カナダ留学コンパスがすべてのご相談にお応えしない理由

監修者 監修者
末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

ネット上の評判で「カナダ留学コンパスは最悪だ!」のような口コミを書かれてしまうことがあります。

不本意ではありますが、この原因はおよそ5人に1人の割合で、留学プランを提案せずにお断りさせていただいていることかもしれません。

弊社では、「ひとりひとりに合った留学プラン」をご提案するのが特徴ですが、「留学プランを必ずお約束する」という意味ではないのです。

末永

それはなぜなのでしょうか?

弊社が「カナダ留学の専門家」としての責任をもっているからです。

この記事では、弊社がご希望に添えないケースがあるということについて詳しく紹介します。

「カナダ留学コンパスは最悪」という口コミ・評判の原因とは?

ネット上でこちらのような口コミ・評判が書き込まれているときがあります。

カナダ留学の夢を伝えると「あなたの条件ではその目標達成は難しい」「別の方法を考えた方がいい」と言われました。せっかく相談したのに無責任だと思いました。

カナダ移住をしたく相談しましたが「それは無謀です」と言われ悲しくなりました。別のエージェントに相談したら私にも移住は可能だと言われ、無事留学できました。

ポイントなのは、サービスを受けた上で「サービスの質が最悪だ」と言っているのではないことでしょう。

こういった口コミを書かれる方は、サービスを受ける前に弊社がお断りした方なのです。

末永

弊社では、5人に1人の割合で留学プランを提案せずにお断りさせていただいていますから。

正直なところ、ご相談をお断りするのは心苦しいことです。

でも、留学が長期的にその方のためにならないと判断したらごまかさずにお伝えするのが専門家としての責任でもあります。

カナダ留学コンパスが「ご希望」に添えられないケースとは?

弊社のミッションは、カナダ留学をとおして皆様の人生を豊かにすることです。

「カナダに留学してもらうこと」が目的ではなく、豊かな人生を送っていただくことが目的であり、その手段としてカナダ留学を提案しております。

留学の目的とは?

つまり、その方にとって「カナダ留学」が有意義ではないと判断した場合は、留学プランを提案させていただかないこともあるのです。

では、ご希望に添えられないケースというのはどういうことでしょうか?

理想と現実がかけ離れている人

まず、ご相談される方の「理想と現実がかけ離れている」という場合です。

たとえば次のような方がいたとしましょう。

かえで

35歳です! カナダ永住したいので学校と仕事を紹介してください!

末永

なにか特別なスキルはありますか? 英語は話せますか?

かえで

特になにもできません! 英語もまったく話せません。

末永

職歴とカナダ留学の資金を教えてください。

かえで

コンビニのバイトしかしたことがありません。予算も20万ぐらいですがカナダに永住したいんです!

この方に無理して留学させることが、はたして専門家として正しいのでしょうか?

たとえばこの方が「観光の延長線上で語学留学したい」「短期間だけ留学したい」という場合はもちろんサポートいたします。

末永

きっと、「ご予算内でどのような学校にどのくらいの期間通えるのか?」をご案内するでしょう。

でも「カナダへの永住」が目的だとすれば、様々な条件をクリアしていく必要があるのです。

現在の状況をお伺いしたうえで、専門家として「それは努力次第でどうにかなるのか?」「現状では難しいのか?」を判断して、個別のアドバイスを行っております。

たとえば、わかりやすいように次のような相談に置き換えてみましょう。

現実的ではない相談

  • 全くテニスの経験のない人が「来年の世界大会に出場したい」とテニスのコーチに相談
  • 偏差値40の高校3年生が「来年の東大受験で合格したい」と先生に相談

これらは非常に難しいことはご理解いただけると思います(もちろん例外の方もいますが)。

それに対して、中高一貫してテニスをしており、日本の大会への出場経験がある人や、すでに東大模試で合格判定Bを取っている進学校に通っている高校生ならば話は別ですよね?

