ブリティッシュコロンビア州にある民間の語学学校やカレッジ等は、一定の条件を満たすと Private Training Institutions Branch (PTIB) と呼ばれる団体の認可を受ける必要があります。
PTIB はブリティッシュコロンビア州政府の高等教育・技能省(Ministry of Advanced Education, Skills & Training)が管理し、州内の高等学校の質を保証し、運営を監視する役目があります。
PTIBに認可される条件とは?
PTIB に認可されるには、こちらの要件を満たす必要があります:
① 職業訓練に関連するプログラムを1つ以上提供し、40時間以上の授業時間を要すること
② 学費が$4,000以上であること
PTIB ではさまざまな規定が定められており、州に認定されている学校は必ずこの規定に従わなければなりません。
規定ではプログラムや授業時間の条件、学校運営や監査方法等について明記されています。
この記事では、その中の学費や諸経費、学費返金に関する項目を翻訳しています。
学費及び諸経費に関する規約(和訳)
申込金と入学審査手数料
学校は以下の金額を超えての請求はしてはなりません:
- 国内学生の申込金・・・$250(登録料は申込金と同じとみなします)
- 留学生の申込金・・・$1,000
- 入学審査手数料・・・$250
学校は初回の合格通知書については費用を請求してはなりません。2通目以降の追加の合格通知書類の費用に関しては$250を超えてはならず、かつ1回限りとします。
学費
指定学校および暫定学校は、認可されたそれぞれの学科の学費と諸経費についてホームページに掲載しなければなりません。
学費とは?
学費とは学生が履修課程に対して支払わなくてはならない合計金額です。
学費は以下を含みません:
・運営費
・申込料
・入学審査手数料
・教科書及び教材費(制服や機材等も含みます)
以下の費用は学費に分類されます。請求される場合は学費として受講契約に明記しなければなりません:
・Co-op、またはそれに類似する職業体験に関わる費用
・第3者機関によって提供された授業の費用(WHMIS, Foodsafe, First Aid等)
・試験料
・ITサービス料
・研究室や診療所の使用料
運営費とは?
運営費は以下を含めることができます:
・不渡(残高不足等)小切手にかかる手数料
・成績証明や履修証明発行手数料
運営費には学校の基金(Student Tuition Protection Fund)への支払いは含まれてはなりません。
学費の返金規約
学校は学費の返金規約を書面で保管しなければならず、以下の条件を満たさなければ学費を受領できません:
- 返金規約を書面で学生へ通知、または
- 返金規約をホームページへ掲載
返金が生ずる際、学校は以下の日付から30日以内に学生に返金しなければなりません:
- 学生から退学の申し出を受けた日
- 学生ビザの却下の通知を受けた日
- 学生に除籍の通知をした日
- 学校が学生に就業体験を与えていなかった、もしくは学生が入学条件に満たないまま入学許可が下りていたことにより学校の事務官から返金が発生する旨の通知があった日
返金が発生した際、学生が教科書及び制服や機材、その他の教材の支払を終えていて、かつそれらをまだ受け取っていない場合、学校はこれらに支払われた費用を返金しなければなりません。
条件 | 返金額 |
学生からの退学の申し出、または留学生の学生ビザ却下の通知を受けた場合: | |
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学費の100% |
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学費の100% |
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学校は学費返金額から最大10%(最大$1,000)を差し引くことができます |
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学校は学費返金額から最大20%(最大$1,300)を差し引くことができます |
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学校は学費返金額から最大30%を差し引くことができます |
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学校は学費返金額から最大50%を差し引くことができます |
学校が強制退学を学生に通知する場合: | |
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学校は学費返金額から最大30%を差し引くことができます |
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学校は学費返金額から最大50%を差し引くことができます |
通信教育のみの学科から強制退学または自主退学した場合: | |
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学校は学費返金額から最大30%を差し引くことができます |
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学校は学費返金額から最大50%を差し引くことができます |
学生が入学後に一度も出席しなかった場合: | |
学生(通信教育課程を除く)が履修課程の最初の30%を欠席した場合 | 学校は学費返金額から最大50%を差し引くことができます |
学費及び諸経費に関する規約(原文)
※上記はブリティッシュコロンビア州認定学校のガイドライン(Private Training Act Policy Manual, 2020 February)32-33ページより引用しています。
ガイドライン全文はこちらをご覧ください: