働きながら学べる、仕事を探すうえで実践的な知識を学べる、など人気のコープ(CO-OP)ですが、想像できないことも多いと思います。
例えば、
- 実際の授業はどんな様子なのか
- どんなことを学ぶの?
- 課題や宿題は多いの?
- 授業についていけるか心配
そこで、みなさんの学校選びの参考になるように、様々な学校の体験授業を受けてきました。
私が実際に授業を体験して感じたことなどをお伝えしますね!
このページの目次
Cornerstone College
今回、体験授業に参加した学校は「Cornerstone College(CICCC/コーナーストーン)」です。
同じ校舎で語学学校(ESL)とカレッジの授業を行っています。
月 - 金 | 13:00-17:00 / 17:30-21:30 |
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非常にシンプルなスケジュールになっています。
予定が立てやすいのは嬉しいですね!
学校の情報は下記をご覧ください。
参加したコース・クラスについて
今回体験した授業はこちらです。
参加コース | デジタルマーケティングスペシャリスト 14か月 (Digital Marketing Specialist Co-op Diploma) |
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コース期間 | 授業6か月+Co-op 6か月=計12か月 (入学日:3か月に1回) |
参加クラス | デジタルマーケティング(Digital marketing) |
授業形式 | 対面/オンライン形式 |
体験した日 | 2021年10月26日(火) 17:30-21:30 |
コロナの影響で対面・オンラインハイブリッド形式となっています。
生徒の中にはクラス前ぎりぎりまで働きたいのでオンライン参加しているという方もいました。
職場が学校の近くでない場合、選択肢があるのは非常にありがたいですね。
今回私はZoomを利用してオンラインで参加しましたが、対面授業を受けている生徒もたくさんいるようです。
実際にクラスメイトと顔を合わせられるのは嬉しいですね!!
それではそれぞれを詳しくお話ししていきますね。
コースについて(デジタルマーケティングスペシャリストコース)
Cornerstone College で今回体験してきたのはこちらの3つのコース
- デジタルマーケティングスペシャリストCO-OPディプロマ 12か月
(Digital Marketing Specialist Co-op Diploma) - カスタマーサービススペシャリストCO-OPディプロマ 12か月
(Customer Relations Specialist Co-op Diploma) - 国際国際ビジネスマネジメントCO-OPディプロマ 12か月
(International Business Management Co-op Diploma)
今回はこの中の「デジタルマーケティングスペシャリスト」コースについてお伝えします!
クラスについて(コンテンツマーケティング)
このコースで受講できるクラスはこちらの6つ。
- ①Web Graphics
- ②Digital Marketing
- ③Search Engine Optimization
- ④Social Media Marketing
- ⑤Web Analytics, Measurement, and Approach
- ⑥Display Advertising and Mobile Web Application
今回体験したのは「デジタルマーケティング(Digital Marketing)」クラス。
ビジネスにおけるデジタルマーケティングについて学びます。
ITがなくてはならない今大注目のデジタルマーケティング。
どんな業種でも日に日に重要度が高まっています。
就職にも有利な専門スキルが学べる最近人気のコースです。
人数と国籍バランス
私が参加したクラスの人数と国籍バランスは下記で、全員で24人でした。
- 日本人:6人
- その他アジア系の方:1人
- その他の地域の方:14人
国籍バランスはタイミングによってもかなり変動がありますが、今回のクラスはアジア系が少ないですね!
注意事項
学校のパンフレットなどで、国籍比率や年齢層など情報があるかもしれませんが、コロナウイルス拡大の関係で人数の変動や、国籍の偏りがある場合があるのでご了承ください。写真は新型コロナウイルスの流行禍のものになります。
また授業スケジュールなどは記事作成時のもので、変更になる可能性もございます。
生徒の様子
多くの生徒が先生が何か聞いたときには積極的に発言していて、生徒参加型の授業だなと感じました。
実際の授業の流れ
前回のポイントの復習から始まります。
その後レクチャー形式(大学の講義のように先生の講義を聞く形)での授業、最後にグループでケーススタディ(実際の事例から学んだことを検証する学習法)という流れでした。
先生が作ったスライドやインターネット上の動画、実際の検索画面を見ながら進めます。
復習
前回の授業の主要トピックであるコンペティティブアドバンテージ(競争優位性)とポジショニング戦略(自社の位置づけ)について復習していきます。
それぞれについて簡単な例を出しながら説明してくれます。
例えばレストランを開店するとして、周りのレストランとの違いを出さなければいけませんよね。
全く同じようなものを提供していてはお客さんを呼べません。
そこで周囲のレストランが出していないユニークな料理を提供することにしました。
これで競合他社とは違うセールスポイントが出来ました。
これが競争優位性の例です。