つまり、
経験や状況によってアドバイスは変わるということ。

問題なのは、「カナダへの永住」や「カナダでの長期就労」の話になると、成功する条件の基準があいまいであることです。

末永

まれに条件外でも永住権を取得できる人もいるため、「自分でもできるかも??」と思っている方が、実はたくさんいらっしゃいます。

こういった「ミスマッチ」を事前の入念なカウンセリングで分析し、最適なアドバイスを差し上げているのです。

留学資金がまったくない人

そして、弊社が希望に添えない2つ目は「留学資金がまったくない」というケースです。

弊社は無料でご相談に乗りますが、カナダへの渡航費やカナダでの留学先、宿泊料金、生活費は無料ではありません

その額は10万円や20万円、50万〜100万円ですら足りない額なのです。

かえで

でも、航空券1枚だけで海外に行って成功したという人の話も聞いたことが……。

もちろん、それでも飛び込んで成功する人はいますが、ほんの一握りです。

その陰でどれだけの人が失敗しているのでしょうか?

「自分は人と違うから!」と思いたいお気持ちはわかります。きっと皆さんがそう思うはずです。

でも、地べたをはってでも生き延びる生命力、人並み外れた努力ができる自信、「運」を確実に味方にする自信はありますか?

かえで

え……っと、たぶん無理かな……。

弊社では留学資金のない人には「まずは資金を貯めましょう」とだけ伝え、それ以上踏み込んだ留学プランを提案することはありません。

末永

ある意味では「留学資金を貯められるかどうか?」は、「カナダで苦難を乗り越えられるか?」を試すリトマス試験紙でもあります。

失敗する可能性が高い方に「お金がなくても大丈夫! とりあえず行きましょう」なんて無責任なことは言えません。

ぜひ「資金を貯める」という第一関門を突破してからもう一度ご相談ください。お待ちしております。

対等な立場での対応ができない人

そして、弊社が留学プランを提供できない3つ目のケースが「対等な立場での対応ができない人」です。

かえで

どういう意味? 私もできているのか不安になるかも……。

……と思われるかもしれませんが、ほとんどの方は大丈夫です。

「対等な立場での対応ができない人」というのは、具体的には次のようなケースが該当します。

対等な立場での対応ができないとは?

  • お客様は神様」だと思っている
  • 「サービスは受けて当然」だと思っている
  • 「自分の不都合なこと」を人のせいにする
  • 自分からの質問にはすぐ答えることを要求するのに、弊社からの質問には答えない(もしくは回答が遅い)

弊社から「意見をもらって当然」と思っていて、その内容が自分の想像と違っていると無視する……。

末永

私も人間なので、正直なところこのような方にはアドバイスをする気がなくなってしまいます。

ときどき、こんなことをおっしゃる方がいます。

ほかの人からもよくある質問でしょ?
ケチらずに早く回答してください。

でも、それは違います。

弊社は政府の団体でもNPO団体でもなく、留学エージェントという「営利団体」です。

簡単な回答にも責任が伴いますし、その回答をするために膨大な人件費(時間とコスト)をかけています

そのため、「関係をきちんと築けている方」にのみアドバイスをさせていただきたいのが本音です。

最近も、「コロナによる隔離」のためにカナダのホテルをご自分で予約しようとしていた方が、弊社にお問い合わせされました。

その際、返信を3-4日遅れてしまったのです。

すると、「こんな対応ひどい。返事くらいよこせ。インスタグラムで拡散してやる!」と脅しのような言葉を投げかけれらました。

この方は、弊社からはサービスを提供しておらず、もちろんお金もいただいておりません

対等な立場での対応ができない人を相手にしても、次のような結果しか待っていないのです。

得られる結果

  • 無料で回答した内容が合っていた

    スルー(もちろん感謝の連絡もない)
  • 無料で回答した内容が間違っていた

    クレーム(「こんな会社ひどい」という悪評を拡散)
末永

どちらにしても弊社にとっては嫌な結果しか待っていないのです……。

そんな方への回答に人件費を使うぐらいなら、対等な立場で対応してもらえる人に使いたいです。

そして、「カナダに留学したい」という人はたくさんいるので、弊社では本気の方のお手伝いをしたいと考えています。

なぜカナダ留学コンパスがご希望に沿った提案をしないのか?

