カナダに留学される方の中には日本で看護師資格を持っている方も少なくありません。
中には、カナダで看護師をしてみたいと思われている方もいると思います。
カナダで看護師になるにはどうしたらいいの?
今回は、すでに日本で看護師免許を持っている方が、バンクーバーのあるBC州で正看護師免許を取る方法をお伝えします。
それでは見ていきましょう!
このページの目次
カナダの看護師の種類
カナダには
- RN(Registered Nurse):正看護師
- LPN(Licensed Practical Nurse):准看護師
- RPN(Registered Psychiatric Nurse):介護士
といったNurseと名の付く職種が3つあります。
それぞれの職種によって出来る業務が異なります。
RN(正看護師)は主に急性期の現場といった
- ICU
- OR
- ER
などで活躍することが多く、リーダー的存在としてLPNを指導する役割もあるそうです。
一方LPN(准看護師)は、状態が比較的落ち着いている患者をケアすることが多いそうです。
LPNですが、日本でいう「准看護師」と聞くと少し担える業務が少ないと感じる方もいるかもしれません。
ですが、実際にカナダのLPNの仕事を見ている方によると、日本の正看護師と変わらず、実はそれ以上にアセスメント能力があったりと責任もとてもある仕事のようです。
カナダの看護師免許制度とは
カナダの正看護師は、特徴的な点として「州ごとの看護師登録」を行っている点です。
日本だと、日本という国で看護師免許登録がされていますが、カナダと日本ではその点が違います。
カナダでは、それぞれの州が看護協会をもっており、働きたい州の看護協会へ申請する必要があります。
また、既に州免許を持っていて別の州で働きたい場合は、別途申請なども必要になってきます。
BC州の州免許は「BC州での看護師として働くときに利用できるもの」ということになりますね。
BC州の看護師免許を取得する手順
BC州で看護師免許を取得する場合の流れは以下のようになります。
- NNAS(National Nursing Assessment Service)で審査をする。
- 自分の希望する州の看護師免許の申請に移る。
- BC州ではNCASという試験を受ける。
- NCASの結果を経て、必要な場合補修コースを受ける
- NCLEXを受験する
- BC州の看護師取得!!
NNASに登録できる条件
- カナダ国外で、専門学校または大学で看護教育のプログラム受けて、卒業していること
- カナダで今まで看護師として働いたことが無いこと
- カナダでRN、LPN、PRNとして働きたいと思っていること
①NNAS(National Nursing Assessment Service)で審査
まず、NNASというカナダの看護師機関で審査を受けます。
この審査を受ける目的というのは、あなたの教育などが現在のカナダの看護教育の要件と比較するためのものです。
審査の流れは以下のようになっています。
- NNASにアカウント登録する
- 身分証明書を提出する
- 看護師の教育書類を提出する
- 看護師登録フォームを提出する
- 看護師の就職についてのフォームを提出する
- 英語テストの結果を提出する
申請日費用はUS$650だそうです。
この審査は原則1年以内に完了させなければなりません。
もし延長する場合は再度料金がかかります。
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②自分の希望する州の看護師免許の申請に移る
NNASの最終レポートが出る前なら、州や職種の追加が可能だそうです。
登録する際には
- BC州のRN
- ON州のLPN
など追加するごとにお金はかかるようですが、保険としていくつか追加している方もいるようですよ。
NNASの最終レポートが発行されると、希望の申請職種と州への申請に移っていきます。
参考
詳しくは「BC州の州看護協会のホームページ(BCCNM)」も参考にしてください。
③BC州ではNCASを受ける
NCASというのは、Nursing Community Assessment Serviceのことで、BCCNPが行う看護の知識、実技試験を測るための試験です。
試験は3つに分かれていて
- CBA
- SLA
- OA
で構成されています。
ちなみにRNの場合の費用は合計$2000になります。
またさらに追加費用は掛かるようですが、Dual assessmentといったRN(正看護師)だけでなくLPN(准看護師)の評価もしてもらえるものもあります。
参考
詳しくは、Inspire Global Assessments(旧NCAS (Nursing Community Assessment Service))の公式ホームページをご覧ください。
CBAとは
CBAとはComputer-based Assessment のことで、コンピューターで行う試験です。
3時間で大体100問を解くような問題になっているそうです。
SLAとは
SLAとはSimulation Lab Assessment (SLA)のことで、実技試験になります。
与えられたシナリオに則って、患者に対して看護を行っていきます。
SLAとOAは同時に行われるそうです。
OAとは
OAとはOral Assessment のことです。
SLAで行われたシナリオと看護をもとに質問がされます。
それに対して口頭質問に答えます。
④NCASの結果を経て、必要な場合補修コースを受ける
NCASの結果が出たあと結果によって、補修のコースを受講する必要があります。
外国人看護師の結果は以下になることが多いそうです。
- Re-Entry Program(1~2年):ほとんどの外国人看護師
- Individual Courses(数か月~):ごく一部の外国人看護師
- 4年間大学に通う:あまり見られない
あくまでも目安なので参考までです。
ほとんどの外国人看護師はNCASの結果を受けて「Re-Entry Program」を受講することになるそうです。
⑤NCLEXを受験する
このRe-entry Programを受けた後、BCCNPからNCLEXという看護師国家試験を受ける許可がでます。
NCLEXに合格して、やっとBC州の看護師になることができます!
まとめ
今回はBC州で看護師免許を取得する方法を紹介しました!
色々と審査や試験はありますが、興味がある方はぜひトライしてみてください!