それではレストランの位置づけはどうでしょう。
ここでは「富裕層をターゲットとする高級レストラン」と位置付けます。
立地・インテリア・価格・広告戦略等々。
自身の強みとポジショニングによってマーケティング戦略が大きく変わるので、明確にすることが非常に大切だそうです。
「重要だからしっかり理解してね!明日のテストに出るよ!」
と丁寧に復習してくれました。
講義
本日のテーマは大きく分けて2つ。
コンテンツマーケティングとストーリーテリングについてです。
①コンテンツマーケティングについて
コンテンツマーケティングとは、広告ではない、顧客の興味関心に沿った情報(コンテンツ)をオンラインで発信するマーケティング戦略です。
ターゲット層の注目を集める、ブランドの認知度や信頼性を高める、ファンを増やす、などを目的とし、あくまでその延長として売り上げの増加を見込みます。
ブログ・長文記事・SNS・メール配信・写真・ポッドキャスト等を使って配信します。
例えばスポーツウェアブランドが自社サイトやSNSで効果的なエクササイズや食事レシピを紹介したりすることがあります。
現在では広告と並ぶ主要なマーケティング手法ですね。
説明の後先生から「有益なコンテンツの特徴は何だと思う?」と生徒に質問が投げかけられます。
生徒からは口々に回答が上がります。
とても身近なトピックなので皆さん積極的に発言していました。
まとめとして、ターゲット(顧客層)の価値観を理解し彼らを助けたり楽しませることが出来るコンテンツを発信することが重要だとおっしゃっていました。
直接商品やサービスを紹介するのではなく、信頼を築くことによりファンを広げます。
ネット社会の今、以前のように「売る」のではなく「質問に答える」スタンスに代わってきているそうです。
②ストーリーテリングについて
10分の休憩後次のトピックに移ります。
事前に「これはとても重要だからよく聞いてほしい」「テストするよ」と知らせてくれました。
先ほどとは変わり「レクチャーの前に1つ話をさせてほしい、これは私がカナダに来た時の話なんだけど…」と先生の経験談から後半の授業が始まりました。
先生は博士号の取得を目指しカナダに来たそうです。
大学院では毎日課題やプレゼン、50ページの論文などがあり大変、仕事も見つからなかったそうです。
なぜここに来たのかと思ったけど諦めず、ある時この状況を変える決心をしたそうです。
朝5時から働き10時まで勉強、節約の為食事は朝8時と昼2時の1日2回。
ハードワークと猛勉強の結果、ウェブデザインの仕事が来るようになったそうです。
その後も口コミで顧客が増え、無事博士号も取れたということ。
自分もみんなと同じ立場だったけど自分を信じたら達成できた。
家賃が払えるか心配で寝れなかったけれど、4年経った今ここで教えている。
みんなも自分を信じて頑張ってほしい、というお話でした。
非常に引き込まれますよね。
クラスの生徒全員が共感し耳を傾けていました。
さて、このお話をしたポイントは人はストーリーを聞くのが大好きだということ。
実際に生徒が授業中だということを忘れて興味を持って聞いていたように、ストーリーを聞いたとき人は、身近に感じ、覚え、理解し、注目します。
ビジネスでも同じで顧客と企業との間に感情的なコネクションをつくることが出来ます。
「売る」ということには直接関係ないように見える企業の歴史や生産者の思いなどが人をひきつけ買う理由になるのですね。
さらにビジネスとしての側面から理解を深めるため、ウェブ上で公開されているTed Talk The Golden Circle(優れたリーダーはどうやって行動を促すか)を視聴します。
なぜその製品を作るのか、製品そのものではなく目的を伝えることで共感した人がファンになる、という話です。
実際の動画はこちら⇒ Ted Talk The Golden Circle
授業では英語字幕付きで視聴しました。
動画の視聴後感想をシェアします。
5人ほどが自発的に発表していました。
先生の実際の体験談を聞くことにより、ストーリーテリングの大切さが非常によくわかる授業でした。
グループワーク
最後にグループでケーススタディをして授業は終了です。
先生がグループごとに課題のリンクを送ってくれるのでそれに沿って話し合います。
カナダや世界の大企業のコンテンツマーケティング事例を挙げた動画をもとに、実際のビジネス活用について話し合います。
今回はオンライン参加だったのでグループごとの様子は見れませんでしたが、教室内で盛んに議論している声が聞こえてきましたよ。
宿題・テスト
このクラスでは、生徒が仕事経験を積めるよう家での宿題は出来るだけ出さないようにしているとのことです。
中間・期末試験のほかに期末プレゼンテーション(ビジネスを考えマーケティング戦略を立てるグループワーク)があります。
テストはオンラインなので、キャンパスに来る必要はないとのこと。
不正防止や技術トラブルについての質問などの為Zoomミーティングを併用します。
講師について
クラスの目的は暗記して試験に通ることではなく、理解して学ぶことだと考えています。
英語もゆっくり話してくれますし、頻繁にOkay?Understand?と確認しながら授業を進めてくれます。
生徒も全くためらうことなく質問していました。
まとめ
今回は、「Cornerstone College(CICCC/コーナーストーン)」という学校のデジタルマーケティングスペシャリストコースの授業を体験しました。
一つ一つのテーマについてしっかり理解しながら進めていく印象でした。
同じ「ウェブマーケティング系」でも、それぞれの学校によってテキストや授業の進め方など異なりますし、テストの頻度や宿題の量だって違います。
ぜひ、みなさんの学校・コース選びの参考にしてみてくださいね!
学校公式サイト(ページは全て英語です)