なぜ弊社がすべての人にご希望に沿った提案をしないのでしょうか?

その理由は、私どもがやっているお仕事が「留学のあっせん」だけにとどまらないからです。

その人の人生を左右する決断のお手伝いをしていることが理由になります。

収益だけが目的なら「留学プラン」の紹介がラク

露骨なお話になりますが、収益のことだけを考えれば「すべての人に学校を紹介する」ほうが弊社にとっては利益があります

「学校を紹介することだけ」を目標にすれば、学校側から紹介料を得られるからです。

末永

台本に沿った留学プランをご提案するのはとても簡単ですからね……。

もちろん、カナダ留学コンパスではそのようなことはしていません

先述したように、我々のやっている仕事は「人生を左右する決断のお手伝い」だからです。

弊社のやっていることとは?

そのため、場合によっては「カナダ留学ではなく別の方法で夢を叶えたほうがいい」とご提案させていただくことがあります。

末永

会社の利益だけ(・・)を考えれば、どんな無謀なご相談でもご要望通りの学校を紹介して手続きを進めるのがいいのでしょうね。

目先の利益のために学校紹介をするエージェントもある

この記事を読んでいる人に、気をつけていただきたいことがあります。

それは、「学校を紹介さえすればいい」と、無理な留学プランを提案する会社もあること。

たとえ将来的に目標が達成することがほぼ不可能だとわかっていても、「この学校がいいです!」と留学をあっせんしてくる会社があるのです。

「目先の利益」のために学校を紹介することのほうが簡単だし、利益に直結するからでしょう。

末永

でも、「学校のあっせん」だけなら、素人にでもできますよね……。

そもそもですが、永住権や長期就労を目指し留学したとしても現実を目の当たりにするのは半年~2年後

たとえ留学が失敗に終わったとしても「あなたの努力不足でした」と言ってエージェントは責任を取らなくてもいいという現実があるのです。

実際にほかの留学エージェントからあった「無謀な提案」の例

実際、過去にほかの留学エージェントから無謀で非現実的な提案をされたという方のお話を何度かお聞きしました。

たとえばこちらのような提案です。

  • ○○州に留学すれば学費がバンクーバーの半額以下、しかも短期間で永住できる!
  • △△カレッジに入学すれば、アメリカとカナダの2つのディグリーが低予算で短期間で取れ、すぐに永住できる!
  • □□カレッジの生涯学習クラスは学費と期間が通常の半分でポスグラが取得できて永住できる!

悲しいことですが、どれも成功例を聞いたためしがありません。

留学エージェントのこのような言葉を信じて留学し、最終的に「本人の努力不足」という理由で帰国した方も多くいらっしゃるのだと思います。

しかし、これはお客さまのためにはなったと言えないのではないでしょうか。

満足していただける対応とは?

ではここで、「満足していただける対応」について考えてみたいと思います。

「お客さまが満足する対応」とはどのような対応のことでしょうか?

「その時点」では満足していただける対応

たとえば、こんな方から相談を受けたとします。

かえで

カナダに永住したいです! 35歳で英語もまったく話せないし、特別なスキルもありません。

もしも、我々が次のようにお返事したらどうでしょうか?

末永

いいですね! 誰でもカナダ移住は可能ですっ!! まずは学校に入りましょう!!

気持ちがいいですよね?

そして、こんなふうに思われるのではないでしょうか?

かえで

カナダ留学コンパスって感じがいいなぁ!! 頼りになりそう!

そうなのです。この時点では、「肯定される」ことが一番お客さまにご満足いただけるのです。

ご自分の夢を後押しされて、不満を持つ方はいないですからね。

末永

そうすれば「カナダ留学コンパスは最悪」という口コミも書かれることもないでしょう(笑)。

5年〜10年後に満足していただける対応

しかし、この方は5年〜10年後に本当にカナダ永住を果たしているのでしょうか?

多くの場合、こういう未来が待っております。

かえで

あれ? 私が永住するって、どうがんばっても無理なのでは……?

