カナダ留学を控えている、または、カナダにきて間もない人は、以下のことについて心配になることがありますよね?
- カナダの治安はどんな感じか
- 犯罪に巻き込まれたり、危険な目にあわないか
基本的に、カナダは比較的治安がよい国と言われています。
ただし、実際に暮らしていて気づいたのですが、意外と詐欺が身近にあると感じることが多いです。
そこで今回は、カナダでよくある詐欺の手法8選と対応法を解説します。
私がカナダで暮らしていて実際に体験したことや、友人などの経験を中心にまとめるので、リアルな情報です。
犯罪者から身を守るには、あらかじめ詐欺の手法を知っておくことが重要です。
この記事を読んで防犯意識を高め、カナダで安全に暮らしましょう。
カナダ・バンクーバーの治安は以下の記事で解説しています!
このページの目次
カナダでよくある詐欺の手法8選と対応法
それでは早速、カナダでよくある詐欺8つと、その対応法について解説していきます!
詐欺テキスト・Eメール
まずは詐欺テキスト・Eメールです。
特に、詐欺テキスト(携帯電話番号の情報があれば送れるショートメッセージ)は頻繁に届きます。
いくつかパターンをご紹介します。
※これが全てではないので、怪しいメッセージ・URLはクリックしない!を念頭においてくださいね。
政府や銀行を装ったもの
カナダ政府機関や銀行など、公的機関を装って「返金がある」、「支払いが必要」などと書いたメッセージが送られてくることがあります。
テキストや電話で応答してしまうと、個人情報を盗まれたり、犯罪に巻き込まれる可能性があるので、無視しましょう。
これは実際に、カナダ歳入庁(Canada Revenue Agency)を装っているテキストです。
有名企業を装ったもの
日本でもある手口です。
Amazonなど、利用者の多い企業のメールに酷似したメールを送り、記載のURLからフィッシングサイトに誘導する手口です。
フィッシングサイトとは?
実在する企業や金融機関、ECサイトなどを装った偽サイト。利用者のIDやパスワード、クレジットカード番号などの個人情報を入力させ情報を盗むために作られています。見た目がそっくりなので気づきにくいことが多いです。
友人・知人を装ったもの
こちらも、カナダではよくあります。
身に覚えのない個人から「元気だった?」などとテキストが届くのです。
詐欺ではないものも混ざっているかもしれませんが、やはり無視するのが無難です。
詐欺電話
次は、詐欺電話です。
身に覚えのない番号からの電話を受けると、機械音声に切り替わります。
私が受けた電話は、カナダ政府機関を装ったもので「私のSINナンバー(社会保険番号)が漏えいしている。詳しくは1を押してオペレーターと話して......」といった内容でした。
1は押さずにすぐ電話を切り、その後問題にはなっていませんが、話を続けていたら、個人情報を盗まれていた可能性があります。
SINナンバーだけではなく、
- 未払いの税金がある
- 銀行の手続きが必要
といったパターンもあるようです。
カナダ政府や銀行は、そういった用件で電話をしてくることは(基本的に)ないので、身に覚えのない電話には出ないようにしましょう。
郵便詐欺
次は郵便詐欺。カナダ政府など公的機関を装って、本物に似た郵便を送る手口です。
こちらも、個人情報に関わる情報の取得が目的であることが多いです。
厄介なのは、実際の公的機関も郵便(手紙)を送ってくる場合があること。
ただし、身に覚えのない内容ならわかるはずです。
少しでも怪しいと思ったら、怪しい手紙の指示に従う前に実際の機関に問い合わせましょう。
賃貸契約関係
留学生の多くが暮らすホームステイ・シェアハウスなどでも、詐欺が行われることがあります。
物件紹介時に起こる詐欺
インターネット上で実在しない物件を紹介し、デポジットや家賃を騙し取るという手口があります。
実際に部屋を見ずに契約すると起こりうる問題です。
また、「海外にいて数か月不在のため直接家賃が受け取れない」などと嘘をつき、海外送金を依頼してくることも多いです。
詐欺被害を避けるため、シェアハウスは可能な限り、現地で探すようにしましょう。
退去時に起こる詐欺
部屋を退去するとき、身に覚えのない汚れや傷を指摘されて「デポジットは返却できない」などと言われる詐欺です。
デポジットとは?
