英語で「結婚する」は?「marry・be married・get married」の違いとは?

はつ

執筆者

Google認定教師/Microsoft Innovative Educator。1999年に脱サラしオーストラリアに移住。メルボルンの公立中高一貫校で日本語教師。University of Technology Sydney(シドニー工科大学)卒業、Graduate Diploma(準修士) 取得。→ はつ についてはこちら

英語で「結婚する」と表現するときに次のような3つの有名な表現があります。

「結婚する」

  1. marry
  2. be married
  3. get married

それぞれの言い回しにはどんな意味の違いがあるのでしょうか?

本記事では、その違いについてそれぞれ例文を用いて検証します。

「結婚」を表す基本的な英単語

まず「結婚」を意味する基本的な英単語を見てみましょう。

この3つですね。

名詞の「marriage」は混乱なく使えると思いますが、問題は動詞の「marry(結婚する)」と「married(結婚している)」です。

名詞の「marriage」

まずは名詞で「結婚」を意味する「marriage」を見てみましょう。

It was her second marriage.
(それは彼女の2回目の結婚だった)

動詞の「marry」

今度は動詞の「marry」の使用例を見てみましょう。

My brother will marry Susan next month.
(来月、兄がスーザンと結婚するんだ)

このように、動詞「marry」のあとに「結婚する相手」を置くことで「〜と結婚する」という意味になりますよ。

形容詞の「married」

少しややこしいのが、形容詞の「married」です。

なぜかと言うと「married」は「marry」の過去分詞形と形が同じだから。

原形三人称単数現在分詞形過去形過去分詞形
marrymarriesmarryingmarriedmarried
「marry」の活用

一見、動詞の「marry」が受動態(受身形)になって「married」になっているように見えるのですが、あくまで形容詞です。

会話の中では次のように「get」といっしょに使われることが非常に多いですよ。

My brother is getting married next month.
(来月、兄が結婚するんだ)

繰り返しになりますが、「get married」の「married」は形容詞だということ

「get married」で「結婚する」という意味で使われますよ(後述します)。

「marry / be married / get married」の使い分け

前項で動詞「marry」と形容詞「married」を紹介しました。

さらに「get married」も加え「marry / be married / get married」の使い分けを紹介します。

わかりやすく表にすると次のとおりです。

単語意味焦点
marry
(動詞)
〜と結婚する結婚する相手
be married
(形容詞)
結婚している
(という状態)
結婚した状態
get married
(get + 形容詞)
結婚する
(結婚している状態になる)
結婚すること
(結婚式や婚姻のしきたりにまつわるイベント)
「marry」「be married」「get married」の使い分け方

ではひとつずつ見ていきましょう。

marry(「結婚する相手」に焦点)

ではまず「marry」が使われる例から紹介します。

次のように「marry」の直後に「結婚する相手」の名前(=名詞)がきますよ。

I will marry Emma.
(ボクはエマと結婚する)

この表現は「結婚する相手」に焦点が合っているため「誰と結婚するか?」を強く言いたいときに使うといいですよ。

「marry」は他動詞なので、うしろには「with」のような前置詞は不要です(参考: 自動詞と他動詞)。

前置詞の「with」や「to」は付けない

  • I will marry with Emma.
  • I will marry to Emma.

be married(「結婚した状態」に焦点)

2つ目の表現は「be married」です。

すでに紹介していますが「be married」の「married」は形容詞だと認識しましょう。

そして、形容詞の「married」は「結婚している」という状態を表します(下記参照)。

Are you married ?
(結婚しているの?=あなたは結婚している状態?)

「be married」は誰と結婚するかではなく結婚しているという「状態」に焦点が合っています。

もう少し理解を深めるために、時制を変えた例文で「be married」を見てみましょう。

未来形I will be married.
(私はもうすぐ結婚する=結婚している状態になる)
現在形I am married.
(私は結婚している=結婚している状態である)
過去形I was married.
(私は結婚していた=現在は離婚した、もしくは伴侶が亡くなったことを暗示)
現在完了形I have been married ( for 30 years ).
(結婚して30年=30年間、ずっと結婚した状態が継続している)
時制で見る「be married」

どうですか?「be married」が「状態」を表すということが伝わりましたか?

get married(「結婚すること」に焦点)

では、最後に「get married」という表現を紹介します。

形容詞の「married」の前に「get」を置くことで「結婚する」という意味になりますよ。

My brother is getting married next month.
(来月、兄が結婚するんだ)

「get」を使うことで「結婚していない状態」から「結婚している状態」に変化する(手に入れる)というニュアンスです。

そして「結婚すること」に焦点が合っています。

たとえば、結婚式や婚姻のしきたりにまつわるイベントを想像しながら「結婚する」と言っているイメージですね。

「結婚する」に関する表現一覧

最後に「結婚する」という意味合いでよく使うことになる表現、言い方を一覧で紹介します。

使用するシチュエーションに応じて分けたので、ぜひご覧くださいね。

結婚したい

「結婚したい」と言いたいときは「want to 〜(〜したい)」を使って表現しましょう。

I want to get married.
(結婚したい)

これから結婚する(未来形)

これから結婚する場合の例文はこちらです。

My brother is getting married next month.
(来月、兄が結婚するんだ)

「get」を現在進行形にすることで、近い将来を表していますね。

実際に計画としては決まっていない場合は、次のように「will」を使いましょう。

I will get married someday.
(ボクはいつか結婚するんだ)

「Will」と「be going to」の違いについてはこちらをどうぞ。

結婚した(過去形)