そうなのです。途中で諦め、日本に帰国するケースも数多くあるのが現実です。

それならばせっかくの時間や貴重なお金を、はじめから日本でのスキルアップに使っていたほうがよかったのではないでしょうか?

夢を実現する方法は、海外留学だけではありません。

耳障りの良い甘い言葉でごまかさず、今までのお客さまの事例や最新の情報をもとに正直にそうお伝えしております。

厳しいように思われますが、あまりに現実的ではないご要望については正直に「無謀である」ということを伝えているのです。

もちろん可能性は「ゼロではない」

このようなお話をすると「30代でも成功した人はいる!」「それを実現させるのがエージェントの仕事でしょ?」と思われるかもしれません。

もちろんネットには成功例の情報がたくさんあります。

「30代で貯金ゼロ、英語力ゼロで永住権を取得した」というケースすらあります。

どんなものでも可能性はゼロではありません。極端に言えば、こういうケースも不可能と断言できません。

  • 社会人になってから医学部に入る
  • 高齢になってから東大に入る

しかし、数千人に1人、運よく成功する事例を可能性がゼロではない」という言葉を理由に無責任に提案してもいいのでしょうか?

末永

そんな提案はプロとして無責任です!

なぜなら、私たちは現実を知っているからです。

成功体験の裏にある無数の失敗・挫折したという話をたくさん聞いてきたからです。

不可能を可能にするためには?

不可能を可能にするには莫大な努力と戦略が必要です。

理論的なお話をしましょう。

まったく英語ができない人が、明日から1年間、毎日15時間必死に勉強すれば英語力は身につくかもしれませんよね。

まったく貯金のない人が、起業に成功して毎月100万円稼ぐことができれば留学資金も貯められるでしょう。

しかし、これまでまったく勉強してこなかった方が明日からそれができるのでしょうか?

社会人ですと、仕事や家事で精いっぱいで、毎日勉強するだけの時間を取ることすら難しいのではないでしょうか?

末永

とはいえ、「カナダ留学」や「カナダ永住」をあきらめろと言っているわけではありません。

現実的に考えて、留学や海外移住以外(・・)の方法で夢を実現する方が充実した人生になる可能性が高い……と、我々の経験から言っているだけです。

「いや、私はできる!」と思われる場合、まず実行してみてください

ほんとうに英語力ゼロから1年でペラペラ話せるようになる根性がある方は、留学や永住に関しても達成できる可能性は高くなるでしょう。

達成できたときには、ぜひご相談ください。力いっぱいお手伝いさせていただきます!!

本気のお問い合わせには優先的に返信します

現在(2021年7月)、カナダ留学コンパスでは1日に10件~20件、年間5,000件以上の新規のご相談をいただいております。

既存のお客様への返信を含めると、1日の返信量はおよそ300〜400件です。

非常に多くのお問い合わせをいただきますので、すべてのご相談に対して同じようなタイミングでご返信するのは難しいです。

そこで、弊社では次のような方を優先してお手伝いさせていただいております。

  • 本気で留学したい意志がある
  • 努力する気がある
  • 本気で英語を学ぶ意欲がある

そのためにもまずは初回カウンセリング時に、ご本人さまの留学の意志をしっかりと確認させていただきます。

末永

「この人なら留学のお手伝いをしたい!」と思える方には優先してご案内いたします!

反対に、意志があいまいな方や、対等な立場で対応が困難だと判断した場合には、先述したようにご相談をお断りする可能性もあります。

おおよそ5人のカウンセリングにつき1人はお断りしているのが現状です。

おわりに

カナダ留学コンパスでは、皆さまの成功を後押ししたいと思っております。

そのためにも留学プランをご提案する前にしっかりとカウンセリングをさせていただきますし、場合によっては「留学以外の方法がいいい」とお断りすることもあります。

留学会社としての目先の利益ではなく、その人の本当の成功を願うからこそこのような手段を取っております。

カナダ留学コンパスのカウンセリングをご利用いただく上で、まずは以上の点をぜひご理解いただければと存じます。

執筆者 執筆者
末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

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