カレッジといってもカナダにはたくさんの学校があります。
- どれが自分に合っているのか
- 実際の授業はどんな様子なのか
イメージしづらいこともありますよね。
入学して「思っていたのと違った」「なんか私には合わない」と思うようなことが無いようにしたいですよね。
今回、トロントにある大規模学校「George Brown(ジョージブラウン)カレッジ」について紹介します!
それでは見ていきましょう!
このページの目次
George Brownカレッジとは?
まずは「George Brownカレッジ」とはどんな学校なのか紹介していきます!
George Brownカレッジの概要
George Brownカレッジの「ジョージブラウン」の名は、カナダのジャーナリストでもあり、公教育の重要性を強く信じていた著名な政治家、ジョージブラウン氏に由来しています。
ジョージブラウン氏は、カナダ連邦の成り立ちに深くかかわったFathers of Confederation(連邦結成の父祖)と呼ばれる36名のうちの1人です。
カナダでも最も有名な新聞であるThe Globe and Mailの創設をした人物でもあります。
1967年のカレッジ創設の際、当時のオンタリオの教育大臣がその名前をカレッジに名づけました。
George Brownカレッジは、年間3万人を超すフルタイム学生と、6万5千人以上のパートタイム学生(※夜間・オンライン含む)を抱える大規模校です。
トロントダウンタウンエリアを中心に、
- アート & デザイン
- ビジネス
- コミュニティサービス & 幼児教育
- 建築 & エンジニアリング
- ヘルスサイエンス
- ホスピタリティ & カルナリー(調理)
- 教養課程(準備コースなど)
の7分野、合計172のプログラムを提供しています。
中でも、アート & デザイン分野には最多で44のプログラムの設置があります。
George Brownカレッジの場所
George Brownカレッジを選ぶ多くの方にとって魅力的なのは、ダウンタウンというロケーションではないでしょうか。
メインキャンパスは
- カサロマ
- St.James
- Waterfrontキャンパス
の3つになります。
特にSt.Jamesキャンパスエリアは、レンガ調の街並みの中に、レストランや雑貨屋さんなどに交じってカレッジの建物が点在しています。
都心部ならではのレイアウトになっており、授業の合間には街中をワイワイと移動する学生たちの姿が多く見られます。
留学生が利用することの多い、International Office、そしてESLの建物もこのエリアにあります。
ESLショッピングセンターなどは、ダウンタウンの中心地からとても近く、トロントのシティライフも楽しみながら学びたいという方にはピッタリです。
また、留学生は全学生の約30%と、トロントのカレッジの中でも古くから人気があります。
そして、同じくダウンタウン内にあるライアソン大学内にもキャンパスがあり、幼児教育(Early Childhood Education)のプログラムはこのRyersonキャンパスで提供されています。
参考
詳しいロケーションは「George Brownカレッジ|キャンパス一覧」はこちらになります。
George Brownカレッジのサポート体制
George Brownカレッジは、主に4つのサポート体制が展開されています。
- Tutoring and Learning Centre(チューターセンター)
- キャリアサポート
- GBCキャリアという専用のウェブサイト
- Ten thousand Coffees
- 人権保護の活動に積極的
それぞれ見ていきましょう!
①Tutoring and Learning Centre(チューターセンター)
留学生にとっては、
- エッセイやレポートの書き方や
- 効果的な勉強の仕方
- 就学のサポート
などをしてくれるTutoring and Learning Centre(チューターセンター)は強い味方となるでしょう。
提出締め切り前はここに駆け込んだという卒業生も多いそうです。
オンラインリソースやワークショップなどの提供も多いため、就学中はぜひ積極的に使用することをお勧めします。
注意事項
2021年現在は、対面サポートは休止中でオンライン提供となっております。
②キャリアサポート
キャリアピアーコーチ(Career Peer Coaches)と呼ばれる担当者がおり、
- キャリアアドバイス
- レジュメ添削
- 仕事探しスキル
- 就活ツールのLinkedinのプロフィール作りのアドバイス
などを受けることができます!