結婚した事実を伝えるときは「get」を過去形にして「got married」を使います。

My brother got married 3 years ago.
(3年前、兄が結婚したよ)

ちなみに、間違えて「My brother got marry」と言ってしまうと「marry」が名詞のように見えます。

「私は『marry』を手に入れた」といった、変な意味合いに取られそうです。

「get」といっしょに使われるのは形容詞の「married」ですよ。

〜(人)と結婚する

結婚する相手の名前を出す場合は、次のように言います。

get + 形容詞「married」

My brother is getting married to Susan next month.
(来月、兄がスーザンと結婚するんだ)

そして、もうひとつの言い方がこちら。

動詞「marry」

My brother is marrying Susan next month.
(来月、兄がスーザンと結婚するんだ)

動詞「marry」を使うときは「to」は要らない

このどちらの言い方でも問題ないのですが、1つだけ重要なポイントがあります。

それは動詞「marry」を使うときは、前置詞「to」が要らないこと。

動詞I married to him yesterday.
(昨日、彼と結婚した)
get + 形容詞I got married to him yesterday.
(昨日、彼と結婚した)
動詞「marry」には前置詞は不要

逆に「get + married」には必ず「to」が必要になりますよ。

これ、ややこしいのでテストでもよく出ます。

前置詞は「with」ではない

そして、もうひとつのポイントが「get married」の前置詞として「to」を使うことです。

「〜と(いっしょに)」というイメージで「with」を使いたくなりますが、これはNG

「with」はNG

I got married with to him yesterday.
(昨日、彼と結婚した)

つい「with」を使いそうになりますが、「with」と言ってしまうと「彼の手引きで結婚できた」という感じになります。

「誰と」を強調したいときは動詞「marry」

「〜と結婚する」と言いたいとき「get married」でも「marry」でもかまいません。

でも、動詞の「marry」を使ったほうが「結婚する相手」に焦点が合っているため、「誰と」を強調して言いたい場合は、動詞「marry 〜」を使うといいです。

I will marry Justin.
(ジャスティンと結婚するぞ!)

結婚している

すでに結婚していることを伝えるときは「be married」を使うのがピッタリです。

He is married .
(彼は結婚している)

「be married」で「結婚している状態だ」という意味でしたね。

結婚していた(現在は離婚)

前項で「got married(結婚した)」を紹介しましたが、これを「was married」にするとどうなるのでしょうか?

「be married」は「結婚している状態」を表すため「was married」は「結婚していた状態だった」という意味になります。

My brother was married.
(兄は結婚していたよ)

つまり「結婚していた=今は離婚している」と解釈されます。

結婚して〇年だ

「結婚して30年です」のように言うとき、どう言えばいいのでしょうか?

この場合は、現在完了形の出番です。

「過去のある時点から『結婚した状態』が継続している」ということなので、次のように言いますよ。

I have been married for 50 years.
(結婚して50年じゃよ=50年間ずっと結婚した状態が継続している)

教会で結婚式を挙げた

教会で結婚式を挙げた」と言いたいときの例です。

He got married in a church.
(彼は教会で結婚した)

「get married」で「結婚する」という意味ですが「結婚式を挙げた」の意味にもなります。

上の例文を見て「あれ?『at a church』じゃないの?」と思われたかもしれませんね。

実はややこしいことに「特定の教会」で式を挙げたことを強調したい場合は「at」を使用します。

でも、それ以外の場合は「in」を使って「in a church」というのがふつうですよ。

結婚してください

では「結婚してください」というときのセリフはなんと言うのでしょうか?

Will you marry me ?
(結婚してくれますか?)

このフレーズ、英語圏の文化ではプロポーズでの「お決まりのセリフ」です。

男性が女性の前で片ひざをつき、指輪ケースを開いて結婚指輪を見せながら言うのが「お決まり」です!

結婚していますか?

知り合った人に「結婚していますか?」と聞きたいときはどう言えばいいのでしょうか。

言い換えると「結婚している状態ですか?」なので「be married」を使いましょう。

Are you married ?
(結婚しているの?=あなたは結婚している状態?)

ちなみに、初対面の人に「子どもはいますか?」と聞くのは失礼なので聞かないようにしましょう。

結婚して何年ですか?

知り合った人に「結婚して何年ですか?」と聞くとき、意外と出てこない人も多いはず。

これは、現在完了形を使います。

How long have you been married ?
(結婚して何年ですか?=どのくらいの期間、結婚している状態が継続していますか?)

日本語訳を見るとまどろっこしく見えますが、英語だとふつうの言い方です(笑)。

結婚して子どもがいる

「結婚して子どもがいる」と言いたいときは「be married with」を使います。

She is married with 3 children.
(彼女は結婚して子どもが3人いるよ)

まとめ

最後に「marry」と「be married」と「get married」の使い分け方をおさらいしましょう。

単語意味焦点
marry
(動詞)
〜と結婚する結婚する相手
be married
(形容詞)
結婚している
(という状態)
結婚した状態
get married
(get + 形容詞)
結婚する
(結婚している状態になる)
結婚すること
(結婚式や婚姻のしきたりにまつわるイベント)
「marry」「be married」「get married」の使い分け方

こんな意味合いの違いが出てくるんですね〜。

「なるほど!」と思っていただけると幸いです。

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はつ
人生の半分をオーストラリアで過ごした経験からネイティブレベルで英語を操る。現在はメルボルンで言語の専門家である日本語教師として生計を立てる。2013年に世界から「グーグル認定教師」として50名のひとりに選出された教育のプロ。>>はつ について詳しくはこちら
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