[書評]『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』

サト

執筆者

TOEIC980点。ELSA認定アンバサダー。インドネシアで日本語学校を運営している日本語教師。話せる言語は英語のほかにインドネシア語、中国語。→ サトについてはこちら

リスニングの力を上げようと、毎日英語を聞いているのになかなか聞き取れるようにならない……。

わたしはそんな悩みを抱えています。

TOEICなどの、はっきりした発音の音声はけっこう聞き取れるんですが、ニュースなどになると理解度がガクンと下がるんですよね……。

でも、今回、リスニング力(りょく)アップにピッタリの本を見つけました。

この記事では、『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』という本をご紹介します。

『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』の特徴

ではさっそく、この本の特徴を3点ご紹介しますね。

本書の特徴

  1. 5つの音声変化を10日で学べ、リスニング力アップの基礎ができる
  2. 理論だけでなく、実践(練習)も充実している
  3. 第二言語習得の研究結果を踏まえた英語学習法も学べる

1点ずつ、詳しく見ていきましょう。

5つの音声変化を10日で学べて、リスニング力アップの基礎ができる

特徴の1つ目は、5つの音声変化を10日で学べて、リスニング力アップの基礎ができる点です。

ここで、こんな疑問が出てきたかもしれません。

ひより

そもそも、なんでリスニングのちからを上げるのに「音声変化」を学ばないといけないの? ……というか、音声変化って何?

では、この疑問にお答えしましょう。

この本では、英語が聞き取れない理由について、次のように書いてあります。

実はネイティブはふだん、自然に英語を話す際には、言いやすいようにちょっと「省エネ」で発音しているんです。

(中略)例えば、”get it on”なら、「ゲット・イット・オン」ではなく「ゲリロン」のように発音されます。

サト

まず、「ゲット・イット・オン」「ゲリロン」みたいな変化を「音声変化」と呼びます。

そして、その音声変化をパターン別に学ぶことで「リスニング力アップにつなげよう」というわけですね。

この本のタイトルどおり、音声変化の種類はたったの5つ! 次のとおりです。

音声変化の種類

  1. 連結
  2. 同化
  3. ら行化
  4. 脱落
  5. 弱形

それぞれの詳細は本に譲りますが、例を挙げるとと次のとおりです。発音はカタカナ英語にしております。

音声変化の例
音声変化 英語 音声変化前 音声変化後
連結 This is a pen. ディス イズ ア ペン ディスィズァペン
同化 meet you ミー(ト)ユー ミーチュ
ら行化 Shut up. シャッ(ト)アッ(プ) シャッ(プ)
脱落 twenty トゥエンティー トゥエ
弱形 at night アッ(ト)ナイト アッナイト

なお、1の「連結」と、3の「ら行化」については、次の記事もご参照ください。

とにかく5つの音声変化について学習することで、リスニング力(りょく)アップの基礎ができあがるというわけです。

しかも、1日1時間程度、10日間で練習が完結するんですよ! それぐらいなら続けられそうな気がしませんか?

わたしも、もちろん練習をしました!

あとで詳しく書きますが、5つの音声変化をそれぞれ集中的に学べるので、自分の弱点が分かりやすかったです。

サト

「だから聞き取られへんのか!」と納得しました。

理論だけでなく、実践(練習)も充実している

特徴の2点目は、理論だけでなく、実践も充実している点です。

練習問題があるので、学んだことをすぐに試せるんですよ。

この練習も含めて、1日1時間程度すれば10日間で終わるということになります。

練習の流れは、基本的に次のとおりです。

練習の流れ

  1. 音声を聞いたとおりに書く(音声は無料でダウンロードできます)
  2. 答えを確認する(詳しい解説もあります)
  3. 答えを見ながら同じ音声を聞く
  4. 同じ音声を、音声変化を意識しながらリピートする
  5. 同じ音声でオーバーラッピングする(同時に読む)
ひより

聞いたとおりに書き取るなんて、自信ない……

……と思われるかもしれませんが、短いものなら2語なんてのもあるので、ご安心ください!

