【ワーホリ必見】カナダで効率よく稼ぐ3つの方法

監修者
末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002
カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

ワーホリでカナダに渡航し、仕事を探そうとしている方からこんな質問をよくされます。

カナダでお金を稼ぐにはどうしたらいいですか?

この後に、「ネットでは、小さな町でバイトしたほうが稼げると書いてましたが本当ですか?」のように続くのが定番になっています。

ところが、その内容が間違っていることが多いのです。

今回は「とあるWEBサイト」に記載している内容を吟味しながら、本当に効率よく稼ぐための方法についてお伝えしようと思います。

ネットでよく見る「ワーホリでお金を稼ぎやすい3つの方法」って本当?

カナダで効率よくお金を得る方法として、「あるWEBサイト」ではこのような記事を見かけました。

  1. 暮らすなら中小規模な町がおすすめ!
  2. 価格の高いレストランで働くのがイイ!
  3. カナダに留学する前に英語力を高めておこう!

本当にカナダに住んでいる人が見れば、これらの情報のおかしい点に必ず気づきます。

実際に、私たちがサポートをしてきた生徒さんや知り合いに、「この3つの方法がカナダで稼げる方法だと思う?」と聞いてみても全員から「いいえ」という返事が返ってきました。

この記事を書いた方はカナダに住んだことがないのでしょうが、たくさんの勘違いさせてしまう情報を含んでいるので、具体的にどこがおかしいのか見ていきましょう。

暮らす都市を中小規模にすると稼げる?

このWEBサイトによると「中小規模の都市で暮らすと稼げる」とのことです。

もっと具体的には、こんなことが書かれていました。

  • 大都市よりも中小規模の都市のほうが物価が安く、日本人が少なくてフレンドリーな外国人が多くておすすめ
  • バンクーバーやトロントなどではなく、オタワ、ウィニペグ、エドモントンなどの中規模都市のほうがオススメ

「フレンドリーな外国人が多いかどうか」と「稼げるかどうか」は直結しないので説明を省きます。

「大規模」と「中規模」都市の求人数を比較

では大規模と中規模の都市の求人数を比較してみましょう。

この2つの求人サイトに掲載されていた1か月の求人数を数えてみました(2017年10月時点)。

1か月の求人数比較(2017年10月1日~30日)
都市名 某求人掲示板A 某求人掲示板B 合計
バンクーバー 739 20 759
トロント 6 371 377
オタワ 0
エドモントン 1 1 2
ウィニペグ 0 0 0

正直なところ、私たちも調べてみて驚きました。

ここまで明確に違いが出るとは思ってもいませんでしたから。

バンクーバー・トロント以外の都市には仕事がない

そもそもですが、バンクーバー、トロント以外の都市では仕事自体が少ないようです。

もちろん日系以外にもローカル向け(もちろん英語)で求人が出てはいますが、数としてはそれほど変わりませんでした。

そもそもワーホリで渡航し、英語が十分にできない留学生にはかなり難易度が高いので、今回は除外しておきます。

物価の比較

今度は物価に関しての比較もあるので、こちらも見てみましょう(参考: カナダ都市別物価指数)。

各都市での物価の比較
【1位】トロント 169
【2位】バンクーバー 167
【5位】オタワ 155
【6位】エドモントン 152
【10位】ウィニペグ 141

この指数は、プラハの住居コストを100として比較しているものです。

ちょっと分かりにくいのですが、一番物価の高いトロントが「169」で、低いウィニペグが「141」、比率でいうと、17〜18%くらいの違いです。

わかりやすいように具体例を出すと、バンクーバーの生活費が1か月$800としたとき、ウィニペグでは$700ぐらいだということです。

【結論】中規模都市は物価が安くても仕事がない

上で見たように、ウィニペグなどでは確かにバンクーバーと比べると物価は安いです。

そのため、ウィニペグで働けば同じ給料でも生活がラクになるように見えますよね?

でも、いくら物価が安くても求人がなければお金を稼ぐ以前の問題です。

前述しましたが、1か月の求人が、バンクーバー759件に対してウィニペグは0件でした。

物価が安くても、日本人留学生にとって仕事が見つかりにくい都市に行くのは、かなり無謀でしょう。

価格が高いレストランで働くと稼げる?

そして、価格が高いレストランで働くと稼げるというお話ですが、本当なのでしょうか?

