NHL(北米アイスホッケー・プロリーグ)の仕組みを分かりやすく解説

スタンレーカップ

アイスホッケーのプロリーグ最高峰の1つNHL

アメリカとカナダの合同リーグで、北米では誰もが知っている人気リーグです。

今回は、NHLのチームシーズン勝ち点の仕組みスタンレーカップ(リーグ優勝決定戦)についてご紹介します。

※記事内容は、作成時点(2023年7月)での情報です。アイスホッケープロリーグのルールは頻繁に更新されるため、最新の情報は公式ページをご確認ください。

プロ・アイスホッケーの基礎知識

アイスホッケーは日本人になじみが薄いので、まずは絶対に知っておきたい基本をまとめます。

  • アイスホッケーのプロリーグはNHLと呼ばれる(北アメリカ)
  • NHLはアメリカ・カナダ合同リーグで全32チームが所属
  • チームは「カンファレンス」と「ディビジョン」というグループに分けられる
  • リーグ優勝決定戦は「スタンレーカップ」と呼ばれる
  • レギュラーシーズンを通して勝ち点を競い、スタンレーカップで優勝が決まる
  • シーズンは例年10〜4月ごろ、スタンレーカップはその直後の4〜5月ごろ開催

それでは、各項目について、個別に解説していきますね。

アイスホッケー・リーグNHLについて

アイスホッケー

カナダ国民がもっとも強い関心を向けるスポーツが、アイスホッケーです。

国民の暮らしと密接な関係にあり、アイスホッケーの道具は一家に1つとも言われています。

そんなアイスホッケーのプロリーグはNHL(National Hockey League)といいます。例年10〜4月ごろにシーズンが開催されますよ。

NHLの全32チーム一覧

まず始めに、NHLとは、北米アイスホッケーのプロリーグです。アメリカから25チーム、カナダから7チームの計32チームで成り立っています。

そして、32のチームは「イースタン・カンファレンス(東)」「ウェスタン・カンファレンス(西)」という2つのカンファレンス(Conference)に分けられます。

さらに、両カンファレンスの中で、それぞれ2つのディビジョン(Division)に分類されます。よく分からないという方は、次にご紹介する「NHLチーム一覧表」をご覧ください。

イースタン・カンファレンス:16チーム

イースタン・カンファレンスは下記の16チームで構成されています。

Metropolitan DivisionAtlantic Division
カロライナ・ハリケーンズ
Carolina Hurricanes
ボストン・ブルーインズ
Boston Bruins
コロンバス・ブルージャケッツ
Columbus Blue Jackets
バッファロー・セイバーズ
Buffalo Sabres
ニュージャージー・デビルス
New Jersey Devils
デトロイト・レッドウィングス
Detroit Red Wings
ニューヨーク・アイランダース
New York Islanders
フロリダ・パンサーズ
Florida Panthers
ニューヨーク・レンジャース
New York Rangers
モントリオール・カナディアンズ
Montreal Canadiens(CAN)
フィラデルフィア・フライヤーズ
Philadelphia Flyers
オタワ・セネターズ
Ottawa Senators(CAN)
ピッツバーグ・ペンギンズ
Pittsburgh Penguins
タンパベイ・ライトニング
Tampa Bay Lightning
ワシントン・キャピタルズ
Washington Capitals
トロント・メープルリーフス
Toronto Maple Leafs(CAN)

ウェスタン・カンファレンス:16チーム

こちらは、ウェスタン・カンファレンスに所属するチームです。

Central DivisionPacific Division
アリゾナ・コヨーテーズ
Arizona Coyotes
アナハイム・ダックス
Anaheim Ducks
シカゴ・ブラックホークス
Chicago Blackhawks
カルガリー・フレームス
Calgary Flames(CAN)
コロラド・アバランチ
Colorado Avalanche
エドモントン・オイラーズ
Edmonton Oilers(CAN)
ダラス・スターズ
Dallas Stars
ロサンゼルス・キングス
Los Angeles Kings
ミネソタ・ワイルド
Minnesota Wild
サンノゼ・シャークス
San Jose Sharks
ナッシュビル・プレデターズ
Nashville Predators
シアトル・クラーケン
Seattle Kraken
セントルイス・ブルース
St. Louis Blues
バンクーバー・カナックス
Vancouver Canucks(CAN)
ウィニペグ・ジェッツ
Winnipeg Jets(CAN)
ベガス・ゴールデンナイツ
Vegas Golden Knights