③GBCキャリアという専用のウェブサイト
在校生は仕事探しや対面でのキャリアサポートの予約、ワークショップへの登録などが専用のウェブサイトでできます!
また、一部のサポートは卒業後であっても受けることができるのも心強いですね。
さらに、生徒のリクルートを考える雇用主なども求人情報を直接投稿することができるため、就職活動の心強い味方となっています。
④Ten thousand Coffees
Ten thousand CoffeesというConnect Cafeというサービスと提携しており、これは同じ業界の在校生・卒業生・雇用担当者などと直接ネットワーキングができるサービスです。
自分の専攻や、興味のある業界で働く先輩への紹介やミーティングなどの機会を受けることができます。
カナダでの就職において、業界を知る・会社を知るためということは留学生にはなかなかハードルが高いです。
そのネットワーキングを学校で得られるのは良い環境ですね!
⑤人権保護の活動に積極的
人権保護の活動に積極的なのもGeorge Brownカレッジの特徴です。
メインの3つのキャンパスにあるOffice of Anti-Racism, Equity and Human Rights Services (OAREHRS)では、
- 人種差別の撲滅
- 障碍者の社会アクセス権
- 表現の自由
- セクシャルハラスメント
など、人権侵害に関する問題や相談に対応してくれます。
多くの人種を抱え、ダイバーシティ(多様性)を重要視しているトロントの中心になるカレッジならではの取り組みと言えますね!
George Brownカレッジ附属のESL
留学で一番心配なのが、英語力ですよね。
でも安心ください!!
George Brownカレッジでは、附属のESLプログラムがあります。
ESLプログラムについて
George BrownカレッジのESLプログラムは、全部で9レベルあります。
レベル8を終了するとサーティフィケートやディプロマのプログラム、そして最高レベルの9を終了するとディグリー取得またはPost Graduateのプログラムへの入学資格を得ることができます。
入学に必要な英語力が少しだけ足りない方や、事前に少しだけ現地での生活に慣れる準備をしたい方など多くの方が本科のプログラム受講の前に1~2セッションを受講しているそうです。
また、ESLの学生も各種カレッジ施設の利用は可能ですので、ダウンタウンでカレッジ学生体験をしてからその後の進学を検討しようという方にもおすすめです。
こちらではESLのレベル9のコースの場合のコース内容について紹介します。
英語レベル | レベル9 |
---|---|
入学時期 | 年5回 |
期間 | 8週間 |
授業料 | $3,137.16 |
キャンパス | St. Jamesキャンパス(Iビルディング) |
ウェブサイト | https://www.georgebrown.ca/ |
George Brownカレッジのプログラムについて
George Brownカレッジの開講プログラムで一番よく知られているのはカルナリー & ホスピタリティ分野ではないかと思います。
George Brownカレッジでは、運営の全てを学生が行うThe Chef's Houseというレストランを持っています。
レストランマネジメントの生徒が仕入れや運営全般を行い、カルナリークラスの生徒が料理を作り、ホスピタリティクラスの生徒がサーブする、というように講師の指導の下に経験を積んでいます。
同様のシステムは他のカレッジにもありますが、ダウンタウンにあるという地の利を活かし、近隣で働く現地トロントニアンも多く訪れるため、より実際に近い就労体験ができると言えます。
George Brownカレッジと言えば、このレストランもしくはホスピタリティの学校として知っている、という方も多いようです。
ただ、オンタリオ州、特に人口の多いトロントでは、2020年3月よりのロックダウンで店内飲食ができなくなり、多くのレストランが業態の変更に迫られています。
この分野は今後大きな変化が予想されるかもしれません。
また、George Brownカレッジでは、他のカレッジに比べてパフォーミングアートのプログラムにも力を入れています。
ダンスや演技などのパフォーマー向けだけではなく、脚本や音響などの分野も学べるプログラムを開講しています。
多くの方が、商業都市、金融都市としてのトロントをイメージされますが、実はトロントはブロードウェイに続く一大エンターテインメント都市でもあります。
大小様々な劇場を持つトロントダウンタウンにキャンパスを持つGeorge Brownカレッジならではの特徴と言えますね。
さらに、ヘルスケア分野では
- 自閉症や発達障害について学ぶプログラム(AUTISM AND BEHAVIOURAL SCIENCE PROGRAM)
- 虐待やDVなどの被害にあった方に対するカウンセリングを学ぶプログラム(ASSAULTED WOMEN'S AND CHILDREN'S COUNSELLOR/ADVOCATE PROGRAM)
などがあり、コミュニティサポートに力を入れるGeorge Brownカレッジの側面が見えて来ます。
参考
2020年は、コロナ禍の影響で多くのカレッジでプログラム開講に大きな影響が見られました。
オンラインとの併合提供や開講の取りやめなど、例年とはプログラムの運営が異なる可能性もあるため、検討中のプログラムがあればウェブサイトにて確認しましょう。
George Brownカレッジのプログラムを紹介
George Brownカレッジにはたくさんのプログラムがありますが、その中でもいくつかプログラムを紹介します!
