所によるが)
ホテル住まいは寮と違い、お金を払えば食事もついてきますし、部屋もたくさんあるので満室にもなりにくいです。
ただ、ダウンタウンなどにあるホテルですと、どうしても高くなってしまうため、かなり出費が多くなってしまいます。
郊外にあるホテルでも、食事もお願いするとなるとかなり高くなってしまい、金銭的に長期滞在は難しいです。
資金がある方はホテルでの滞在も良いかも知れませんが、できるだけ費用を抑えて留学したい方にとっては現実的ではないですね。
ホームステイとシェアハウス / ルームシェアの比較
ネットのある今の時代ですので、渡航前から日本でシェアハウスやルームシェアを探す方もいらっしゃいます。
シェアハウス(ルームシェア)というのは、1つの家を複数の人間が共有で使うというものです。
特徴をまとめます。
シェアハウスの特徴
- 複数で1つの家に住むため料金を抑えられる場合がある
- 学校が提供するものではないため自分で探さなければならない
- 門限はない場合がほとんど
- 食事は自分で用意する
- 一緒に住む人がどんな人か分からないためトラブルもある
カナダに渡航してから、実際に家を見に行って、大家さんと話したうえで決めるのならいいのですが、日本からオンラインのやり取りだけで決めるのはかなりリスキーです。
詐欺や勘違いなども現実に発生するということを頭に入れておきましょう。
たとえばこのような話を聞いたことがあります。
聞いたことのあるトラブル
- お金を払ったのに、そもそもその部屋がなかった
- すでに別人が住んでいた
- ルームメイトが女性だと思ったら男性だった
- 同居人が普通の人ではなかった
数十時間もかけてようやくカナダに到着し、部屋で一息つきたいのにこんな状態だったらどうしますか?
到着してそのことに気づいても、他に行くところもなく数日間は我慢しないといけませんし、代わりの部屋を探すのも簡単ではないでしょう。
1万〜2万円を節約しようとして、もっとコストがかかってしまうことになるかもしれません。
日本でネットをチェックしていると「現在、海外在住でカナダの家が空いているから誰かに貸したい」などとというポストを見かけますが、これも要注意です。
部屋探しは、必ず貸主に直接会って実際にお部屋を見てから決めることを勧めます。
シェアハウスは、カナダに来てから落ち着いて探しましょう!
シェアハウスやルームシェアの部屋探しは大変です。
直接オーナーに連絡し一軒一軒見に行くのが一般的で、時間がかかります。
シェアハウスやルームシェアは、現地に慣れてきて、ホームステイを出た後の滞在先として選択するのがベストです。
実際に自分で下見に行き、何部屋かを見て回り、吟味したうえで決めれば上記のようなことで発生するストレスはなくなるでしょう。
カナダでシェアハウスを見つける方法については下記記事をご参考に。
まとめ
いかがでしたか?
当り前ですが、ホームステイはメリットもデメリットもあるものです。
過度に期待しないで、留学生、特にカナダが初めての留学生が安心 & 安全にカナダ生活を始められる場所として利用しましょう。
カナダ滞在のスタートにはホームステイがおすすめです。
カナダに慣れてきたら、シェアハウス、ルームシェアなど他の滞在方法とも比較、検討してみてくださいね。
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