こんにちは、カナダ在住のまどぅーです。
11月には「リメンバランスデー」という祝日がカナダにあります。
「リメンバランスデー」が近くなると、カナダの街中で赤いポピーの花を胸元に付けている人をよく見かけます。
この記事ではリメンバランスデーとはどんな日なのか、何をすべきなのかを紹介します。
このページの目次
カナダの祝日「リメンバランスデー」について
では、さっそくカナダの祝日「リメンバランスデー」について説明しますね。
リメンバランスデーは日本語では「戦没者追悼記念日」という意味になります。
つまり、第一次世界大戦の際に亡くなった方たちを追悼する日です。
カナダの祝日「リメンバランスデー」はいつ?
リメンバランスデーは、毎年いつなのでしょうか?
カナダの祝日「リメンバランスデー」は毎年11月11日です。
実はこの日は、第一次世界大戦が終結した1918年〜1930年までは、休戦日(Armistice Day)として知られていました。
それを1931年にカナダ政府が「リメンバランスデー」に名前を変更しました。
1931年から現在に至るまで毎年あります。
カナダの祝日「リメンバランスデー」は英語でなんという?
カナダの祝日「リメンバランスデー」は英語で「Remembrance Day」と表記されます。
日本語だと「戦没者追悼記念日」と訳されることもありますが、「リメンバランスデー」と使うのが一般的でしょう。
カタカナ読みなので覚えやすいですよね。
カナダの祝日「リメンバランスデー」は何をするの?
では、いったいカナダの祝日「リメンバランスデー」は何をするのでしょうか?
カナダは第一次世界大戦で勝国となりましたが、「リメンバランスデー」は勝利を祝うための日ではないんです。
戦死したカナダ軍兵士は6万人と言われており、この多くの犠牲者を忘れないために「リメンバランスデー」が制定されました。
「リメンバランスデー」では戦争の恐怖を忘れず、平和を受け入れるよう呼びかけられることもあります。
具体的にどのように「リメンバランスデー」を過ごすのか説明していきますね。
赤いポピーを身につける
カナダの祝日「リメンバランスデー」でもっとも行なわれることはなんでしょうか?
それは、赤いポピーを身につけること。
ショッピングモールなどで募金をすると赤いポピーがもらえるんです。
赤いポピーはどこでもらえる?
赤いポピーはショッピングモールやスーパーマーケット、銀行やカフェで募金をするともらえます。集められた募金は戦争によって困窮した退役軍人への経済的援助などに使われます。
赤いポピーは心臓のある左胸につけます。犠牲者の死を忘れないためだそう。
なぜ、赤いポピーがシンボルとなったのでしょうか?
赤いポピーを身につけるようになったのは、第一次世界大戦の風景が起因です。
実は、西部戦線でポピーをよく見かけていました。激戦地となったフランダースの地でポピーが一面に咲いたことがきっかけです。
そんなわけで、リメンバランスデーで赤いポピーを身につけるようになったのです。
白いポピーを身につけることもある
カナダの祝日「リメンバランスデー」で行なうことの2つめは、白いポピーを身につけること。
白いポピーは平和の象徴で、自国の戦死者の追悼だけでなく、他国の戦死者の追悼も含むそうですよ。
赤いポピーと同様に、ショッピングモールなどで募金をすると白いポピーがもらえます。
白いポピーによって集められた募金は戦争を永久にしないための平和活動として使用されます。
街中ではどちらかというと、白いポピーより赤いポピーをつけている人の方が多い気がします。赤いポピーと白いポピーの両方をつけている人は見たことがありません。
どちらを身につけるのかは、地域や人によるのかもしれませんね。
追悼セレモニーが開催される
カナダの祝日「リメンバランスデー」で行なうことの3つめは、追悼セレモニーに参加すること。
地域の教会やショッピングモール前の広場、大学内など様々な場所で追悼セレモニーが開催されるんです。
セレモニーでは戦争詩「フランダースの野原で(Flanders Fields)」の朗読や、追悼をテーマにした音楽「ラスト・ポスト」の演奏があります。
ちなみに一番大きな式典はカナダのオタワにある国立戦争記念館で行われます。
毎年、退役軍人や首相が集まり黙祷を捧げています。
2分間の黙祷をする
カナダの祝日「リメンバランスデー」で行なうことの4つめは2分間の黙祷をすること。
黙祷が開始されるのは毎年11月11日11時からの2分間です。
1918年11月11日11時にドイツが休戦協定に署名をし、第一次世界大戦を終結させた時刻なんです。
追悼セレモニーに参加できなくても、職場や学校で黙祷をすることがありますよ。
保育園や学校では歴史を学ぶ
カナダの祝日「リメンバランスデー」で行なうことの5つめは、歴史を学ぶこと。
保育園や学校に通っている子どもたちは、赤いポピーのアート制作をし、先生たちが歴史を伝えます。
下記写真は、子どもが描いた赤いポピーのアートです。
また、絵本を読んで歴史を伝えることもあります。
第一次世界大戦のカナダ兵をモチーフにした絵本「せんそうがおわるまで、あと2分」は、2023年に日本でも翻訳出版されました。
終戦の2分前に戦死したカナダ兵がいたことを伝える絵本です。日本語で出版されているのでお子さんのいる方はぜひチェックしてみてくださいね。
カナダでは幼い頃から歴史を伝えることの大切さを重要視しているように思います。
カナダの祝日「リメンバランスデー」まとめ
この記事ではカナダの祝日「リメンバランスデー」について紹介しました。
毎年11月11日にあるカナダの祝日「リメンバランスデー」は過去の歴史を振り返り、想いを馳せる日。
今の世界情勢でも悲惨なことが起こっている中で、改めてリメンバランスデーの意味は大きくなっていると感じました。
カナダに住んでいる方はぜひ地域で行われる追悼セレモニーに参加してみてくださいね。