日本の敷金のようなもの。入居時に大家に支払う。退去の際に部屋に特別なダメージがない限り返ってくる。
部屋に問題がなければ、本来デポジットはそのまま返却されるもの。
トラブルを避けるために、入居時に大家と一緒に部屋を確認し、気になる傷や汚れがないかチェックしましょう。
傷や汚れを発見したら、写真に残しておくのも効果的です。
寸借詐欺
相手の善意につけこみ、お金を騙しとる行為です。
カナダでは、以下のようなケースを耳にしたことがあります。
寸借詐欺の手口
- 財布を盗まれて電車賃がないから貸してほしい
- なぜかATMでお金がおろせないから助けてほしい
- 病気で困っているから助けてほしい
内容によっては、真実かどうかわかりにくく戸惑うケースも多いです。
大学の教授、有名企業に勤務している、ホームレスだ......など肩書きで信頼を得たり同情を買い、騙してくる人もいるので注意しましょう。
薬物関係(運び屋)
以前、弊社でこのようなツイートをしたところ、大きな反響がありました。
この手口では、空港で見知らぬ人に「荷物を預かってほしい」と言われたり、「日本にいる知人に荷物を届けてほしい」などと頼まれます。
しかし、その荷物の中身は麻薬で、発覚すれば「たとえ麻薬だと知らなかったとしても」引き受けた人が罪に問われるというもの。
最初はフレンドリーに会話をして、油断したところで依頼してくる犯罪者もいます。
見知らぬ人・会ったばかりの人には気を許さず、荷物は決して預からないようにしましょう。
この手口に関しては、外務省のこちらのリンクも参考にしてください。
詳細はこちら
ロマンス詐欺
SNSやマッチングアプリなどで知り合った相手に、お金などを騙し取られるもの。
恋愛感情や結婚に対する焦燥感を悪用した詐欺で、日本のニュースでも取り上げられました。
国際ロマンス詐欺『カナダ人ノアの正体』を追跡取材...それは"自分だ"という男性からの連絡 判明した第二の被害者
仲が深まってくると冷静になることが難しい場合もありますが、多額のお金を借りたいと申し出られた場合、一旦疑ってみる勇気も必要です。
個人間売買
留学中、Facebook Marketplaceや掲示板を使って中古品を売ったり買ったりする人は多いですが、そういった個人間売買での詐欺にも注意したいところ。
例えば以下のような事例があります。
事例
- 相場より安く販売している商品を購入したところ、偽物の商品だったことが判明
- 売り手が直接会うことを断ってくる
- システム外でのメッセージのやり取りを要求してくる
- 先に支払いを求め、商品を郵送すると言われたが商品が届かない
ブランド物が異常に安く売られている場合は気をつけましょう。
また、やり取りは掲示板など専用のシステム上で行い、直接会った上で取引をするのが安全です。
カナダにおける最新の詐欺の手口の確認方法
残念ながら、カナダにおける詐欺の手口は日々進化・巧妙化しています。
ここでチェックした方法以外にも、新しい手法であなたを騙そうとする人は出てくるかもしれません。
そんな時はどうすればよいのでしょう?
一つできる対策は、カナダ政府のウェブサイト(Scams and fraud)で最新の詐欺手口を確認することです。
カナダでよくある詐欺の手口はもちろん、新しくカナダに来たばかりの人をターゲットにした手口についても紹介されています。
また、在カナダ日本国大使館や、最寄りの総領事館のウェブサイトにも、安全対策の情報が載っています。
こちらもあわせてチェックすると安心です。
カナダでは色々な手口で詐欺が行われている
今回は、カナダでよくある詐欺の手口とその防ぎ方を紹介しました。
詐欺のタイプは色々ありますが、総じて以下のことに気をつけましょう。
ポイント
- 出会ったばかりの人は信用しすぎない
- 個人情報は渡さない
- 怪しいURLはクリックしない
自分の身を守れるのは、最終的には自分だけです。
このことを忘れずに、充実したカナダ生活を送ってくださいね!