BAKING AND PASTRY ARTS MANAGEMENT PROGRAM (H113)
George Brownカレッジのカルナリー分野からは、ベーキングのプログラムをご紹介します。
近年、アジア風のケーキやスイーツなども大ヒットし、街にスイーツのお店が増えて来た印象のトロントエリア。
こちらのプログラムでは、ベーキング、デザート作りについてのスキルだけではなく、ビジネスプランニングやセールス・マーケティング手法も学べるコースです!
そして就業体験など、卒業後にビジネスとして成功させるための実務スキルも身に付けることができます。
プログラム内容 | 4セメスター(2年) |
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授業料 | 初年度$15,190+教材費(※21年度料金、2年目は随時発表) |
キャンパス | St. James Campus |
コース詳細 | https://www.georgebrown.ca/programs/baking-and-pastry-arts-management-program-h113?year=2021 |
BLOCKCHAIN DEVELOPMENT PROGRAM (T175)
George Brownカレッジはこちらのブロックチェーンに関するプログラムを、カナダのカレッジでは開講に一番乗りをしています。
数年前から、ビットコインで知られるようになったこのブロックチェーン。
その仕組みやデザインパターンを学ぶだけではなく、ブロックチェーンを取り巻く現在の法律や規制などについて包括的に学ぶプログラムです。
また、座学を集中的に2セメスター行った後、3セメスター目はCo-opまたは就労体験が組み込まれています。
この全く新しい分野に飛び込んでみたい、という方におすすめです。
プログラム内容 | 3セメスター(1年) |
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授業料 | $22,785+教材費(※21年料金) |
キャンパス | Nカサロマキャンパス |
コース詳細 | georgebrown blockchain-development-program |
JEWELLERY ARTS PROGRAM (F114)
George Brownカレッジには別途、GEMMOLOGY PROGRAM (F105)という、宝石の扱い方、鑑定について学ぶ「宝石学」というプログラムがあります。
耳慣れない単語ですが、実はGeorge Brownカレッジは、北米で最大級の宝石に関する教育プロバイダーでもあります。
そんな宝石についての知識や施設がそろっているGeorge Brownカレッジで、ジュエリーデザイナーとして必要な金細工技術・デザイン技術を学ぶプログラムです。
やすりかけ・はんだ・鋳造などの作成技術や、はめ込み・すかし細工などの装飾技術までを幅広く学ぶことができます。
プログラム内容 | 6セメスター(3年) |
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授業料 | 初年度$15,190+教材費(※21年度料金、2年目・3年目は随時発表) |
キャンパス | カサロマキャンパス |
コース詳細 | https://www.georgebrown.ca/programs/jewellery-arts-program-f114?year=2021 |
まとめ
コミュニティカレッジは、その名前の通りコミュニティの発展とともに、その必要に応じてプログラムを開講し、コミュニティの発展に貢献しています。
大都市トロントの真ん中にキャンパスを構えるGeorge Brownカレッジでは、このように、エンターテイメント・ビジネス・食など、トロントの魅力をぎゅっと凝縮したような多くのプログラムが多くありますので、ぜひ検討してみてくださいね。