この質問に率直に答えるとこれは「事実」です。

飲食店にはチップがある

まず「レストラン」という職場がおすすめされるのですが、これには理由があります。

飲食店ではチップがもらえることで、時給以外に大きな収益になるからです。

チップ(Tip)とは、お客様が食事をした金額に加えて、通常は15〜25%ぐらいを上乗せして支払うお金のことですね。

それを従業員で分配するのが飲食店のTip(チップ)システムです。

価格の高いお店のほうが稼げるのは事実

そして、チップで15%もらうということは、高級なお店のほうがたくさんのチップをもらえることを意味します。

客単価の低いお店よりも高いお店のほうがもらえる額が大きくなるということですね。

あるオーナーさんから聞いたお話では、1日4時間働いてチップだけで $500 稼ぐこともできるそうです。

ワーホリの日本人にその職が得られるか? の問題

ここまでのお話を聞くと「すごい! 高級レストランで働きたい!」と思いますよね。

そう考えるのはワーホリでカナダに来ている日本人だけではありません。カナダ人も同じことを考えるでしょう。

そんな現地の人と英語力や接客のレベルで戦って、ワーホリの日本人がその仕事に就けるのかと言われると非常に難しいですよね……。

じゃあサーバーではなく、英語を使わないディッシュウォッシャー(皿洗い)や調理アシスタントで!……と思いそうですが、こういう仕事だとチップがほとんどもらない場合が多いんです。

【結論】価格が高すぎないお店が現実的

それであれば、それほど価格が高くない日系の居酒屋のほうが、チップ収入で稼ぐという観点では正解だったりします。

バンクーバーにある日系居酒屋の場合ですと、比較的安価ですが地元で人気があります。

そのため、開店から閉店までひっきりなしにカナダ人のお客様が訪れるそうです。テーブルの回転もよく、結果的にかなりの売上があるそうです。

ではそんな日系居酒屋では、どんな雇用条件なのかを見てみましょう。

  • 英語が片言でもOK
  • 働けるビザが長ければ大歓迎
  • 楽しんで働ける人優遇

いわゆるワーホリの日本人向けの職場としてオススメだと言えるでしょう。

フルタイムで就労すると、チップが1日だけでも $50 程度にもなるそうです。

【参考】カナダの最低賃金はどんどん上がっている

参考までに、サーバー(ウェイトレス/ウェイター)の最低賃金についてご紹介します。

2019年6月1日時点での最低賃金は$13.85/時間になっています。

表にまとめてみますね。

1日に稼げる金額
給料 $110.80(8時間分)
チップ $50
合計 $160.80

上記のように、1日で稼げる額の合計が$160.80にもなります。

わかりやすいようにチップも含めた金額を1時間当たりの時給換算にすると $20.10 になります。かなり稼げることが分かりますね。

さらに、最低賃金が2020年6月までに、$14.60/時間、2021年6月までに $15.20/時間まで引き上げられることが決まっています。

【追記】バンクーバーでは日本人労働者が不足している

2019年7月現在、バンクーバーに限っては日本人の労働者が不足しています。

前述した居酒屋をはじめ、たくさんの日系の飲食店が、最低賃金以上の給料で求人を出しています

最近はトロントに日本人留学生が流れてしまっているようです。

そのため、求人の需要と供給のバランスが崩れ、求職者にとっては仕事を選び放題となっています。

カナダに留学する前に英語力を高めておくと稼げる?

「給料がいい仕事は英語力が高い仕事=英語力が低いと給料が低い仕事しかない」というネット上の情報ですが、こちらは本当でしょうか?

これは、一般論として事実であるのは間違いありません

ただ、論点の認識が微妙にずれています。

【結論】ワーホリ留学生が高度な仕事に就くのは困難

そもそもですが、ワーホリで渡航した留学生は飲食店、販売業以外の仕事で雇われることが難しいのです。

高度な英語力が求められるオフィスワークのような仕事を見つけること自体が難しいです。

もし仮にその人の英語力が高くてもです。

それはなぜでしょうか?

カナダ人を雇用するほうがラク

企業側にしてみれば、1年しか滞在許可のない外国人のスタッフを雇うことはリスクだからです。

つまり、わざわざ外国人を雇わなくても、カナダ人の求職者から探せば十分なのです。

もちろん、100%不可能というわけではありませんが、そんなたくさんのリスクを抱える外国人を雇う企業を見つける方が困難なのです。

【参考】高度な職に就く方法

では日本人が高度な職を得るにはどうすればよいのでしょうか?

カナダのカレッジで英語力と技術を磨くのが一番の近道です。

カレッジからポスグラビザというビザで、インターンシップとして働くという方法がおすすめです。

カナダで「本当」に効率よくお金を得る3つの方法

では本当に収入を上げるためにはどうしたらいいでしょうか?

ここまで見てきた情報をまとめることで、カナダで本当に稼げる方法が見えてきたのではないでしょうか。

本当に稼げる仕事に就く方法

  1. 求人需要の多いカナダ、バンクーバーに留学する
  2. 現地の日系掲示板等で仕事をチェックする
  3. チップを多くもらえ、かつシフトにたくさん入れる日本食レストランや居酒屋でしっかり働く

上記のような仕事に就くことができたのであれば、滞在中にも貯金ができ、カナダライフを楽しめると思います。

カナダに出稼ぎに行くという記事もぜひご覧ください。

まとめ

ネット上に存在する情報は、正しい場合もありますが論点の認識が微妙にずれているものが多いです。

今回はその情報をしっかり比較し、お伝えしてきましたが「何が本当なのか?」が分かっていただけたでしょうか。

こちらはカナダ留学での節約について書かれた関連記事です。ご参考に♪

執筆者
末永 真一

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カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。カナダ留学情報を発信するTwitterアカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万を超える。現在までサポートしてきた生徒数は1万人以上。

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