この一覧でもわかるとおり、各ディビジョン8チームずつ所属しています。

各グループがそれぞれ均等になるように構成されているんですね。

ディビジョンとは

さて、ディビジョンとは本来「地区」を意味する言葉です。

NHLにおけるディビジョンは、「本拠地」が比較的近いチーム同士で構成されています。

広大な北アメリカ大陸での試合は、遠征が必須になります。距離だけでなく、時差もあるため、大陸の反対側への遠征となると、選手へはかなりの負担がかかりますよね。それを避けるため、地理的に近いチーム同士で試合をすることが多くなっています。

※チームは大都市周辺に集まります。したがって、必ずしも地図上の所在地とは一致しない場合があります。

レギュラー・シーズンについて

アイスホッケー会場

NHLのレギュラーシーズンは、例年10月上旬から4月上旬の期間です。この半年の間に、すべてのチーム同士で戦いがおこなわれ、各チームそれぞれ82試合を戦います。

各チームが目指すのは、NHLの王者決定戦である「スタンレーカップ」への出場権

ただし、スタンレーカップへのプレイオフへ出場できるのは、レギュラーシーズンのリーグで上位8位に加わったチームです。

つまり、レギュラーシーズンは「スタンレーカップに繋がる予選」ともいえます。試合で得られる勝ち点の数が、プレイオフへ駒を進めるための鍵となります。

勝ち点について

レギュラーシーズンのランキングは、勝ち点で決まります。勝ち点とは、試合の勝敗によって与えられるポイントのことです。

NHLにおける勝ち点の配分は、試合に勝つと2ポイント、負けると0ポイント、延長戦で負たチームには1ポイントが与えられます。つまり、通常ピリオド(60分)内に決着がつかなかった場合、その時点で「勝ち点1」が確定となるんですね。

NHLの勝ち点付与システムチーム A
勝ち点
チーム B
勝ち点
通常ピリオドでAが勝利20
通常ピリオドでBが勝利02
延長戦のすえAが勝利21
延長戦のすえBが勝利12

勝ち点が多いチームほど、ランキングが高くなります。

リアルタイムの勝ち点はNHLの公式サイトより確認できるため、ひいきのチームがいる人は、こまめにポイントをチェックしてみましょう。

スタンレーカップって?

スタンレーカップ

スタンレーカップとは、リーグ優勝を決めるためのプレーオフです。スタンレーカップの優勝チーム(チャンピオン)は、名実ともに「アイスホッケー最強のチーム」と言えます。

そのため、スタンレーカップは、カナダのアイスホッケーシーンの中でもっとも盛り上がり、もっとも手に汗を握るゲームなのです。

スタンレーカップ出場の条件

各チームが目指すのは、もちろん、スタンレーカップのチャンピオンになること。スタンレーカップ・プレーオフに進出する条件は、所属するディビジョンの中で、レギュラーシーズンの結果が上位3チームの枠に入っていることです。

それ以下のチームは、それぞれ、カンファレンス(東西)内での勝ち点を比べることになります。そして、各カンファレンスの中で上位2位に入れれば、スタンレーカップに進出可能です。この2つのスポットは「ワイルドカード」と呼ばれます。

つまり、4つあるディビジョンからそれぞれ3チーム、2つのカンファレンスのワイルドカードからは各2チーム、合計16のチームで優勝カップを争うことになります。

レギュラーシーズンでの勝ち点が多いほど有利になる

スタンレーカップの戦いは、トーナメント制です。レギュラーシーズンで勝ち点を多く稼いだチームが有利に進むシステムとなっており、各ディビジョン1位同士のうち、勝ち点の高いほうがワイルドカード2位(もっとも勝ち点が少ないチーム)と戦えます。

しかしワイルドカードだからといって、必ずしも初戦敗退となるわけではありません。

2022-2023のシーズンでは、ワイルドカード2位であったフロリダ・パンサーズが、決勝(ファイナル)まで勝ち残り、準優勝(ファイナリスト)を飾った過去もあります。

思いも寄らないダークホースがゲームを盛り上げることも珍しくないのが、スタンレーカップの楽しさの1つです。

まとめ

NHLは、世界最高峰との呼び声も高いリーグです。

リーグの仕組みを理解しておくことで、通常シーズンやプレイオフ・シーズンがより楽しめますよ♪

執筆者 執筆者
Anna

新卒で金融機関に就職、ウェブ担当者として、ホームページのリニューアル・運営を一任される。以来10年以上、SEO・ウェブマーケティングはもちろん、デザイン・コミュニケーションなど、多岐にわたる分野で活躍。留学を機に、現在はカナダ在住4年目、ウェブサイトの改善・運営・SNS運用など、様々なプロジェクトに携わっています。

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