こんにちは、カナダ在住のまどぅーです。
カナダの多くの州で定められている祝日として「ファミリーデー」があります。
ファミリーデーとは文字通り、家族(family)で集まって親睦を深める目的として作られました。
今回は、カナダのファミリーデー(家族の日)がどういう日なのかについて紹介します。
このページの目次
カナダのファミリーデーについて
カナダのファミリーデーとは、具体的にどんな日なのでしょうか。
カナダのファミリーデーはいつ?
カナダのファミリーデーは毎年2月の第3月曜日です。
ちなみに日本のファミリーデー(家族の日)は11月19日。祝日ではないですが、記念日として定められています。
カナダのファミリーデーは祝日?
現在、ファミリーデーを法廷祝日として認めているのは以下の5つの州です。
- アルバータ州
- サスカチュワン州
- オンタリオ州
- ブリティッシュコロンビア州
- ニューブランズウィック州
カナダ全土の法廷祝日ではありませんが、カナダの5つの州で適用されている法廷祝日になります。
元旦以降はイースターまで祝日がないことが、上記の州でファミリーデーを定める大きな理由となったそう。
参考
他の州では、ファミリーデーと同じ日に「別の法廷祝日」があります。マニトバ州はLouis Riel Day(ルイリエルの日)、 ノバスコシア州とユーコン準州はHeritage Day(文化遺産の日)、プリンスエドワード島はIslander Day(島民の日)という祝日です。
カナダのファミリーデーの起源
カナダのファミリーデーの起源はアルバータ州にあります。
当時、同州の元首相ドン・ゲティ(Don Getty)氏の息子が麻薬密売で逮捕されたことがカナダで話題になりました。
そんな体験をした元首相ドン・ゲティ氏は、家族がコミュニティを築く基盤になると考え、ファミリーデーを提案したのです。
のちにアルバータ州副知事のヘレン・ハンリー(Helen Hanley)が1990年にファミリーデーを可決。
元首相の息子が逮捕されたというエピソードが、カナダ社会における家族の価値観を見直すキッカケになったとされています。
カナダのファミリーデーが制定された年
ファミリーデーが制定された年は州によってちがいます。
- アルバータ州(1990年)
- サスカチュワン州(2007年)
- オンタリオ州(2008年)
- ブリティッシュコロンビア州(2013年)
- ニューブランズウィック州(2018年)
アルバータ州を始めとし、その後の20年間にわたって、他の州もファミリーデーを採用していきました。
カナダのファミリーデーの挨拶
カナダのファミリーデーは「Happy Family Day」とあいさつしますが、なかには家族がいない方や家族と関係がうまくいっていない方もいるでしょう。
相手の家族事情を知っている場合にのみ「Happy Family Day」と使うことが多いです。
カナダのファミリーデーの過ごし方
カナダのファミリーデーはどのように過ごすのでしょうか。
比較的に新しい祝日なので、過ごし方は家族によりますが、一般的な過ごし方を紹介しますね!
家族と自宅で過ごす
基本的には家族と過ごす人が多いのではと思います。たとえば、映画を見たり、ボードゲームをしたり、アートやクラフトをしたり……。
わたしは家族でアートを制作(手形でファミリーツリー)をしました。
小さなお子さんがいる方はおすすめの室内アートアクティビティです。
家族とお出かけをする
家族と外出する方も多いですね。せっかくの休みなので旅行に行ったり、冬の定番スポーツであるスキーやスノーボードをしに行ったり。
アイススケート場もファミリーデーにお出かけするには人気のスポットです。
室内だったら美術館に行くのもグッド!
下記は期間限定で開催されていたゴッホのデジタルアート美術館です。
ファミリーデーに合わせて期間限定で開催されるイベントがあるので、地域の美術館や博物館のウェブサイトを確認してみてくださいね。
家族に会いに帰省する
家族と離れて暮らしている場合は帰省する方も多くいます。
フェリーや飛行機は混雑する可能性があるので、早めに予約しておくといいですよ。
イベントに参加する
ここ最近は、ファミリーデーに合わせて開催されるイベントも増えてきました。
お住いの地域でパレードやお祭り、イベントや行事があるか確認してみるといいでしょう。
市のSNSやウェブサイト、コミュニティページに情報が掲載されていることがあります。
ボランティア活動に参加する
ファミリーデーにボランティア活動をする家族もいます。
ボランティア活動はカナダで過ごす人々の習慣になっているほど、生活に密接しているからです。
わたしは過去に、動物保護団体(アニマルシェルター)や地域のコミュニティセンターを訪れてボランティアをしたことがあります。
フードバンクに余った食べ物を寄付するのもオススメです。下記はカナダのビクトリアにあるコミュニティ冷蔵庫と呼ばれる施設。
食品ロスになってしまうものを必要としている人に届けられるシステムです。
また、通常での販売ができない食材をスーパーマーケットや個人から引き取って、必要な人に直接届けるボランティア活動もあります。
カナダでできるボランティアの種類は多岐にわたるので、興味ある方は探してみてくださいね。
カナダのファミリーデーで食べるもの
カナダのファミリーデーに食べるものは各家庭によって異なるものの、主に「こんなものを食べているよ〜!」というものを紹介しますね。
ピザを食べる
家族が集まってワイワイ言いながら食べるなら、やっぱりピザです。
注文したり、自宅で作ったり。
クリスマスやサンクスギビングと違って、食べ物は簡単に済ませる家庭が多いようです。
クッキーを作る
クッキーを作る家族もいます。
カナダで冬に食べる定番のひとつといえば、クッキーなんですよね。
そして大量に作り、缶に入れて保存しておくのがカナダ流。
家族でクッキーを作って、アイシング(クッキーに色をつけたり模様を描いたりすること)も楽しいです!
焼きあがったクッキーを持ち寄って「クッキーエクスチェンジ」をすることもあります。
下記はわたしが近所の人たちと実際にクッキーエクスチェンジを行なった時の写真です。
すごい数ですよね?
クッキーエクスチェンジとは?
クッキーの交換会。手作りのクッキーを持ち寄って交換し、その場では食べずに持ち帰る冬のイベント。
ホットチョコレートを飲む
寒い冬の日。心も体も温まるのはホットチョコレート。
ワインは大人しか飲めないですけど、ホットチョコレートなら子どもたちも味わうことができますよね。家族でくつろぎタイムに最適!
食べ物ではないですが、ファミリーデーに人気の飲み物です。
まとめ
さて、今回はカナダのファミリーデーについてまとめました。
ファミリーデーは比較的新しい祝日なので、決まりも伝統も特になく、家族によって過ごし方はそれぞれなんですね!
「ファミリー」と聞くと、無意識に「お母さん・お父さん・子ども」の典型的な家族構成のみを思い浮かべてしまいませんか?
LGBTQ+ファミリーや移民ファミリーなど、社会には様々な家族の形があります。
多様な人々が暮らすカナダ。ファミリーデーをきっかけに、様々な家族の形を自然に伝えてくれる日です。
家族と過ごされる方は、ソーシャルメディアでハッシュタグ #FamilyDayCanada を使用して、ファミリーデーを広めることが推奨されています。
ファミリーデーの1日をぜひ投稿してみてくださいね。