また、こんな声も聞こえてきそうですね。

ひより

これって、同じ問題の使い回しでは……

……と。

でも、考えてみてください。目的は変化した英語の音が聞き取れるようになることです。

なので、むしろ同じ音声を繰り返し聞いて、「これはこういうふうに聞こえるんやな」というパターンを押さえていったほうが効果が上がるはずです。

サト

1回聞いただけだとすぐに忘れますしね……(わたしの場合)

第二言語習得の研究結果を踏まえた英語学習法も学べる

特徴の3点目は、「第二言語習得の研究結果を踏まえた英語学習法」についても学ぶことができる点です。

第二言語習得というのは、かんたんに言うと、人間が第二言語(外国語など)を身につける方法を研究している分野のこと。

サト

「わたしはこの方法で学んだら英語が上手になったから、この方法がおすすめ!」というものではないということですね!

ある特定の人にうまくいく方法ではなく、誰でも外国語が身につけられる「再現性」のある方法を研究しているわけです。

たとえば、「英語をたくさん聞いたり読んだりしましょう」という基本があります。

話したり書いたりという練習も大切ですが、第二言語習得によると、まずはたくさん聞いたり読んだりすることが大切です。

そこを基礎として、コラムという扱いですが、次のようなことが書いてあります。

コラムに書いてあること

  • シャドーイングはなぜ効果的なのか
  • 海外ドラマはどう活用すればいいのか
  • 音読の効果を高めるにはどうすればいいのか

リスニング力を上げるために、本の練習だけでなく、他の学習法も紹介してくれているわけですね。しかも、理論も踏まえた上で。

サト

やっぱりいい本やなあと思います。

なお、第二言語習得について「コラムだけではなく、さらに詳しいことが知りたい!」 という場合は、『英語はもっと科学的に学習しよう』という本もオススメです。


練習を通じて弱点が分かった!

そんなわけで、わたしもこの本の練習をしてみたわけですが、一番よかったと思う点は、自分の弱点がわかったことです。

具体的に言うと、わたしは先述した4「脱落」が苦手であることがわかりました。

先ほども例を挙げましたが、「脱落」というのはこういう現象のことです。

  • 「twenty」を「トゥエンティー」ではなく「トゥエニー」と発音する
  • 「party」が「パーリー」になる

今までは単語レベルで知っていたのですが、実はルールがあったことを知り、けっこうな衝撃を受けました。

サト

誰も教えてくれませんでしたからね……。

あと、練習で1回聞いても全然わからなかったものが、音声変化を意識しながら聞いているうちにわかったケースもありました。

成長を実感できて、うれしかったですよ。まあ、最後までわからないまま答えを見た問題もありましたが……。

サト

この本のおかげで、まだ成長できそうな気がしてきました。

この本の「脱落」の部分をもう少し繰り返し聞きつつ、他の音声教材もいろいろ聞いてみるつもりです。

最終的にはニュースも聞き取れるようになりたいな……。

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まとめ

この記事では、『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』という本をご紹介しました。

わたしは正直、「毎日英語聞いてるけど、英語のニュースが聞き取れるようにはなれそうないな……」とどこかで思っていたところがあります。

でも、この本がまた希望を与えてくれました。

「リスニングをまじめにがんばっているのに、なかなか聞き取れるようにならない……」と悩んでいるなら、一度手に取ってみてくださいね!

英語の勉強にオススメの書籍はほかにもいろいろあります。

次の記事にわかりやすくまとめたので、ぜひご参考に!!

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サト
インドネシアで日本語学校を運営している日本語教師。独学でTOEIC980点をマークした秘密が受験英語が好きだったという特異体質。オンライン英会話や電子書籍を試すことにハマっている。>>サトについて詳しくはこちら
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